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電動機の磁極位置推定方法及び装置

国内特許コード P08A014333
整理番号 2004-P32
掲載日 2009年3月27日
出願番号 特願2005-038222
公開番号 特開2005-278389
登録番号 特許第4670045号
出願日 平成17年2月15日(2005.2.15)
公開日 平成17年10月6日(2005.10.6)
登録日 平成23年1月28日(2011.1.28)
優先権データ
  • 特願2004-053760 (2004.2.27) JP
発明者
  • 久保田 寿夫
出願人
  • 学校法人明治大学
発明の名称 電動機の磁極位置推定方法及び装置
発明の概要 【課題】 機械的センサもホールセンサも不要でありながら、低速時でも磁極位置を正確に推定できる、電動機の磁極位置推定方法を提供する。
【解決手段】 u相31uについて、u相31uに対応する三角波Cuの山及び谷の時点で測定した直流電流idcをiu-,iu+とし、これらの差を高調波成分Iuとする。同様に、v相について、v相に対応する三角波Cvの山及び谷の時点で測定した直流電流idcをiv-,iv+とし、これらの差を高調波成分Ivとする。同様に、w相について、w相に対応する三角波Cwの山及び谷の時点で測定した直流電流idcをiw-,iw+とし、これらの差を高調波成分Iwとする。最後に、磁極位置θを演算式によって求める。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


永久磁石を回転子内に埋め込んだ構造の埋め込み型永久磁石同期電動機(以下「IPMSM(interior permanent magnet synchronous motor)」と略称する。)は、マグネットトルクの他にリラクタンストルクも利用できるため、高効率で可変速範囲の広い電動機として、エアコンなどの家電製品、電気自動車の走行用、及び一般産業用に広く用いられている。



IPMSMは、磁極位置に応じて電機子の電流位相を制御する必要があるので、一般にエンコーダなどの機械的センサを取り付けて磁極位置情報を得ている。しかし、機械的センサは、高価であり信頼性に欠け、また設置スペースが増加するという問題もある。そこで、IPMSM各相の交流電流を測定する電流センサのみを用いて磁極位置情報を得る、様々なセンサレス制御法が提案されている。その中で、搬送波周波数成分を用いることにより、停止時を含む低速時の磁極位置を推定する技術が、非特許文献1に開示されている。



一方、インバータに供給される直流電流に基づき磁極位置を推定する技術が、非特許文献2に開示されている。



【非特許文献1】
小山、樋口、阿部他「PWMインバータのキャリア周波数成分を用いたIPMモータのセンサレス制御の推定精度改善」、平成14年電気学会産業応用部門大会、No.149
【非特許文献2】
川端、遠藤、高倉「位置センサレス・モータ電流センサレス永久磁石同期モータ制御に関する検討」、平成14年電気学会産業応用部門大会、No.171

産業上の利用分野


本発明は、突極性を有する電動機の磁極位置推定方法及び装置に関する。突極性を有する電動機には、埋め込み型永久磁石同期電動機やリラクタンス電動機などがある。

特許請求の範囲 【請求項1】
三相の三角波からなる搬送波を用いてPWM信号を得るとともに、直流電圧電源から直流電圧を入力し、前記PWM信号に応じてスイッチ素子をオンオフすることにより、突極性を有する電動機の三相巻線に前記直流電圧を三相交流電圧として出力する三相PWMインバータに併用され、前記電動機の磁極の位置を推定する方法であって、
前記三相PWMインバータが前記三相巻線に前記直流電圧を前記三相交流電圧として出力している時に、
前記三相巻線の各相ごとに、前記三角波の山及び谷の時点で前記直流電圧を入力する際の直流電流を、前記直流電圧電源と前記三相PWMインバータとの間に設けられた電流センサを介して測定し、これらの測定値の差を高調波成分とし、
これらの各相ごとの高調波成分に基づき前記電動機の磁極位置を推定する、
ことを特徴とする電動機の磁極位置推定方法。

【請求項2】
前記三相巻線をu相、v相、w相としたとき、
前記u相について、当該u相に対応する前記三角波の山及び谷の時点で測定した前記直流電流をiu-,iu+とし、これらの差を高調波成分Iuとし、
前記v相について、当該v相に対応する前記三角波の山及び谷の時点で測定した前記直流電流をiv-,iv+とし、これらの差を高調波成分Ivとし、
前記w相について、当該w相に対応する前記三角波の山及び谷の時点で測定した前記直流電流をiw-,iw+とし、これらの差を高調波成分Iwとし、
前記Iu、前記Iv及び前記Iwを所定の演算式に代入して磁極位置θを求める、
請求項1記載の電動機の磁極位置推定方法。

【請求項3】
単相の三角波からなる搬送波を用いてPWM信号を得るとともに、直流電圧電源から直流電圧を入力し、前記PWM信号に応じてスイッチ素子をオンオフすることにより、突極性を有する電動機の三相巻線に前記直流電圧を三相交流電圧として出力する三相PWMインバータに併用され、前記電動機の磁極の位置を推定する方法であって、
前記PWM信号を得る際に、前記三相巻線の各相ごとに、前記搬送波の連続する三周期の期間のうち、1/3の期間で本来の指令値を三倍し、1/3の期間で変調率を1とし、1/3の期間で変調率を-1とする機能を有する前記三相PWMインバータに併用され、
前記三周期の各周期ごとに、前記三角波の山及び谷の時点で前記直流電圧を入力する際の直流電流を測定し、これらの測定値の差を高調波成分とし、
これらの各周期ごとの高調波成分に基づき前記電動機の磁極位置を推定する、
ことを特徴とする電動機の磁極位置推定方法。

【請求項4】
前記三相巻線をu相、v相、w相とし、
前記三周期のうち、最初の周期を第一周期、次の周期を第二周期、最後の周期を第三周期としたとき、
前記u相について、前記第一周期の山及び前記第二周期の谷の時点で測定した前記直流電流をiu-,iu+とし、これらの差を高調波成分Iuとし、
前記v相について、前記第二周期の山及び前記第三周期の谷の時点で測定した前記直流電流をiv-,iv+とし、これらの差を高調波成分Ivとし、
前記w相について、前記第三周期の山及び前記第一周期の谷の時点で測定した前記直流電流をiw-,iw+とし、これらの差を高調波成分Iwとし、
前記Iu、前記Iv及び前記Iwを所定の演算式に代入して磁極位置θを求める、
請求項3記載の電動機の磁極位置推定方法。

【請求項5】
前記所定の演算式が次式<A>である、
θ=(1/2)tan-1[{Iu-(1/2)(Iv+Iw)}/{(√3/2)(Iv-Iw)}] ・・・<A>
請求項2又は4記載の電動機の磁極位置推定方法。

【請求項6】
前記三角波の山及び谷の時点とは、当該三角波の周期をTとすると、当該山及び谷を中心とするT/6の範囲内のいずれかの時である、
請求項1又は2記載の電動機の磁極位置推定方法。

【請求項7】
前記三角波の山及び谷の時点とは、当該三角波の周期をTとすると、当該山及び谷を中心とするT/2の範囲内のいずれかの時である、
請求項3又は4記載の電動機の磁極位置推定方法。

【請求項8】
前記三角波に代えて鋸歯状波とした、
請求項1乃至7のいずれかに記載の電動機の磁極位置推定方法。

【請求項9】
前記電動機が埋め込み型永久磁石同期電動機である、
請求項1乃至8のいずれかに記載の電動機の磁極位置推定方法。

【請求項10】
三相の三角波からなる搬送波を用いてPWM信号を得るとともに、直流電圧電源から直流電圧を入力し、前記PWM信号に応じてスイッチ素子をオンオフすることにより、突極性を有する電動機の三相巻線に前記直流電圧を三相交流電圧として出力する三相PWMインバータに併用され、前記電動機の磁極の位置を推定する装置であって、
前記直流電圧電源と前記三相PWMインバータとの間に設けられ、前記直流電圧を入力する際の直流電流を測定する電流センサと、
前記三相PWMインバータが前記三相巻線に前記直流電圧を前記三相交流電圧として出力している時に、前記三相巻線の各相ごとに、前記三角波の山及び谷の時点で前記電流センサを介して前記直流電流を測定し、これらの測定値の差を高調波成分とし、これらの各相ごとの高調波成分に基づき前記電動機の磁極位置を推定する演算手段と、
を備えたことを特徴とする電動機の磁極位置推定装置。

【請求項11】
前記演算手段は、
前記三相巻線をu相、v相、w相としたとき、
前記u相について、当該u相に対応する前記三角波の山及び谷の時点で測定した前記直流電流をiu-,iu+とし、これらの差を高調波成分Iuとし、
前記v相について、当該v相に対応する前記三角波の山及び谷の時点で測定した前記直流電流をiv-,iv+とし、これらの差を高調波成分Ivとし、
前記w相について、当該w相に対応する前記三角波の山及び谷の時点で測定した前記直流電流をiw-,iw+とし、これらの差を高調波成分Iwとし、
前記Iu、前記Iv及び前記Iwを所定の演算式に代入して磁極位置θを求める、
請求項10記載の電動機の磁極位置推定装置。

【請求項12】
単相の三角波からなる搬送波を用いてPWM信号を得るとともに、直流電圧電源から直流電圧を入力し、前記PWM信号に応じてスイッチ素子をオンオフすることにより、突極性を有する電動機の三相巻線に前記直流電圧を三相交流電圧として出力する三相PWMインバータに併用され、前記電動機の磁極の位置を推定する装置であって、
前記PWM信号を得る際に、前記三相巻線の各相ごとに、前記搬送波の連続する三周期の期間のうち、1/3の期間で本来の指令値を三倍し、1/3の期間で変調率を1とし、1/3の期間で変調率を-1とする機能を有する前記三相PWMインバータに併用され、
前記直流電圧を入力する際の直流電流を測定する電流センサと、
前記三周期の各周期ごとに、前記三角波の山及び谷の時点で前記電流センサを介して前記直流電流を測定し、これらの測定値の差を高調波成分とし、これらの各周期ごとの高調波成分に基づき前記電動機の磁極位置を推定する演算手段と、
を備えたことを特徴とする電動機の磁極位置推定装置。

【請求項13】
前記演算手段は、
前記三相巻線をu相、v相、w相とし、
前記三周期のうち、最初の周期を第一周期、次の周期を第二周期、最後の周期を第三周期としたとき、
前記u相について、前記第一周期の山及び前記第二周期の谷の時点で測定した前記直流電流をiu-,iu+とし、これらの差を高調波成分Iuとし、
前記v相について、前記第二周期の山及び前記第三周期の谷の時点で測定した前記直流電流をiv-,iv+とし、これらの差を高調波成分Ivとし、
前記w相について、前記第三周期の山及び前記第一周期の谷の時点で測定した前記直流電流をiw-,iw+とし、これらの差を高調波成分Iwとし、
前記Iu、前記Iv及び前記Iwを所定の演算式に代入して磁極位置θを求める、
請求項12記載の電動機の磁極位置推定装置。

【請求項14】
前記所定の演算式が次式<A>である、
θ=(1/2)tan-1[{Iu-(1/2)(Iv+Iw)}/{(√3/2)(Iv-Iw)}] ・・・<A>
請求項11又は13記載の電動機の磁極位置推定装置。

【請求項15】
前記三角波の山及び谷の時点とは、当該三角波の周期をTとすると、当該山及び谷を中心とするT/6の範囲内のいずれかの時である、
請求項10又は11のいずれかに記載の電動機の磁極位置推定装置。

【請求項16】
前記三角波の山及び谷の時点とは、当該三角波の周期をTとすると、当該山及び谷を中心とするT/2の範囲内のいずれかの時である、
請求項12又は13記載の電動機の磁極位置推定装置

【請求項17】
前記三角波に代えて鋸歯状波とした、
請求項10乃至16のいずれかに記載の電動機の磁極位置推定装置。

【請求項18】
前記電動機が埋め込み型永久磁石同期電動機である、
請求項10乃至17のいずれかに記載の電動機の磁極位置推定装置。

【請求項19】
前記電流センサがシャント抵抗器である、
請求項10乃至18のいずれかに記載の電動機の磁極位置推定装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005038222thum.jpg
出願権利状態 登録
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