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超小型燃料電池 コモンズ

国内特許コード P09A014557
整理番号 WASEDA-766
掲載日 2009年7月10日
出願番号 特願2007-273499
公開番号 特開2009-104826
登録番号 特許第5207442号
出願日 平成19年10月22日(2007.10.22)
公開日 平成21年5月14日(2009.5.14)
登録日 平成25年3月1日(2013.3.1)
発明者
  • 逢坂 哲彌
  • 門間 聰之
  • 冨中 悟史
出願人
  • 学校法人早稲田大学
発明の名称 超小型燃料電池 コモンズ
発明の概要 【解決手段】基板の表面に第1の凹陥部を形成し、該第1の凹陥部の少なくとも底面を含む内面領域にアノード及びカソードのいずれか一方、上記第1の凹陥部を形成した表面の少なくとも上記第1の凹陥部と近接する領域を含む縁部領域に上記アノード及びカソードの他方を、上記アノードとカソードとを離間させて形成した超小型燃料電池。
【効果】アノードとカソードとが同一の基板上に形成され、基板の同一の面側にアノードとカソードとの双方が近接して形成されており、アノードとカソードとの位置合わせを必要とせず、更には、電解質膜を用いることなく、燃料として燃料液、酸化剤としてガス状の酸化剤、又は酸化剤として酸化剤液、燃料としてガス状の燃料を用いて有効に発電することができる。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要


固体高分子電解質型燃料電池(PEFC)は、二次電池よりも高いエネルギー密度を実現できる可能性を有しており、例えば携帯情報端末等への次世代のエネルギー源として注目されている。一般に燃料電池の燃料としては水素(H2)を用いており、例えば、図7に示されるように、固体高分子電解質膜sの一方に設けられたアノードa側で下記式(1)のアノード反応により、水素イオン(H+)と電子を出し、水素イオン(H+)は電解質膜中を移動し、電子は外部回路を移動して、カソードc側で下記式(2)のカソード反応により酸素を還元している。これら下記式(1)及び(2)は、酸性雰囲気下での反応であり、アルカリ雰囲気下においては、水素イオン(H+)の代わりにヒドロキサイドイオン(OH-)が介在する反応となる。なお、全反応はいずれの雰囲気の場合においても下記式(3)で表され、水素と酸素とから水が生成する。
2→2H++e- (1)
1/2O2+2H++2e-→H2O (2)
2+1/2O2→H2O (3)



また、水素イオン(H+)を供与する物質、即ち、燃料として、例えばメタノールを用いることができ、このようなものは一般に直接メタノール型燃料電池(DMFC)と称されている。このDMFCは、例えば、図8に示されるように、固体高分子電解質膜sの一方に設けられたアノードa側で下記式(4)のアノード反応により、メタノールと水の各一分子から二酸化炭素を生成し、この際水素イオン(H+)と電子を得ている。また、カソードc側では、下記式(5)のカソード反応により酸素を還元している。これら下記式(4)及び(5)は、酸性雰囲気下での反応であり、アルカリ雰囲気下においては、水素イオン(H+)の代わりにヒドロキサイドイオン(OH-)が介在する反応となる。なお、全反応はいずれの雰囲気の場合においても下記式(6)で表され、メタノールと酸素とから水と二酸化炭素が生成する。
CH3OH+H2O→CO2+6H++6e- (4)
3/2O2+6H++6e-→3H2O (5)
CH3OH+3/2O2→CO2+2H2O (6)



一般的な燃料電池は、上述したようにアノードとカソードとを異なる基板上に形成し、電解質膜を挟んでアノードとカソードとが対向した構造を有している。手で扱える通常のサイズの燃料電池であるならば、それら電極の位置合わせは容易であるが、アノードとカソードとが微細化した超小型燃料電池の場合では容易ではない。また、燃料や酸化剤を供給する流路が微細化した燃料電池では、特に、液体を供給する場合、その供給にポンプを必要とするが、小型化するに従い毛管圧が増大し、その影響から、ポンプの作動によるエネルギー損失が無視できなくなる上、システムが複雑となってしまう。



【特許文献1】
特開2005-197188号公報
【特許文献2】
特開2007-73347号公報
【特許文献3】
特開2007-80650号公報
【特許文献4】
特開2006-351513号公報
【特許文献5】
特開2006-202740号公報
【特許文献6】
特開2005-149974号公報
【特許文献7】
特開2004-303627号公報
【非特許文献1】
S. Motokawa et al., Electrochemistry Communications, 6, 562, (2004)
【非特許文献2】
S. Motokawa et al., Electrochemistry, 73(5), 346, (2005)
【非特許文献3】
S. Motokawa et al., Electrochemistry, 73(5), 352, (2005)
【非特許文献4】
S. C. Kelley, et al., Electrochemical and Solid-State Letters, 3(9) 407, (2000)
【非特許文献5】
R. S. Jayashree et al., J. Am. Chem. Soc., 127(48), 16758, (2005)

産業上の利用分野


本発明は、超小型燃料電池、特に、燃料として燃料液、酸化剤としてガス状の酸化剤、又は酸化剤として酸化剤液、燃料としてガス状の燃料を用いることが可能であり、更に、電解質膜を用いることなく有効な発電が可能である超小型燃料電池に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
基板の表面に、幅が1000μm以下、かつ深さが1000μm以下である第1の凹陥部を形成し、該第1の凹陥部の少なくとも底面を含む内面領域にアノード及びカソードのいずれか一方、上記第1の凹陥部を形成した表面の少なくとも上記第1の凹陥部と近接する領域を含む縁部領域に上記アノード及びカソードの他方を、上記アノードとカソードとを離間させて形成し、上記アノードと上記カソードとの間を水素イオン(H+)又はヒドロキサイドイオン(OH-)が移動可能に上記アノード及びカソードの双方に燃料液及び酸化剤液のいずれか一方を接触させると共に、電解質膜を用いずに、上記内面領域にアノード、上記縁部領域にカソードを設けた場合にあっては、上記カソードに燃料液を介してガス状の酸化剤を、上記内面領域にカソード、上記縁部領域にアノードを設けた場合にあっては、上記アノードに酸化剤液を介してガス状の燃料を供給して、アノード反応により生成した水素イオン(H+)が、上記燃料液又は酸化剤液中を移動してカソード反応に供給される、又はカソード反応により生成したヒドロキサイドイオン(OH-)が、上記燃料液又は酸化剤液中を移動してアノード反応に供給されるように構成したことを特徴とする超小型燃料電池。

【請求項2】
上記アノードとして燃料の反応を選択的に促進する触媒を用いること、及び/又は上記カソードとして酸化剤の反応を選択的に促進する触媒を用いることを特徴とする請求項1記載の超小型燃料電池。

【請求項3】
上記第1の凹陥部の内面領域にアノード、上記縁部領域にカソードが形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の超小型燃料電池。

【請求項4】
上記第1の凹陥部に燃料液を充填して上記アノードと上記カソードとの間を水素イオン(H+)又はヒドロキサイドイオン(OH-)が移動可能に燃料液を接触させることを特徴とする請求項記載の超小型燃料電池。

【請求項5】
上記第1の凹陥部が溝状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の超小型燃料電池。

【請求項6】
基板上に第2の凹陥部を形成し、該第2の凹陥部の底面から上記第1の凹陥部を形成してなり、上記第2の凹陥部の底面の一部又は全部が上記縁部領域をなしていることを特徴とする請求項1又は2記載の超小型燃料電池。

【請求項7】
上記第1の凹陥部の内面領域にアノード、上記縁部領域にカソードが形成されていることを特徴とする請求項6記載の超小型燃料電池。

【請求項8】
上記第1の凹陥部に燃料液を充填して上記アノードと上記カソードとの間を水素イオン(H+)又はヒドロキサイドイオン(OH-)が移動可能に燃料液を接触させることを特徴とする請求項7記載の超小型燃料電池。

【請求項9】
更に、上記カソードの上面の一部又は全部を覆うように上記第2の凹陥部の底部に燃料液を充填して、上記カソードに燃料液を接触させることを特徴とする請求項8記載の超小型燃料電池。

【請求項10】
上記第1の凹陥部が溝状に形成され、更に、上記第2の凹陥部が上記第1の凹陥部に沿って溝状に形成されていることを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項記載の超小型燃料電池。

【請求項11】
上記縁部領域が、更に、上記第1の凹陥部を形成した表面の上記第1の凹陥部と接する領域を含むことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項記載の超小型燃料電池。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2007273499thum.jpg
出願権利状態 登録
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