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アドレノメデュリン前駆体C末端ペプチドの濃度の上昇を循環器疾患又は炎症性疾患の指標とする方法 新技術説明会

国内特許コード P09A014390
整理番号 M-013
掲載日 2009年4月24日
出願番号 特願2006-148348
公開番号 特開2007-316009
登録番号 特許第4423426号
出願日 平成18年5月29日(2006.5.29)
公開日 平成19年12月6日(2007.12.6)
登録日 平成21年12月18日(2009.12.18)
発明者
  • 北村 和雄
出願人
  • 国立大学法人 宮崎大学
発明の名称 アドレノメデュリン前駆体C末端ペプチドの濃度の上昇を循環器疾患又は炎症性疾患の指標とする方法 新技術説明会
発明の概要

【課題】本発明は簡便かつ正確に循環器疾患又は炎症性疾患を診断する手段を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、循環器疾患又は炎症性疾患の診断方法であって、被検体から単離された試料中のProhAM(153-185)を定量し、定量されたProhAM(153-185)の量の上昇を指標として循環器疾患又は炎症性疾患を診断することを特徴とする方法。
【選択図】図4

従来技術、競合技術の概要


アドレノメデュリン(adrenomedullin; 「AM」と略記する場合がある)とプロアドレノメデュリンN-末端20ペプチド(Proadrenomedullin N-terminal 20 peptide,「PAMP」と略記する場合がある)は全身の組織で広く生合成・分泌されており、さらにその産生部位と結合部位が近似していることから、AMとPAMPは局所ホルモンとして作用している可能性が高い。そのため、AMとPAMPの血中濃度は、組織での産生、分泌、受容体への結合、代謝等の相互関係に依存していると考えられる。末梢静脈血でのAMとPAMP濃度は末梢循環におけるAMとPAMP分泌の増加、さらには局所での濃度上昇を反映していると考えられる。AMとPAMPの測定上の意義などは、例えば非特許文献1を参照されたい。



血中におけるAMとPAMPの濃度は、高血圧・動脈硬化症性疾患、心不全、腎不全、炎症性疾患の重症度に従い増加することが明らかにされている。血中AMとPAMPはこれらの疾患の重症度や予後に関連する。また、敗血症性ショックでは血中AMが著増しており、診断学的意義があるものと思われる。しかし、血中AMやPAMP濃度は低濃度であり、ラジオイムノアッセイによる測定法には、血中からの煩雑な抽出処理が必要である。また、IRMAやELISAを用いれば直接測定が可能であるが、複数の種類の抗体が必要であるため、測定系の確立が難しい。



ヒトAM・PAMPの前駆体(本明細書において「ProhAM」と略記する場合がある)は、185個のアミノ酸からなる前駆体蛋白である。ProhAM からはAMとPAMPが生合成されるが、AMとPAMPが生合成されない部分のペプチドの活性は不明な点が多い。



ProhAM(153-185)はヒトAM・PAMP前駆体のC末端の33個のアミノ酸からなるペプチドである。本ペプチドに対するラジオイムノアッセイ(RIA)による測定系はキットとしてPHOENIX PHARMACEUTICAL社から発売されている。同社の報告では循環器疾患では血中のペプチド濃度が低下することが示されている。
非特許文献2及び3にはProhAM(153-185)の活性について記載されている。



以上のようにProhAM(153-185)に関しては種々の検討がされているが、ProhAM(153-185)の血中濃度の上昇を疾患の診断の指標とすることの可能性については明らかでない。



また、非特許文献4にはProhAM(45-92)の敗血症性ショックでの診断学的有用性が記載されているが、ProhAM(153-185)についての言及はない。




【非特許文献1】ホルモンと臨床(0045-7167)53巻3号 Page269-274(2005.03)

【非特許文献2】Gumusel, B., Chang, J. K., Hao, Q., Hyman, A. and Lippton, H.: Adrenotensin: an adrenomedullin gene product contracts pulmonary blood vessels. Peptides. 17: 461-465 (1996)

【非特許文献3】Gumusel, B., Chang, J. K., Hyman, A. and Lippton, H.: Adrenotensin: an ADM gene product with the opposite effects of ADM. Life Sci. 57: PL87-90 (1995)

【非特許文献4】Struck, J., Tao, C., Morgenthaler, N. G. and Bergmann, A.: Identification of an Adrenomedullin precursor fragment in plasma of sepsis patients. Peptides. 25: 1369-1372 (2004)

産業上の利用分野


本発明は循環器疾患又は炎症性疾患を診断する方法、そのための診断薬又は診断用キットに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
被検体から単離された試料中の、配列表の配列番号1に示されるアミノ酸配列又はその部分配列からなるポリペプチドを定量し、前記ポリペプチドの量の上昇を循環器疾患又は炎症性疾患の指標とする方法。

【請求項2】
請求項1記載の方法であって、
被検体から単離された試料中の、配列表の配列番号1に示されるアミノ酸配列又はその部分配列からなるポリペプチドを定量する工程と、
被検体から単離された試料中の前記ポリペプチドの量を、健常検体から単離された試料中の前記ポリペプチドの量と対比する工程とを含む方法。

【請求項3】
配列表の配列番号1に示されるアミノ酸配列又はその部分配列からなるポリペプチドに結合し得る抗体を用いて、被検体から単離された試料中の、配列表の配列番号1に示されるアミノ酸配列又はその部分配列を含むポリペプチドを定量し、前記ポリペプチドの量の上昇を循環器疾患又は炎症性疾患の指標とする方法。

【請求項4】
配列表の配列番号1に示されるアミノ酸配列又はその部分配列からなるポリペプチドに結合し得る抗体を用いて、被検体から単離された試料中の、配列表の配列番号1に示されるアミノ酸配列又はその部分配列を含むポリペプチドを定量し、前記ポリペプチドの量の上昇を循環器疾患又は炎症性疾患の指標とする方法であって、
該抗体を用いて、被検体から単離された試料中の、配列表の配列番号1に示されるアミノ酸配列又はその部分配列を含むポリペプチドを定量する工程と、
被検体から単離された試料中の前記ポリペプチドの量を、健常検体から単離された試料中の前記ポリペプチドの量と対比する工程とを含む方法。

【請求項5】
前記抗体が、配列表の配列番号3に示されるアミノ酸配列のうち第170番~第185番のアミノ酸配列からなるポリペプチドを抗原として用いて誘導された抗体である、請求項3又は4に記載の方法。

【請求項6】
試料が血液である、請求項1~のいずれか1項記載の方法。

【請求項7】
循環器疾患又は炎症性疾患が心不全、高血圧症、敗血症、又は敗血症性ショックである、請求項1~のいずれか1項記載の方法。

【請求項8】
配列表の配列番号1に示されるアミノ酸配列又はその部分配列からなるポリペプチドに結合し得る抗体を含む、循環器疾患又は炎症性疾患の診断薬。

【請求項9】
前記抗体が、配列表の配列番号3に示されるアミノ酸配列のうち第170番~第185番のアミノ酸配列からなるポリペプチドを抗原として用いて誘導された抗体である、請求項記載の診断薬。

【請求項10】
配列表の配列番号1に示されるアミノ酸配列又はその部分配列からなるポリペプチドに結合し得る抗体を含む、循環器疾患又は炎症性疾患の診断用キット。

【請求項11】
前記抗体が、配列表の配列番号3に示されるアミノ酸配列のうち第170番~第185番のアミノ酸配列からなるポリペプチドを抗原として用いて誘導された抗体である、請求項10記載の診断用キット。
産業区分
  • 治療衛生
  • 有機化合物
  • 微生物工業
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2006148348thum.jpg
出願権利状態 権利存続中


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