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架橋された気体分離膜

国内特許コード P08A014338
整理番号 2005-P03
掲載日 2009年3月27日
出願番号 特願2005-233321
公開番号 特開2007-044653
登録番号 特許第4647431号
出願日 平成17年8月11日(2005.8.11)
公開日 平成19年2月22日(2007.2.22)
登録日 平成22年12月17日(2010.12.17)
発明者
  • 永井 一清
  • 風間 伸吾
出願人
  • 学校法人明治大学
発明の名称 架橋された気体分離膜
発明の概要

【課題】 高効率の分離性を維持しつつ、分離しようとする気体による膨潤に基づく変形を抑制した高分子製の気体分離膜を提供すること。
【解決手段】 非架橋性のポリマー(1)、及び、該ポリマー(1)の存在下において、分子末端にアセチレン基を有する架橋性のポリマー(2)の該アセチレン基同士の架橋反応により架橋された構造を有することを特徴とする気体分離膜。該ポリマー(1)及び該ポリマー(2)が共にフルオレン環を有するカルド型ポリマーであることが好ましい。
【選択図】 なし

従来技術、競合技術の概要


近年の世界的な環境問題になっている地球温暖化を背景に、その原因物質の一つとされる二酸化炭素(CO2)の削減技術対策が国際的に急務とされている。その削減技術対策の一つに、製鉄所や火力発電所等の大規模固定発生源からのCO2の分離回収、そして地中もしくは海洋に埋める貯留プロセスがある。そのうち、現在、このコストの60~70%を占めているのが二酸化炭素の発生源からの分離回収コストである。二酸化炭素の分離回収コストは、5,500円/t-CO2(吸収法)、5,000円/t-CO2(膜分離法)であり、膜分離法の方が安価である。吸着法はすでに完成された技術であり、それ以上の大きな技術改良は見込まれない。それに対して膜分離法は、本報で後述する技術展開によりさらなる発展が期待できる。現有の膜分離システムにおけるコストの約半分を、真空ポンプや送風ブロアの動力コストが占めている。それらの建設コストなどと合わせると、全費用の70~80%になる。つまり70~80%のコストダウンを行える余地がここにあるということを意味しているのである。通常、膜分離法における二酸化炭素の分離では、供給圧力は2~5気圧程度と低い。



そこで本発明者は、コストダウンの一つの解決策として、自圧を有するガスを対象とすることを検討した。つまり自圧を利用することにより、膜を挟んでの差圧が生じるため、動力が不要になるということである。また高温での操作により高い透過性(処理ガス量)が見込まれる。例えば、米国が提唱するFuture Genの一酸化炭素シフト設備では、高温(>150℃)高圧(約40気圧)下での分離環境が要求されている。
しかしながら高分子製の分離膜は、高温高圧下において二酸化炭素による膨潤・可塑化により性能低下を起こす問題点を有している。特許文献1には、カルド型ポリマーを使用する気体分離膜が開示されているが、前述の問題点には特別の対策を講じていない。

【特許文献1】特開平10-99666号公報

産業上の利用分野


本発明は、気体分離膜及びその製造方法に係り、特に排気ガス処理、天然ガス分離の分野に用いることができる気体分離膜に関する。本発明の気体分離膜は、二酸化炭素の分離膜として特に好適である。

特許請求の範囲 【請求項1】
非架橋性のポリマー(1)、及び、
該ポリマー(1)の存在下において、分子末端にアセチレン基を有する架橋性のポリマー(2)の該アセチレン基同士の架橋反応により架橋された構造を有することを特徴とする
二酸化炭素の分離膜。

【請求項2】
該ポリマー(1)及び該ポリマー(2)が共にフルオレン環を有するカルド型ポリマーである請求項1記載の二酸化炭素の分離膜。

【請求項3】
該ポリマー(1)及び該ポリマー(2)が共に重縮合ポリマーである請求項1又は2記載の二酸化炭素の分離膜。

【請求項4】
該ポリマー(1)及び該ポリマー(2)が共にポリイミド型ポリマーである請求項1~3いずれか1つに記載の二酸化炭素の分離膜。

【請求項5】
ポリマー(1)が6FDA-FDA(4,4’-ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物(6FDA)-4,4’-(9-フルオレニリデン)ジアニリン(FDA))及び/又は6FDA-TeMPD(4,4’-ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物(6FDA)-2,3,5,6-テトラメチル-1,4-フェニレンジアミン(TeMPD))であり、
ポリマー(2)が6FDA-FDA-PEPA(4,4’-ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物(6FDA)-4,4’-(9-フルオレニリデン)ジアニリン(FDA)-4-(2-フェニルエチニル)フタル酸無水物(PEPA))及び/又は6FDA-TeMPD-PEPA(4,4’-ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物(6FDA)-2,3,5,6-テトラメチル-1,4-フェニレンジアミン(TeMPD)-4-(2-フェニルエチニル)フタル酸無水物(PEPA))である請求項1~4いずれか1つに記載の二酸化炭素の分離膜。

【請求項6】
非架橋性ポリマー(1)の重量比率4/5~19/20、及び、分子末端にアセチレン基を有する架橋性ポリマー(2)の重量比率1/20~1/5、を含有する混合物の溶液を流延し溶剤を除去してポリマー混合物膜を形成する製膜工程、並びに、
得られたポリマー混合物膜を加熱することにより、該アセチレン基同士の架橋反応により架橋構造を形成する架橋工程、を含むことを特徴とする、
二酸化炭素の分離膜の製造方法。

【請求項7】
ポリマー(1)が6FDA-FDA(4,4’-ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物(6FDA)-4,4’-(9-フルオレニリデン)ジアニリン(FDA))及び/又は6FDA-TeMPD(4,4’-ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物(6FDA)-2,3,5,6-テトラメチル-1,4-フェニレンジアミン(TeMPD))であり、
ポリマー(2)が6FDA-FDA-PEPA(4,4’-ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物(6FDA)-4,4’-(9-フルオレニリデン)ジアニリン(FDA)-4-(2-フェニルエチニル)フタル酸無水物(PEPA))及び/又は6FDA-TeMPD-PEPA(4,4’-ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物(6FDA)-2,3,5,6-テトラメチル-1,4-フェニレンジアミン(TeMPD)-4-(2-フェニルエチニル)フタル酸無水物(PEPA))である、請求項6記載の
二酸化炭素の分離膜の製造方法。
産業区分
  • 混合分離
  • 高分子化合物
  • 混合分離
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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22876_01SUM.gif
出願権利状態 権利存続中
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