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NOカチオンを触媒とする反応方法 コモンズ

国内特許コード P09P006329
整理番号 E076P111
掲載日 2009年10月1日
出願番号 特願2008-061915
公開番号 特開2009-215248
登録番号 特許第4927007号
出願日 平成20年3月11日(2008.3.11)
公開日 平成21年9月24日(2009.9.24)
登録日 平成24年2月17日(2012.2.17)
発明者
  • 小林 修
  • 山下 恭弘
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 NOカチオンを触媒とする反応方法 コモンズ
発明の概要 【課題】
本発明は、非金属性の化合物であるNOカチオン(ニトロソニウム)を含む化合物を触媒として使用するクリーンで環境にやさしい新規な化学方法を提供する。
【解決手段】
本発明は、次の一般式(1)、
NO (1)
(式中、Xは陰イオンを表す。)
で表されるニトロソニウム化合物の存在下に、C=N-Z分極構造を有する化合物とビニル(チオ)エーテル誘導体とを[3+2]付加環化反応させて、含窒素複素環化合物を製造する方法に関する。
【選択図】 なし
従来技術、競合技術の概要


NOカチオン(ニトロソニウム)を含む化合物は非金属性無機化合物であり、酸化剤やドピング材料として利用されてきた。また、触媒としても利用されており、従来の金属触媒使用時に生じる有害な金属廃棄物が出ないため、既存の触媒反応よりもよりクリーンな方法であるといえる。また、その触媒は非常に高活性であり極少量の触媒量でも十分に機能する。例えば、ディールスアルダー型の1,4-付加反応の触媒(非特許文献1及び2参照)やアミノメチル基のヒドロキシメチル基へ変換するための反応(特許文献1参照)、シアノ安息香酸アミドをシアノ安息香酸に分解する反応(特許文献2参照)、またオレフィンと一酸化炭素との交互共重合体を製造するための触媒成分(特許文献3参照)などとして利用されてきた。



ニトロンは、C=N-Oの化学構造を有する化合物で、化学合成の原料として使用のみならず、それ自体が医薬用途や分析試薬としても使用されている化合物であり、ベンジルアミン類を過酸化水素などの酸化剤で酸化して製造することができる(特許文献4及び5参照)。ニトロンは、分極構造を有する化合物であり、1,3-双極性付加反応を行うことが知られており、オレフィン類と反応してイソキサゾリジン環を形成する(非特許文献3、及び特許文献6参照)。また、イノラートアニオン(インオールアニオン)と付加反応を起こしてイソキサゾリジノン環を形成することも報告されている(特許文献7参照)。しかしながら、NOカチオン(ニトロソニウム)を触媒とする方法は未だ報告されていない。
また、3-ピラゾリジノンとアルデヒドまたはケトンより調製されるアゾメチンイミンも、ニトロンと同様な分極構造を有する化合物であり、環部分の一部にC=N-N-CO-という特徴的な分極構造を有する化合物である。アゾメチンイミンもニトロンと同様に[3+2]付加環化反応を行うことが知られており、例えば、アセチレン誘導体と環化付加反応してピラゾリン誘導体を生成する(非特許文献4、及び5参照)、オレフィン類とも同様に環化付加反応を行うことが知られている(非特許文献6、及び7参照)。



【特許文献1】
特開2000-219667号公報
【特許文献2】
特開2000-154171号公報
【特許文献3】
特開平6-172514号公報
【特許文献4】
特開2005-53895号公報
【特許文献5】
特開2003-286242号公報
【特許文献6】
特開2003-261544号公報
【特許文献7】
特開2003-221385号公報
【非特許文献1】
Zhou, Y.; Jia, X.; Li, R.; Liu, Z.; Liu, Z.; Wu, L., Tetrahedron Lett. 2005, 46, 8973.
【非特許文献2】
Zhou, Y.; Jia, X.-D.; Li, R.; Han, B.; Wu, L., Chinese J. Chem. 2005, 25, 422.
【非特許文献3】
Gothelf, K. V.; Jorgensen, K. A., Chem. Rev. 1998, 98, 863.
【非特許文献4】
Shintani, R.; Fu, G. C., J. Am. Chem. Soc. 2003, 125, 10778.
【非特許文献5】
Suarez, A.; Downey, C. W.; Fu, G. C., J. Am. Chem. Soc. 2005, 127, 11244.
【非特許文献6】
Suga, H.; Funyu, A.; Kakehi, A., Org. Lett. 2007, 9, 97.
【非特許文献7】
Chen, W.; Du, W.; Duan, Y.-Z.; Wu, Y.; Yang, S.-Y,; Chen, Y.-C., Angew. Chem. Int. Ed. 2007, 46, 7667.

産業上の利用分野


本発明は、次の一般式(1)、
NO (1)
(式中、Xは陰イオンを表す。)
で表されるニトロソニウム化合物の存在下に、C=N-Z分極構造を有する化合物とビニル(チオ)エーテル誘導体とを[3+2]付加環化反応させて、含窒素複素環化合物を製造する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
次の一般式(1)、
NO (1)
(式中、XBF又はPFを表す。)
で表されるニトロソニウム化合物の存在下に、次の一般式(2)、
【化1】


(式中、Rはアリール基を表し、Zは酸素原子又は窒素原子を表し、Zが酸素原子の場合には、-Z-R基は-O基を表し、Rはアリール基を表し、そして、Zが窒素原子の場合には、-Z-は-N-を表し、RとRは一緒になって-CH-(CH)n-CO-基(式中、nは1~5の整数を表す。)を表し隣接する窒素原子と共に環を形成する。)
で表される分極性の化合物と次の一般式(3)、
【化4】


(式中、R、R、及びRはそれぞれ独立して水素原子を表し、Yは酸素原子又は窒素原子を表し、Yが酸素原子の場合には、Rは置換基を有していてもよい炭化水素基を表すか、又はRと一緒になってアルキレン基を形成して隣接する原子と共に環を形成してもよく、Yが窒素原子の場合には、-Y-R基は一緒になって次の式、
【化5】


で表されるピロリドン環を表す。)
で表されるビニルエーテル誘導体とを[3+2]付加環化反応させて、次の一般式(4)、
【化9】


(式中、R、R、R、R、R、R、R、Y、及びZは、前記したものと同じものを表す。)
で表される含窒素複素環化合物を製造する方法。

【請求項2】
一般式(1)で表されるニトロソニウム化合物が、NOPFである請求項に記載の方法。

【請求項3】
一般式(2)で表される分極性の化合物が、次の一般式(5)、
【化2】


(式中、Rはアリール基を表し、Rアリール基を表す。)
で表されるニトロンである請求項1又は2に記載の方法。

【請求項4】
一般式(2)で表される分極性の化合物が、次の一般式(6)、
【化3】


(式中、Rはアリール基を表し、nは1~5の整数を表す。)
で表されるアゾメチンイミンである請求項1又は2に記載の方法。

【請求項5】
ビニルエーテル誘導体が、次の一般式(7)、
【化6】


(式中、R、R、及びRはそれぞれ独立して水素原子を表し、Rは置換基を有していてもよい炭化水素基を表す。)
で表されるビニルエーテル誘導体である請求項1~4のいずれかに記載の方法。

【請求項6】
ビニルエーテル誘導体が、次の式、
【化8】


で表されるN-ビニルピロリドンである請求項1~5のいずれかに記載の方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) ERATO 小林高機能性反応場プロジェクト 領域
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