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懸濁物質濃度の分布解析装置及びプログラム コモンズ 実績あり

国内特許コード P09A014633
掲載日 2009年10月1日
出願番号 特願2007-150741
公開番号 特開2008-304267
登録番号 特許第5190863号
出願日 平成19年6月6日(2007.6.6)
公開日 平成20年12月18日(2008.12.18)
登録日 平成25年2月8日(2013.2.8)
発明者
  • 二瓶 泰雄
出願人
  • 学校法人東京理科大学
発明の名称 懸濁物質濃度の分布解析装置及びプログラム コモンズ 実績あり
発明の概要

【課題】簡易に水中の横断面の懸濁物質濃度の分布を解析する。
【解決手段】浮遊土砂濃度の分布解析対象となる河川の横断面に計算格子を設定し(ステップ100)、河川で実際に計測された浮遊土砂濃度の計測地点に相当する計算格子に該測定値を設定し、他の計算格子には初期値を設定した状態で、浮遊土砂の沈降量を表す項と、浮遊土砂の水平方向の拡散フラックスを表わす項、浮遊土砂の鉛直方向の拡散フラックスを表わす項、及び付加項の和との関係を表わした基礎式を用いて、付加項の値を演算する第1の演算(ステップ104~106)と、第1の演算で演算された付加項の値を前記基礎式に設定した状態で計測地点に相当する計算格子以外の他の計算格子の浮遊土砂濃度を演算する第2の演算(ステップ108~112)とを、付加項と浮遊土砂濃度の値が収束するまで繰り返し行なって(ステップ114)、浮遊土砂濃度の分布を求める。
【選択図】図7

従来技術、競合技術の概要


水系一貫土砂管理を行う上では、源流域から河口、沿岸にわたる流域圈全体の土砂動態を把握することは不可欠であり、掃流砂・浮遊砂量を自動連続的にモニタリングすることは必須である。このうち浮遊土砂輸送量(=浮遊土砂濃度(SS)×流量)の計測には、河川の横断面において大きく変化している流速・SS分布を把握する必要があるが、これらの量をほぼ瞬時に直接計測できる観測システムは皆無である。



なお、流速を計測する装置として、水平設置型超音波ドップラー流速分布計H-ADCP(Horizonta1 Acoustic Doppler Current Profiler)が知られている。また、H-ADCPは、流速のみならず、濁度と関連性の高い超音波の反射強度の計測ができるため、H-ADCPは上記の要請に対して有望な機器である。



しかしながら、H-ADCPはある高さの「線」データしか計測できないため、横断面全体のSS分布を取得することができない、という問題がある。また、光学式センサを用いて濃度データを取得する場合も同様である。



なお、超音波ドップラー流速計を用いて水中の二次元平面の濁度分布を観測する装置としては、ドップラー流速計を移動させながら水位、流速分布、河床位を同時観測する装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、観測船にADCPを設置し、観測船を海上で移動しながら濁度を観測する装置も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。

【特許文献1】特開2000-111365号公報

【特許文献2】特開2007-71881号公報

産業上の利用分野


本発明は、二次元平面の懸濁物質の濃度分布を解析する懸濁物質濃度の分布解析装置及びプログラムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
懸濁物質濃度の分布を解析する水中の横断面内に複数の格子点を配列することにより、隣接する格子点で囲まれた区域を複数備えた仮想横断面を想定する想定手段と、
測定地点に対応する前記区域に懸濁物質濃度の測定値を設定すると共に、前記測定値を設定した区域以外の区域の各々に懸濁物質濃度の初期値を設定する設定手段と、
懸濁物質の沈降量を表す項と、懸濁物質の水平方向の拡散フラックスを表わす項、懸濁物質の鉛直方向の拡散フラックスを表わす項、及び付加項の和との関係を前記区域の各々について以下の式で表わした基礎式、前記測定地点に対応する区域に設定された懸濁物質濃度の測定値、及び前記測定地点に対応する区域の周囲に存在する複数の区域に設定された懸濁物質濃度の値を用いて、前記測定地点に対応する区域の付加項の値を演算する第1の演算、並びに前記測定地点に対応する区域以外の区域の1つを注目区域として、前記基礎式、前記演算された付加項の値、前記注目区域に設定された懸濁物質濃度の値、及び前記注目区域の周囲に存在する複数の区域に設定された懸濁物質濃度の値を用いて、前記注目区域の懸濁物質濃度を演算し、演算により得られた演算値を前記注目区域に既に設定された値に代えて設定することを、前記注目区域を変えながら前記仮想横断面全体にわたって繰返し行う第2の演算を、前記懸濁物質濃度の演算値及び前記付加項の演算値の各々が収束するまで繰返し行う繰返演算手段と、
を含む懸濁物質濃度の分布解析装置。
【数式1】


なお、yは水平方向、σは鉛直方向、Aは水平渦動粘性係数、Aは鉛直渦動粘性係数、Dは水深、Cは懸濁物質濃度、wは懸濁物質の沈降速度、Fa,cは、付加項である

【請求項2】
所定位置に設置された超音波ドップラー流速分布計により水中に発信され該水中の懸濁物質により反射され計測された超音波の反射強度のうち、前記超音波ドップラー流速分布計近傍の懸濁物質群で反射された超音波の反射強度を示す第1反射強度と、前記超音波ドップラー流速分布計から離れた懸濁物質群で反射された超音波の反射強度を示す第2反射強度と、に基づいて前記懸濁物質濃度の測定値を算出する濃度測定手段を更に含む
請求項に記載の懸濁物質濃度の分布解析装置。

【請求項3】
前記濃度測定手段は、前記第1反射強度が所定値以下の場合には、前記第1反射強度に基づいて前記懸濁物質濃度の測定値を算出し、前記第1反射強度が所定値を超える場合には、前記第1反射強度と前記第2反射強度との比に基づいて前記懸濁物質濃度の測定値を算出する
請求項記載の懸濁物質濃度の分布解析装置。

【請求項4】
コンピュータを、
懸濁物質濃度の分布を解析する水中の横断面内に複数の格子点を配列することにより、隣接する格子点で囲まれた区域を複数備えた仮想横断面を想定する想定手段と、
測定地点に対応する前記区域に懸濁物質濃度の測定値を設定すると共に、前記測定値を設定した区域以外の区域の各々に懸濁物質濃度の初期値を設定する設定手段と、
懸濁物質の沈降量を表す項と、懸濁物質の水平方向の拡散フラックスを表わす項、懸濁物質の鉛直方向の拡散フラックスを表わす項、及び付加項の和との関係を前記区域の各々について以下の式で表わした基礎式、前記測定地点に対応する区域に設定された懸濁物質濃度の測定値、及び前記測定地点に対応する区域の周囲に存在する複数の区域に設定された懸濁物質濃度の値を用いて、前記測定地点に対応する区域の付加項の値を演算する第1の演算、並びに前記測定地点に対応する区域以外の区域の1つを注目区域として、前記基礎式、前記演算された付加項の値、前記注目区域に設定された懸濁物質濃度の値、及び前記注目区域の周囲に存在する複数の区域に設定された懸濁物質濃度の値を用いて、前記注目区域の懸濁物質濃度を演算し、演算により得られた演算値を前記注目区域に既に設定された値に代えて設定することを、前記注目区域を変えながら前記仮想横断面全体にわたって繰返し行う第2の演算を、前記懸濁物質濃度の演算値及び前記付加項の演算値の各々が収束するまで繰返し行う繰返演算手段と、
して機能させるためのプログラム。
【数式2】


なお、yは水平方向、σは鉛直方向、Aは水平渦動粘性係数、Aは鉛直渦動粘性係数、Dは水深、Cは懸濁物質濃度、wは懸濁物質の沈降速度、Fa,cは、付加項である

【請求項5】
更に、前記コンピュータを、所定位置に設置された超音波ドップラー流速分布計により水中に発信され該水中の懸濁物質により反射され計測された超音波の反射強度のうち、前記超音波ドップラー流速分布計近傍の懸濁物質群で反射された超音波の反射強度を示す第1反射強度と、前記超音波ドップラー流速分布計から離れた懸濁物質群で反射された超音波の反射強度を示す第2反射強度と、に基づいて前記懸濁物質濃度の測定値を算出する濃度測定手段として機能させるための請求項に記載のプログラム。

【請求項6】
前記濃度測定手段は、前記第1反射強度が所定値以下の場合には、前記第1反射強度に基づいて前記懸濁物質濃度の測定値を算出し、前記第1反射強度が所定値を超える場合には、前記第1反射強度と前記第2反射強度との比に基づいて前記懸濁物質濃度の測定値を算出する
請求項記載のプログラム。
産業区分
  • 試験、検査
  • 測定
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2007150741thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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