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ガラス溶融炉

国内特許コード P09A014515
整理番号 13021
掲載日 2009年5月22日
出願番号 特願2007-226859
公開番号 特開2009-057253
登録番号 特許第4630976号
出願日 平成19年8月31日(2007.8.31)
公開日 平成21年3月19日(2009.3.19)
登録日 平成22年11月26日(2010.11.26)
発明者
  • 藤原 孝治
  • 新原 盛弘
  • 小林 正宏
  • 青嶋 厚
出願人
  • 独立行政法人 日本原子力研究開発機構
発明の名称 ガラス溶融炉
発明の概要

【課題】ガラス溶融炉運転中に、その溶融槽の底部近傍での堆積物の有無及び位置を特定し、その堆積箇所近傍を局所的に加熱できるようにして、堆積物の粘度を下げ、選択的に堆積物を抜き出すことができ、ガラス溶融炉を効率よく連続運転できるようにする。
【解決手段】底部が流下ノズル12に向かって下向きに傾斜する構造の溶融槽14と、その側壁に配設された複数の主電極16を具備し、溶融槽内に投入したガラス原料と放射性廃液に主電極により直接通電し発生するジュール熱により加熱溶融し、溶融ガラスを流下ノズルから抜き出すようにしたガラス溶融炉である。ここで溶融槽の底部近傍に、堆積物の有無及び位置を特定する堆積箇所検知装置と、それによって特定された堆積箇所の近傍を加熱する局所加熱装置とを設置し、局所加熱により堆積物の粘度を低下させることで堆積物の選択的な流下による抜き出しを可能にする。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


再処理工場などの原子力施設から発生する放射性廃液は、濃縮処理した後、ガラス原料と共にガラス溶融炉に供給され、溶融処理しガラス固化処理される。ガラス溶融炉としては、通常、溶融槽の側壁に対向するように主電極を設置し、ガラスに直接通電することにより生じるジュール熱を利用してガラスを加熱溶融する(直接通電方式)。この種のガラス溶融炉は従来公知であり、その詳細な構造については、例えば特許文献1などに記載されている。溶融したガラスは、溶融槽底部に設けられている流下ノズルから重力により抜き出されガラス固化体容器へ注入される。得られたガラス固化体は放射性廃棄物保管施設で保管される。



ところで、再処理工場などから発生する高放射性廃液中には、ガラスへの溶解度の低い金属(クロム、ルテニウム、パラジウムなど)が含まれており、それらは溶解度を超えると酸化物等として析出する。ガラスよりも比重が大きいこれらの析出物の一部は、溶融槽底部へ沈降し、流下ノズルから排出されずに底部に徐々に蓄積されていく。析出物濃度が高くなったガラスは、通常の溶融したガラスに比べて電気抵抗が小さく、粘度が大きい。このため、ガラスを溶融する電流がこの堆積物に集中するため電流分布が偏り、ガラスが加熱され難くなる。また、堆積物は流下ノズルを閉塞させたり、流下ノズルに流入するガラスの流路を妨げ、流下ノズルからガラスを抜き出し難くするなどの支障が生じる。



このような事態の発生を防止するため、従来方法では、析出物濃度が高くなり堆積が予測された場合に、ガラス原料及び放射性廃液の供給を停止し、溶融槽内のガラスを全て排出した後、ガラス溶融炉を降温し、残留した堆積物を物理的あるいは化学的な手法で除去する等の処置が必要であった。このように、堆積物を除去した後、ガラス溶融炉の運転を再開する。従って、ガラス溶融炉の運転を中断することになり、運転効率が低くなるばかりでなく、煩瑣な堆積物除去操作が必要になるし、炉メンテナンスに要するコストが多くかかるなどの問題がある。

【特許文献1】実公平3-48183号公報

産業上の利用分野


本発明は、放射性廃液をガラス固化処理するためのガラス溶融炉に関し、更に詳しく述べると、堆積箇所検知装置によって堆積物の有無と位置を特定し、特定された堆積箇所の近傍を局所加熱装置によって局所加熱することにより、堆積物を選択的に流下させて抜き出すことができるようにしたガラス溶融炉に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
底部が流下ノズルに向かって下向きに傾斜する構造の溶融槽と、該溶融槽の側壁に配設された複数の主電極を具備し、前記溶融槽内に投入したガラス原料と放射性廃液に前記主電極により直接通電し発生するジュール熱により加熱溶融し、溶融ガラスを流下ノズルから抜き出すようにしたガラス溶融炉において、
前記溶融槽の底部に複数の底部電極が分散埋設されており、前記底部電極間での抵抗計測方式で堆積物を検知することで堆積物の有無及び位置を特定する堆積箇所検知装置と、該堆積箇所検知装置によって特定された堆積箇所の近傍の前記底部電極間で直接通電方式により局所加熱を行う局所加熱装置とを設置し、局所加熱により堆積物の粘度を低下させることで堆積物の選択的な流下による抜き出しを可能にしたことを特徴とするガラス溶融炉。

【請求項2】
底部が流下ノズルに向かって下向きに傾斜する構造の溶融槽と、該溶融槽の側壁に配設された複数の主電極を具備し、前記溶融槽内に投入したガラス原料と放射性廃液に前記主電極により直接通電し発生するジュール熱により加熱溶融し、溶融ガラスを流下ノズルから抜き出すようにしたガラス溶融炉において、
前記溶融槽の底部に複数の底部電極が分散埋設されていると共に溶融槽の底部近傍に達するように棒状電極が挿入可能となっており、前記底部電極と棒状電極間での抵抗計測方式で堆積物を検知することで堆積物の有無及び位置を特定する堆積箇所検知装置と、該堆積箇所検知装置によって特定された堆積箇所の近傍の前記底部電極と棒状電極間で直接通電方式により局所加熱を行う局所加熱装置とを設置し、局所加熱により堆積物の粘度を低下させることで堆積物の選択的な流下による抜き出しを可能にしたことを特徴とするガラス溶融炉。

【請求項3】
請求項1又は2記載のガラス溶融炉を使用し、主電極によるガラス溶融運転を継続しつつ、堆積箇所検知装置で特定された堆積箇所、局所加熱装置によって局所加熱することにより、堆積物を選択的に流下させて抜き出すように運転するガラス溶融炉の運転方法。


産業区分
  • 窯業
  • 原子力
  • 放射性物質処理
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2007226859thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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