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分子デバイス及びその製造方法 コモンズ

国内特許コード P09S000190
整理番号 540
掲載日 2009年5月15日
出願番号 特願2006-532724
登録番号 特許第4714881号
出願日 平成17年8月30日(2005.8.30)
登録日 平成23年4月8日(2011.4.8)
国際出願番号 JP2005015773
国際公開番号 WO2006025391
国際出願日 平成17年8月30日(2005.8.30)
国際公開日 平成18年3月9日(2006.3.9)
優先権データ
  • 特願2004-253280 (2004.8.31) JP
発明者
  • 宮戸 祐治
  • 小林 圭
  • 山田 啓文
  • 松重 和美
出願人
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 分子デバイス及びその製造方法 コモンズ
発明の概要

本発明の分子デバイス(1)は、基板(4)の酸化物からなる酸化物層(4b)上に、その表面に化学的に結合するように形成された、自己組織化された単分子膜(3)が設けられ、単分子膜(3)上には、ナノ構造体が配置されている。これにより、基板と、該基板上に配置されるナノ構造体との相互作用を低減し、基板上でのナノ構造体の配向を容易に制御し得る分子デバイス及びその製造方法を提供することができる。

従来技術、競合技術の概要
【0002】
半導体産業は、現在、約1兆ドル規模の市場と言われ、その大半には、シリコン(Si)が用いられている。シリコンを用いた半導体デバイスは、高機能化や高速化、大容量化のための微細化が進められているが、今後数十年の間に、集積化限界、配線限界、高周波限界にまで微細化され、シリコン加工における微細化の限界に直面すると予想されている。このような微細化の限界が懸念される中、シリコンを用いた半導体デバイスに代わる次世代のデバイス材料として、カーボンナノチューブ等のナノチューブに注目が集められ、該ナノチューブを用いた各種のデバイスが検討されている。
【0003】
上記ナノチューブは、そのサイズが数ナノメートルの微細な構造を有するため、高集積化が可能であるとともに、構造の違いによって種々の電気伝導性を示す。そのため、エレクトロニクスの分野では、コンデンサやトランジスタ等の微細な電子素子、微細な配線材料等としての用途が期待されている。一般に、エレクトロニクスの分野では、上記ナノチューブは、SiO2等の絶縁性の基板上に配置されて用いられる。そのため、従来から、ナノチューブを用いた集積回路の形成に際して、基板上の所定の位置にナノチューブを配置するための種々の技術が提案されている。
【0004】
例えば、電極間に配置される配線としてナノチューブを用いる場合には、(a)基板上の所定位置に、CVD(chemical vapor deposition;化学蒸着)法により、ナノチューブを直接成長させる、(b)基板上に、まずナノチューブを分散した後、電極をリソグラフィによって蒸着する、(c)走査型プローブ顕微鏡によってナノチューブを1本ずつ動かして回路を形成する、(d)基板上に設けられた電極間に、ナノチューブを分散した溶媒を滴下し、電極間に交流電圧を印加する誘電泳動法によって、ナノチューブを電極間に配置する(特許文献1:日本国公開特許公報「特開2003-332266号公報(2003年11月21日公開)」)、等の手法を用いて、基板上にナノチューブを配向させている。
【0005】
基板上にナノチューブを配置した場合、ナノチューブが微細な構造を有するために、ナノチューブと基板表面との間には比較的強い相互作用が生じる。そのため、上記相互作用により、基板に堆積したナノチューブが基板上から引き離され難くなり、基板上でのナノチューブのマニピュレーションが困難になるという問題を有している。さらに、ナノチューブは、上記の相互作用により力学的な変形、又は化学的な作用を受けることによって、その物性が変化しやすい。
【0006】
そのため、上記(a)~(d)の技術を用いて、基板上にナノチューブを配置した場合にも、ナノチューブと基板表面との間に生じる相互作用により、基板上でのナノチューブの配置を自在に制御することが困難であるという問題を有している。具体的には、上記相互作用により、基板上の所望しない位置に配置されたナノチューブを取り除くことが困難になり、基板上の所望の位置にナノチューブを移動させて配置することが困難となってしまう。さらに、上記の相互作用により、ナノチューブ本来の物性を引き出すことができないという問題もある。
【0007】
なお、非特許文献1:S.Kobayashi等,“Control of carrier density by self-assembled monolayers in organic field-effect transistors”,Nature Mater.,3巻,p.317,2004年、及び非特許文献2:D.J.Gundlach等,“Thin-film transistors based on well-ordered thermally evaporated naphthacene films”,Appl.Phys.Lett.,80巻,p.2925,2002年には、ペンタセンやナフタセン等の有機薄膜を用いた有機薄膜トランジスタに関する技術が記載されている。上記非特許文献1・2には、SiO2といった絶縁性の基板上に、オクタデシルトリクロロシランを用いた自己組織化単分子膜を形成し、該自己組織化単分子膜上に有機薄膜を形成することによって、キャリアの移動度の向上が可能であることが記載されている。しかしながら、上記非特許文献1・2には、ナノチューブを用いた分子デバイスに関する記載はない。
産業上の利用分野
【0001】
本発明は、ナノ構造体を用いた分子デバイス及びその製造方法に関するものである。
特許請求の範囲 【請求項1】 基板上にナノ構造体が配置された分子デバイスであって、
上記基板は、酸化物からなる酸化物層を有し、
上記酸化物層上には、該酸化物層の表面に化学的に結合するように疎水性膜が形成され、
上記疎水性膜は、自己組織化された単分子膜であって、上記疎水性膜上に上記ナノ構造体が配置されていることを特徴とする分子デバイス。
【請求項2】 上記疎水性膜は、有機シラン化合物で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の分子デバイス。
【請求項3】 上記ナノ構造体は、ナノチューブ、ナノワイヤのうちの少なくとも一方であることを特徴とする請求項1又は2に記載の分子デバイス。
【請求項4】 表面に酸化物層を有する基板上に、ナノ構造体が配置された分子デバイスの製造方法であって、
上記基板の酸化物層上に、該酸化物層の表面の酸化物に化学的に結合するように、自己組織化された単分子膜である疎水性膜を形成する膜形成工程と、
上記疎水性膜上に、上記ナノ構造体を配置する構造体配置工程と、を含むことを特徴とする分子デバイスの製造方法。
【請求項5】 上記疎水性膜は、有機シラン化合物で形成され、
上記膜形成工程では、上記基板の酸化物表面のヒドロキシル基と、上記有機シラン化合物と、を化学的に反応させることを特徴とする請求項4に記載の分子デバイスの製造方法。
【請求項6】 さらに、上記基板の酸化物表面上に、少なくとも1対の電極を形成する電極形成工程を含み、
上記構造体配置工程は、
上記電極形成工程で形成された1対の電極間に交流電界を印加する電界印加工程と、
上記電極間に、上記ナノ構造体が分散した分散溶液を滴下する分散溶液滴下工程と、を含むことを特徴とする請求項4又は5に記載の分子デバイスの製造方法。
産業区分
  • 固体素子
  • その他機械要素
国際特許分類(IPC)
画像

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出願権利状態 権利存続中
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