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オキサゾリン化合物の製法 コモンズ

国内特許コード P09A014541
整理番号 523
掲載日 2009年6月12日
出願番号 特願2006-206123
公開番号 特開2008-031084
登録番号 特許第5082091号
出願日 平成18年7月28日(2006.7.28)
公開日 平成20年2月14日(2008.2.14)
登録日 平成24年9月14日(2012.9.14)
発明者
  • 松島 芳隆
出願人
  • 国立大学法人浜松医科大学
発明の名称 オキサゾリン化合物の製法 コモンズ
発明の概要

【課題】 イミダート化合物を環化反応させて新規オキサゾリン化合物を製造する方法を提供する。
【解決手段】 イミダートのα,β-不飽和カルボニル化合物に対する分子内マイケル付加(共役付加)反応を用いてオキサゾリンを製造する。このオキサゾリン化合物はγ-ラクトン誘導体やダウノサミンやその3位エピ体などの誘導体へ変換でき、光学活性アミノ糖の合成において有用である。
【選択図】 なし

従来技術、競合技術の概要


ダウノサミンなどの2,3,6-トリデオキシ-3-アミノ糖類については、これまで数多くの研究者が合成研究を行ってきたが、その光学活性体原料の入手法、反応工程や収率、誘導体合成の柔軟性などにそれぞれ難があった
平間らは、カーバマートのα,β-不飽和カルボニル化合物に対する分子内マイケル付加による新規の環状カーバマートの合成法を開示しており(特許文献1~3)、ダウノサミンなどの合成への利用例を示している。分子内マイケル付加反応による窒素官能基の導入法を用いているという共通点はあるものの、原料となるカーバマートの調製について、イミダートに比較して収率も低く(特許文献1~3における平均収率は55%程度)、ほとんどのケースにおいて分子内マイケル付加反応自体の収率も高くない(特許文献1~3における平均収率は73%程度)。
また、3-epi-ダウノサミン前駆体ラクトンの光学活性体を合成する方法において(特許文献3、非特許文献1)、(S)-乳酸エチルより12工程(総収率:1.4%*非特許文献1では、3.2%)を要しており効率的ではない。また特許以外の非特許文献2において、ソルビン酸エチルから得られるジオール(ラセミ体)を出発原料としてダウノサミン前駆体ラクトンの合成(7工程;総収率:7.6%)や3-epi-ダウノサミン前駆体ラクトンの合成(3工程;総収率は記載のない工程があるため不明)を比較的短工程で達成しているが、いずれもラセミ体合成である。
また秋田らは、分子間マイケル付加反応を用いた窒素官能基の導入を行ってダウノサミン類を合成する方法を開示している(非特許文献3,4)。



一方、オキサゾリン類はこれまでさまざまな手法を用いて合成されているが、対応するアミノアルコール類から調製されるのが一般的であり、アミノ基や水酸基の位置の不斉炭素原子を新たに生み出す例は少ない。これらの例として、Roushらは、アミド基の窒素原子によるエポキシドの開裂を伴った分子内環化反応を利用したオキサゾリン誘導体の合成例を報告している(非特許文献5)。彼らはその後の変換によって2,3,6-トリデオキシ-3-アミノ糖類へ導いているが、生成物はラセミ体のみであり、光学活性体の合成へ適用しにくいものであり、また、その経路も長く効率が良いものとはいえない。
また、トリクロロアセトイミダートのα,β-不飽和スルホン類に対する分子内マイケル付加(共役付加)反応が一例報告されているが(非特許文献6)、原料となるα,β-不飽和スルホン類の調製は、α,β-不飽和カルボニル化合物に比較して手間もかかる。




【特許文献1】特開昭60-188378

【特許文献2】特開昭60-197662

【特許文献3】特開昭61-275272

【非特許文献1】J. Chem. Soc., Chem Commun., 1986, 393-394.

【非特許文献2】Tetrahedron Lett., 1985, 26, 4137-4140.

【非特許文献3】Heterocycles, 1997, 45, 1257-1261.

【非特許文献4】Tetrahedron: Asymmetry , 2000, 11, 4137-4151.

【非特許文献5】J. Org., Chem., 1987, 52, 5127-5136.

【非特許文献6】SYNLETT, 1994, 629-630.

産業上の利用分野


この発明は、イミダート化合物を環化反応させてオキサゾリン化合物を製造する方法に関し、より詳細には、イミダート化合物を環化反応させてダウノサミン化合物の製造の中間体等として有用なオキサゾリン化合物を製造する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
塩基触媒の存在下で下式
【化学式1】


(式中、Rは、-CH(OH)R(式中、Rはアルキル基を表す。但し、R中の水酸基は保護基で保護されている。)を表し、Rは水素原子又は炭化水素基又は複素環基を表し、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はアルキル基を表し、Rは、共有結合、-O-、-S-又は-NR-(式中、Rは水素原子又は低級アルキル基を表す。)を表し、Rはヘテロ原子を含んでもよい炭化水素基を表し、Rは置換基を有していてもよい炭化水素基を表す。但し、(1)の場合、R若しくはRとR、R若しくはRとR、又はRとRとR、(2)の場合、R若しくはRとR、R若しくはRとRとR6、又はRとRとRは共同して4~6員環を形成してもよく、RとRは共同して4~6員環を形成してもよい。)で表されるイミダート化合物を環化反応させることから成る下式
【化学式2】


(式中、R~Rは上記と同様を表す。)で表されるオキサゾリン化合物又はその対掌体の製法。


【請求項2】
前記塩基触媒としてアミン塩基を用いることにより、式(化2)の(1)で表されるトランス体のオキサゾリン化合物又はその対掌体を製造する請求項に記載の製法。

【請求項3】
前記塩基触媒として金属アルコキシドを用いることにより、式(化2)の(2)で表されるシス体のオキサゾリン化合物又はその対掌体を製造する請求項1に記載の製法。
産業区分
  • 有機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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