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近接場光学顕微鏡装置

国内特許コード P09A014396
整理番号 1840
掲載日 2009年5月8日
出願番号 特願2000-216432
公開番号 特開2002-031591
登録番号 特許第4614296号
出願日 平成12年7月17日(2000.7.17)
公開日 平成14年1月31日(2002.1.31)
登録日 平成22年10月29日(2010.10.29)
発明者
  • 川上 養一
  • 岡本 晃一
  • 金田 昭男
  • 藤田 茂夫
出願人
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 近接場光学顕微鏡装置
発明の概要 【課題】 励起エリア外の発光を検出することができる近接場光学顕微鏡装置を提供する。
【解決手段】 レーザ光源からのレーザ光を光源側光ファイバで試料表面に導き、ファイバ先端の近接場光によって試料の微小領域を励起する。励起された試料表面では、電子、キャリア、励起子が発生し、励起エリアで発光するとともに、発生した電子、キャリア、励起子が励起エリア外に流れ出し、励起エリア外でも発光する。前記光源側光ファイバ先端から離間した位置の試料表面に向けて先端が配置される受光側光ファイバで発光を受光することによって、励起エリアとは異なる位置の試料表面の発光を観測することができる。
従来技術、競合技術の概要
光学顕微鏡における空間分解能の限界は、光が開口を通過する際の回折現象によって決まり、波長をλ、開口数をNとすると、分解能は0.61λ/Nとなる。そのため、通常の光学顕微鏡ではミクロン程度、走査型レーザ顕微鏡でも、サブミクロン程度の空間分解能しか得ることができない。
【0003】
それに対し、最近、光の回折限界を超えた分解能をもつ近接場光学顕微鏡装置が開発されている。近接場光学顕微鏡装置は、光の波長λより充分に小さい開口を有するプローブから取出された近接場光を試料に照射し、試料からの散乱光や発光を集光し、分光検出するものである。光の波長λよりも充分近い距離に試料を近づけることにより分解能の向上を図っている。
【0004】
試料と開口とが接近した部分は近接場と呼ばれ、開口径を光の波長λ以下にすると、近接場においてエバネッセント光と呼ばれる近接場光が発生する。近接場光の分布は、近接場光によって励起された対象物から数十nm程度の領域に限られている。近接場光が発生する状態を保持しつつ、開口部が試料表面上を走査することにより~100nm程度の超高空間分解能を実現することができる。
【0005】
たとえば、特開平11-101808号には、微小開口のファイバプローブを用いた近接場光学顕微分光測定装置が開示されている。この装置は、被測定物表面にエバネッセント光を発生させる励起光を照射する手段と、エバネッセント光の場へプローブを侵入させることにより発生する被測定光を集光する手段と、集光手段により集光された光を、その波長毎に分光する手段と、分光手段により得られる分光光を検出する手段とから成り、検出手段が各波長の分光光を同時に検出可能なマルチチャンネル検出手段であることを特徴としている。
【0006】
以上のような手段が講じられた装置によれば、試料を近接場光の近傍に近づけることで、微小領域を選択的に励起することができる。その結果、ファイバプローブ先端に近接している励起領域における発光を捕らえることができる。試料表面においてファイバプローブをxy方向に走査することにより、超高空間分解能画像を得ることができる。
【0007】
また、特開平5-164968号には、開口部を複数個もつ微小開口アレイを有する近接場光学顕微鏡装置が開示されている。この装置は、マイクロマシニング加工によって開口部が複数個形成された微小開口アレイと、各開口部に対向させて配置された複数の増幅型光電素子から成る光電アレイとが一体に形成されたセンサユニットと、センサユニットに対向配置される試料との距離が近接場となるように距離を制御する手段と、センサユニットと試料との対向方向と直交する方向に相対的に移動させて試料を走査する手段と、その走査に同期させてセンサユニットの各増幅型光電素子から出力される信号を表示する手段を有するものとしている。
【0008】
以上のような手段が講じられた装置によれば、センサユニットの開口部と試料とが距離制御手段によって近接し、近接場光が試料光として各開口部に入射する。これによりセンサユニットの各増幅型光電素子からは各々対応する開口部に入射した試料光に応じた信号が増幅されて出力される。これら各出力信号は表示手段により、走査手段による試料走査に同期して、試料像として表示される。
産業上の利用分野
本発明は、試料と十分小さな開口とを近接させ、開口からの近接場光によって試料を観測する近接場光学顕微鏡装置に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】 光源からの光を試料表面に導く光源側導光手段を有し、光源側導光手段先端の近接場光によって試料の微小領域を照射し、照射されたエリア外の試料からの光を受光して試料を観測する近接場光学顕微鏡装置において、
前記光源側導光手段先端から、試料表面に沿う方向に離間した位置の試料表面に向けて先端が配置され、試料からの光を導く受光側導光手段を有し、
光源側導光手段で照射された位置とは異なる位置からの光を観測可能で、前記試料に照射され試料において反射および吸収される光の波長とは異なる波長の光を観測可能な近接場光学顕微鏡装置。
【請求項2】 光源からのパルス光を試料表面に導く光源側導光手段を有し、光源側導光手段先端の近接場光によって試料の微小領域を照射し、照射されたエリア外の試料からの光を受光して試料を観測する近接場光学顕微鏡装置において、
前記光源側導光手段先端から、試料表面に沿う方向に離間した位置の試料表面に向けて先端が配置され、試料からの光を導く受光側導光手段と、
入射した2次元像を検出するイメージセンサと、
受光側導光手段からの光を時間分解して前記イメージセンサに導く偏向手段とを有し、
光源側導光手段で照射された位置とは異なる複数の位置からの光を前記イメージセンサにおいて配列を成す複数位置において観測可能で、前記光源側導光手段で照射する時刻とは異なる時刻に試料から発せられる光を前記イメージセンサにおいて、前記複数位置が配列する方向に垂直な方向に複数の異なる位置で観測可能な近接場光学顕微鏡装置。
【請求項3】 前記受光側導光手段が複数設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の近接場光学顕微鏡装置。
【請求項4】 前記受光側導光手段先端が、試料表面で移動可能に設けられることを特徴とする請求項1または2記載の近接場光学顕微鏡装置。
【請求項5】 入射された光を分光する分光器と、
入射した2次元像を検出するイメージセンサーとを有し、
複数の受光側導光手段の先端を、2次元マトリクス状に試料表面に配置し、受光側導光手段の反対側端部を一列に配置し、一列に配列された反対側端部からの光を分光器によって配列方向に垂直な方向に分光し、2次元状にイメージセンサーに出射し、試料表面の複数位置で受光した光の発光スペクトルを観測可能としたことを特徴とする請求項1に記載の近接場光学顕微鏡装置。
【請求項6】 入射された光の強度に応じて生じた光電子を、通過時に応じて偏向させる偏向手段と、
入射した2次元像を検出するイメージセンサーとを有し、
複数の受光側導光手段の先端を、2次元マトリクス状に試料表面に配置し、受光側導光手段の反対側端部を一列に配置し、一列に配列された各反対側端部からの光を前記偏向手段で配列方向に垂直な方向に偏向し、2次元状にイメージセンサーに出射することによって、試料表面の複数位置で受光した光の強度の時間変化を観測可能としたことを特徴とする請求項1に記載の近接場光学顕微鏡装置。
【請求項7】 前記受光側導光手段は、複数の微小開口が形成され、試料表面上に配置され、各開口の開閉を個別に制御する微小開口アレイを有することを特徴とする請求項1または2に記載の近接場光学顕微鏡装置。
【請求項8】 前記光源側導光手段の先端を成す光ファイバと、前記受光側導光手段の先端を成す光ファイバとを有する検針であって、
前記光源側導光手段の先端と前記受光側導光手段の先端との離間距離が、互いに異なる複数種類の離間距離に設定される複数種類の検針を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の近接場光学顕微鏡装置。
【請求項9】 前記光源側導光手段は、直径が100nm以下の開口を介して試料表面に光を導き、
前記光源側導光手段によって照射される試料表面の範囲は、前記開口と同程度の大きさであることを特徴とする請求項1~8のいずれか1つに記載の近接場光学顕微鏡装置。
産業区分
  • 試験、検査
  • 光学装置
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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