TOP > 国内特許検索 > 再生組織用細胞内カルシウムイオンモニタリング装置

再生組織用細胞内カルシウムイオンモニタリング装置

国内特許コード P09P006752
整理番号 KUTLO-2008-014,2007-052
掲載日 2009年9月18日
出願番号 特願2008-055393
公開番号 特開2009-207445
登録番号 特許第5656158号
出願日 平成20年3月5日(2008.3.5)
公開日 平成21年9月17日(2009.9.17)
登録日 平成26年12月5日(2014.12.5)
発明者
  • 田中 茂雄
出願人
  • 国立大学法人金沢大学
発明の名称 再生組織用細胞内カルシウムイオンモニタリング装置
発明の概要 【課題】細胞からの組織再生を促進する刺激条件を短期間に評価し決定するための、1細胞単位ではなく、担体に播種した多数の細胞又は再生組織全体での細胞内Ca2+動態をモニタするための装置及び方法の提供。
【解決手段】担体に播種した細胞又は該担体に播種した細胞から再生した再生組織における細胞内Ca2+動態をモニタする方法であって、
(i) 再生組織を培養するためのチャンバー中の担体に播種した細胞若しくは再生組織の細胞に細胞膜透過型Ca2+感受性蛍光プローブを接触させ細胞内に取り込ませる工程、
(ii) 担体に播種した細胞若しくは再生組織に刺激を与え、担体に播種した細胞若しくは再生組織に励起光を照射し、細胞内で増加したCa2+と結合した前記Ca2+感受性蛍光プローブからの蛍光を検出する工程、
(iii) 検出された蛍光から、担体に播種した細胞若しくは再生組織の細胞内のCa2+濃度変化を測定する工程
を含む細胞内Ca2+動態をモニタする方法。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要



再生医療では、患者自身の細胞を利用して、損なわれた組織を再生させる。例えば、骨の再生医療では、患者から採取した細胞を利用して骨を再生させる。再生骨等の再生組織には、細胞、担体(scaffold)、及び細胞活性因子の三つの要素が必要であり、活性化因子としては電気刺激、力学刺激、又は薬物刺激などが挙げられる。骨の再生、すなわち再生骨の石灰化等の組織の再生を効率的に行うには、効果的な刺激の条件や種類を決定することが重要であるが、刺激の石灰化促進効果等の組織の機能発現に対する刺激効果を知るには長期の培養時間を要する場合が多い(非特許文献1を参照)。一方、細胞内カルシウムイオン濃度の一過的な上昇(カルシウムシグナル)は、細胞がさまざまな機能を果たす際に重要な役割を担うことが知られている。細胞内Ca2+の濃度上昇は、細胞外からの流入以外に、細胞内の小胞体からの放出でも起こる。刺激に対する細胞の反応は、骨芽細胞等の細胞内Ca2+の濃度変化としてミリ秒単位の早さで起こることが知られている。細胞内のCa2+濃度変化のモニタ法としては従来、蛍光顕微鏡や共焦点レーザー顕微鏡が利用されているが(非特許文献2を参照)、1細胞単位でのモニタが行われるため再生組織全体の反応評価に対して適当とは言えない。またこれらの装置は、顕微鏡やレーザー装置と組み合わされるため大型で高価である。





【非特許文献1】

尾雅文 他, 日本生体医工学会誌生体医工学, 45(Suppl.1): 108, 2007

【非特許文献2】

中茂雄 他, 日本臨床バイオメカニクス学会誌, 17: 409-413, 1996

産業上の利用分野


本発明は、再生医療に関連し、再生組織の構築を促進するための刺激条件を細胞内のカルシウムイオンの動態をモニタすることにより決定し、刺激の効果を評価する装置及び方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
3次元構造を有する担体に播種した細胞から再生した3次元構造の再生組織における、刺激を与えたときの刺激応答としての細胞内Ca2+動態をモニタする方法であって、
(i)再生組織を培養するためのチャンバー中の3次元構造を有する担体に播種した細胞から再生した再生組織の細胞に細胞膜透過型Ca2+感受性蛍光プローブであるアセトキシメチルエステル化したFluo4を接触させ細胞内に取り込ませた後にアセトキシメチルエステル基を除去する工程、
(ii)3次元構造を有する担体に播種した細胞から再生した再生組織に刺激を与え、3次元構造を有する担体に播種した細胞から再生した再生組織全体に励起光を照射し、細胞内Ca2+と結合した前記アセトキシメチルエステル基が除去されたFluo4からの蛍光を検出する工程、
(iii)検出された蛍光から、3次元構造を有する担体に播種した細胞から再生した再生組織の細胞内のCa2+濃度変化を測定する工程
を含む細胞内Ca2+動態をモニタする方法。

【請求項2】
細胞が誘導多能性幹細胞(iPS細胞)、胚性幹細胞(ES細胞)、胚性生殖細胞(EG細胞)、組織幹細胞及び組織幹細胞から分化した細胞からなる群から選択される、請求項1記載の細胞内Ca2+動態をモニタする方法。

【請求項3】
3次元構造を有する担体が生体外マトリクス構成物質を含むスポンジ状構造体である請求項1又は2に記載の細胞内Ca2+動態をモニタする方法。

【請求項4】
3次元構造を有する担体がコラーゲンスポンジである請求項3記載の細胞内Ca2+動態をモニタする方法。

【請求項5】
刺激が電気的刺激、力学的刺激及び薬物的刺激からなる群から選択される、請求項1~4のいずれか1項に記載の細胞内Ca2+動態をモニタする方法。

【請求項6】
刺激がチャンバー中に設置したピエゾアクチュエータにより加えられる力学的刺激である請求項5記載の細胞内Ca2+動態をモニタする方法。

【請求項7】
励起光がLEDから発生する光であり、発生した蛍光をフォトダイオードで検出する請求項1~6のいずれか1項に記載の細胞内Ca2+動態をモニタする方法。

【請求項8】
3次元構造を有する担体がコラーゲンスポンジであり、3次元構造を有する担体に播種した細胞が骨芽細胞であり、再生組織がコラーゲンスポンジで再生させた再生骨である、請求項1~7のいずれか1項に記載の細胞内Ca2+動態をモニタする方法。

【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の方法によりモニタした3次元構造を有する担体に播種した細胞から再生した再生組織における細胞内Ca2+動態から、3次元構造を有する担体に播種した細胞から再生した再生組織の細胞中のCa2+濃度を上昇させる刺激条件を前記細胞からの組織再生に適した刺激条件であると判定する、組織再生において細胞からの組織再生を促進する刺激条件を決定する方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

24012_01SUM.gif
出願権利状態 登録
(有)金沢大学ティ・エル・オーは、金沢大学の研究者の出願特許を産業界へ技術移転することを主目的として、金沢大学の教官の出資により設立された技術移転機関です。
ご興味のある方は、下記「問合せ先」へ整理番号と共にご連絡願います。
なお、既に活用のお申し込み・お打合わせ等の段階に入っている場合もございますので、予めご承知おきください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close