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蛍光誘導体化試薬ならびに蛍光誘導体化方法 外国出願あり

国内特許コード P09P006036
整理番号 83
掲載日 2009年7月3日
出願番号 特願2007-320522
公開番号 特開2009-143821
登録番号 特許第5130540号
出願日 平成19年12月12日(2007.12.12)
公開日 平成21年7月2日(2009.7.2)
登録日 平成24年11月16日(2012.11.16)
発明者
  • 轟木 堅一郎
  • 山口 政俊
  • 能田 均
  • 吉田 秀幸
  • 江藤 英倫
出願人
  • 学校法人福岡大学
発明の名称 蛍光誘導体化試薬ならびに蛍光誘導体化方法 外国出願あり
発明の概要

【課題】試料中に存在する多種類のアミン類ならびにアミノ酸関連物質を誘導体化する誘導体化試薬および誘導体化方法を提供すること。
【解決手段】この発明の蛍光誘導体化試薬および蛍光誘導体化方法は、化学構造式[I]
および [II] で表される蛍光誘導体化試薬を用いて、試料中の多種類のアミン類ならびにアミノ酸関連物質を一括して誘導体化すると共に、同時にフルオラスタグを脱離しかつ未反応の蛍光誘導体化試薬を吸着除去することができる。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


生体試料中には、アミン類ならびにアミノ酸関連物質を含む数多くの生体成分が含まれている。生体試料中に極微量含まれる生体成分の分析においては、微量の試料を用いて高感度にかつ高精度に分析することが要求されている。そのため、様々な分析機器ならびに分析方法が採用されているが、そのなかでも高速液体クロマトグラフィー (HPLC) は、近年、多成分を同時に測定することができる有用な分離・分析方法の一つとして、医療、食品、環境などの多様な分野で幅広く使用されている。 HPLC による検出は、分析対象物質の物理的ならびに化学的性質に基づいていて、吸光度、示差屈折率、電気化学、質量分析、蛍光、化学発光などの各検出器などが用いられている。これらの検出法は、測定する試料の種類や状態、分析対象物質の化学的性質や濃度などにより適宜選択するのがよい。しかし、これら検出法は、測定対象物質が各測定器に対して強い応答を示す場合には、測定は可能であるが、測定に十分な応答を示さない場合とか、全く応答を示さない場合には、そのままでは測定は不可能である。



これら検出法に対して、分析対象物質の応答が不充分な場合とか、応答しない場合には、かかる分析対象物質が測定できるように、化学反応などにより検出器に対して強い応答を示す物質へ変換して、例えば、蛍光を発するように蛍光誘導体に変換する必要がある。このように蛍光誘導体に変換することが、いわゆる蛍光誘導体化(ラベル化または標識)と呼ばれていて、またそれに使用する試薬は誘導体化(ラベル化)試薬と呼ばれている。このような誘導体化は、特に、複雑なマトリックスからなる試料中に存在する微量の目的成分である分析対象物質を分析するために極めて有用な手法である。



近年、この誘導体化法および誘導体化試薬の開発が進み、一部では日常的に用いられつつある。この中でも、蛍光誘導体化が、その高感度性ならびに高選択性などの理由から汎用されていて、蛍光法が誘導体化の主流となっている。この蛍光検出法は、特定波長の光(励起光)を照射し、それを吸収した目的成分より発する蛍光を検出する方法である。その光エネルギーを蛍光として発する蛍光物質はごく一部であるので、この蛍光検出法は他の検出法に比べて選択性が高く、高感度であるといえる。



また、このような蛍光誘導体化試薬のほとんどは、同一分子内に、目的物質を標識するための反応部位と蛍光発生に関与する蛍光部位とが共存している。かかる蛍光部位を構成する多くの蛍光団が開発されている(非特許文献1、2、3)。しかしながら、従来の蛍光誘導体化法および蛍光誘導体化試薬はそれぞれ一長一短があり、更に高感度でかつ高選択性の蛍光誘導体化法ならびに蛍光誘導体化試薬の開発が要請されている。



そこで、それらの問題点を解決するために、無蛍光性試薬を使用する新しい発蛍光誘導体化法の開発や、特殊な蛍光現象、例えば、蛍光偏光、時間分解蛍光、蛍光共鳴エネルギー移動、エキシマー蛍光などを導入した誘導体化法の開発が試みられている。このうち、エキシマー蛍光誘導体化法は、ピレンなどの多環芳香族蛍光分子が互いに近接して、励起光を吸収して励起状態となった分子同士が会合して形成した励起2量体(エキシマー)が発光するエキシマー蛍光現象を誘導体化に導入した蛍光誘導体化法である。このエキシマ
ー蛍光誘導体化法は、従来の誘導体化法では困難であった対象物質1分子当たり1個の発光団が導入された誘導体と複数個導入された誘導体とを分光的に識別することができる(非特許文献4)。



しかし、これまで報告されている蛍光誘導体化試薬のほとんどは、過剰に残存した未反応の試薬自身からも蛍光が発せられるため、目的成分の検出が妨害されるという問題点があった。また、試薬自身は無蛍光性でアミン誘導体のみが蛍光を発する発蛍光誘導体化試薬も市販されているが、蛍光団が持つ特殊な発光機構を利用するため、使用できる蛍光団の種類に制限があり、実用上必ずしも満足できるものばかりではなかった。

【非特許文献1】Ohkura, Y., et al., J. Chromatogr. B, 659,85-107 (1994)

【非特許文献2】Yamaguchi, M., et al., "Reagentsfor FluorescenceDetection", ed. by Toyooka, T/,John Wiley and Sons Ltd., New York, 1999,pp. 99-166

【非特許文献3】Fukushima, K., et al., J. Pharm. Biomed. Anal.,30,1655-1687 (2003)

【非特許文献4】吉田秀幸、YAKUGAKU ZASSHI 123(8) 691-696 (2003)

産業上の利用分野


この発明は、蛍光誘導体化試薬および蛍光誘導体化方法に関し、更に詳細には、フルオラスタグを有する蛍光誘導体化試薬、それを用いた蛍光誘導体化方法および試料中のアミン類もしくはアミノ酸関連物質の分離測定方法ならびに残存未反応試薬の除去方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
蛍光部位と、アミン類反応部位と、フッ素性部位とを有する蛍光誘導体化試薬において、前記蛍光誘導体化試薬が一般式 [I]:
【化学式1】


(式中、Rfは炭素原子数4ないし10個の直鎖状もしく分岐状のフッ素原子で完全にもしくは部分的に置換されたフルオラスアルキル基を意味し、nは0または1ないし6の整数を意味する)
または一般式 [II]:
【化学式2】


(式中、Rは炭素原子数1ないし10個の直鎖状もしく分岐状のアルキル基またはアルコキシ基を意味し、Rfおよびnは前記と同じ意味を有する)
で表される多環化合物であることを特徴とする蛍光誘導体化試薬。

【請求項2】
請求項1に記載する蛍光誘導体化試薬において、前記蛍光誘導体化試薬が、
化学構造式[Ia]:
【化学式3】


で表されるF-trap ピレンまたは
化学構造式[IIa]:
【化学式4】


で表されるF-trap クマリンであることを特徴とする蛍光誘導体化試薬。

【請求項3】
一般式 [I]:
【化学式5】


(式中、Rfは炭素原子数4ないし10個の直鎖状もしく分岐状のフッ素原子で完全にもしくは部分的に置換されたフルオラスアルキル基を意味し、nは0または1ないし6の整数を意味する)または一般式[II]:
【化学式6】


(式中、Rは炭素原子数1ないし10個の直鎖状もしく分岐状のアルキル基またはアルコキシ基を意味し、Rfならびにnは前記と同じ意味を有する)で表される蛍光誘導体化試薬をアミン類またはアミノ酸関連物質と反応させて、反応式[Ib]:
【化学式7】


(式中、Rは炭素原子数1ないし20個の直鎖状もしくは分岐状アルキル基を意味し、Rfならびにnは前記と同じ意味を有する)または反応式[IIb]:
【化学式8】


(式中、R、R、Rfならびにnは前記と同じ意味を有する)に従って誘導体化することを特徴とする蛍光誘導体化方法。

【請求項4】
請求項3に記載の蛍光誘導体化方法において、前記蛍光誘導体化試薬が、一般式[IIa]:
【化学式9】


で表されるF-trap ピレンまたは 一般式[IIa]:
【化学式10】


で表されるF-trap クマリンであることを特徴とする蛍光誘導体化方法。

【請求項5】
請求項1もしくは2のいずれか1項に記載の蛍光誘導体化試薬または請求項3もしくは4に記載の誘導体化方法を用いて、試料中のアミン類やアミノ酸関連物質を誘導体化して分離測定することを特徴とする試料中のアミン類やアミノ酸関連物質の測定方法。

【請求項6】
請求項1もしくは2のいずれか1項に記載の蛍光誘導体化試薬または請求項3もしくは4に記載の誘導体化方法を用いて、試料中のアミン類やアミノ酸関連物質を誘導体化したときに過剰に残存する未反応試薬を親フッ素性吸着剤により選択的に除去することを特徴とする除去方法。
産業区分
  • 有機化合物
  • 治療衛生
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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