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強誘電体材料及び圧電体 新技術説明会

国内特許コード P09P006579
整理番号 KUTLO-2008-004
掲載日 2009年10月9日
出願番号 特願2008-074105
公開番号 特開2009-231482
登録番号 特許第5267971号
出願日 平成20年3月21日(2008.3.21)
公開日 平成21年10月8日(2009.10.8)
登録日 平成25年5月17日(2013.5.17)
発明者
  • 川江 健
  • 森本 章治
  • 津田 尚
出願人
  • 国立大学法人金沢大学
発明の名称 強誘電体材料及び圧電体 新技術説明会
発明の概要

【課題】強誘電特性の劣化を引き起こすことなく、効率的にリーク電流を抑制する新たな強誘電体材料を提供する。
【解決手段】薄膜化させるターゲット材料として、Bi:Nd:Fe:Mn=1.0:0.05:0.97:0.03組成を有する焼結ターゲットを用い、パルスレーザ照射によりターゲットから射出されたアブレーション粒子を、STO基板(1d)上にPt(1c)をPLA堆積させたPt/STO基板上に堆積することにより、BFOのBiサイト及びFeサイトの両方のサイトを元素置換したBNFM(1b)の強誘電体材料の薄膜を形成する。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


従来から、強誘電体は電子機器の各種キャパシタやICタグに組み込まれている不揮発メモリの内蔵キャパシタなどに、圧電体は携帯電話、各種携帯電子機器及び各種家電製品のマイクやスピーカ、さらに民生用・産業用の精密駆動回路用の各種アクチュエータなど、幅広い電子機器に組み込まれている。これら強誘電体及び圧電体のほとんどは、大きな分極値、大きな比誘電率及び電気機械結合定数を有し、焼成温度が低いチタン酸ジルコン酸鉛(PZT:Pb(Zr、Ti)O3)を中心とする鉛系ペロブスカイト強誘電体で構成されている。



ところで、鉛は人体にとって有害であり、各種電子機器の廃棄後に、産廃場で酸性雨等により環境に有害な鉛が流出するのではないかとの懸念が広まっている。その機運が最も高いのが欧州であり、コンピュータ、通信機器及び家電製品などで、鉛を含む有害な化学物質の使用を禁止する指令RoHS(電気電子機器の特定有害物質使用規制)が出ている。これは、欧州連合(EU)ですでに発効しており、2006年7月にはEU加盟国が施行予定である。RoHS指令はEU内での規制であり、日本や米国に同様の規制はまだないが、日本のメーカーの多くが欧州で製品を販売しているため、製品をRoHS指令に準拠させる必要に迫られている。



このような状況の下、ハンダの鉛フリー化はある程度進んでいるが、強誘電体や圧電体に対しても鉛フリー化を行うことが焦眉の急となっている。しかし、強誘電体や圧電体を構成する材料については鉛系材料に置き換わる良い代替材料が見いだせないことから、対応に苦慮している。また、強誘電体や圧電体を構成する材料は酸化物が主体であることから酸性雨等による環境への流出の可能性は金属のハンダほどではないにせよ、その使用範囲が益々拡大していることから見逃せない。特に、ICタグなどはマイクロチップとして目に見えないサイズで日常生活のありとあらゆる場所で使用されているため、ICタグなどを介して経口で鉛が人体に入る可能性も高くなって来ている。強誘電体や圧電体を構成する鉛系材料に置き換わる代替材料として注目されているのが、ビスマス系酸化物材料である。特にBiFeO3(以下BFOと記載)は鉛系に迫る良好な強誘電性・圧電性を示すことから、不揮発メモリ用や各種圧電デバイス材料などへの応用が幅広く検討されている。



そして、例えば特許文献1にはBSZT誘電体、キャパシタ及び不揮発性メモリ並びにそれらの製造方法、特許文献2には、BFOを用いた強誘電体メモリ材料が開示されている。

【特許文献1】特開2005-191154号公報

【特許文献2】特開2001-210794号公報

産業上の利用分野


本発明は、強誘電体材料及び圧電体に関し、特に強誘電体であるBiFeO3材料を用いて元素置換を行って生成される強誘電体材料及び圧電体に関連する。

特許請求の範囲 【請求項1】
強誘電体であるBiFeO3のBiサイトの一部が、希土類元素であるNdを用いて元素置換され、前記BiFeO3のFeサイトの一部が、遷移金属元素であるMnを用いて元素置換された(Bi1-xNdx)(Fe1-yMny)O3の構成を有する
ことを特徴とする強誘電体材料。

【請求項2】
前記Biに対する前記Ndの元素置換の比率及び前記Feに対する前記Mnの元素置換の比率は、1%以上10%以下である
ことを特徴とする請求項記載の強誘電体材料。

【請求項3】
さらに、前記Biに対する前記Ndの元素置換の比率及び前記Feに対する前記Mnの元素置換の比率は、3%以上5%以下である
ことを特徴とする請求項記載の強誘電体材料。

【請求項4】
強誘電体であるBiFeO3のBiサイトの一部が、希土類元素であるNdを用いて元素置換され、前記BiFeO3のFeサイトの一部が、遷移金属元素であるMnを用いて元素置換された(Bi1-xNdx)(Fe1-yMny)O3の構成を有する
ことを特徴とする圧電体。

【請求項5】
前記Biに対する前記Ndの元素置換の比率及び前記Feに対する前記Mnの元素置換比率は、1%以上10%以下である
ことを特徴とする請求項記載の圧電体。

【請求項6】
さらに、前記Biに対する前記Ndの元素置換の比率及び前記Feに対する前記Mnの元素置換の比率は、3%以上5%以下である
ことを特徴とする請求項記載の圧電体。

【請求項7】
焼結ターゲットにパルスレーザを照射することにより、強誘電体であるBiFeO3のBiサイトの一部を、希土類元素であるNdを用いて元素置換すると共に、前記BiFeO3のFeサイトの一部を、遷移金属元素であるMnを用いて元素置換することにより、(Bi1-xNdx)(Fe1-yMny)O3の構成を有する強誘電体材料の薄膜を基板上に堆積するステップを含む
ことを特徴とする強誘電体材料の製造方法。

【請求項8】
前記ステップにおいて、
前記焼結ターゲットは、Bi:Nd:Fe:Mn=1.0:0.05:0.97:0.03の組成比である
ことを特徴とする請求項記載の強誘電体材料の製造方法。

【請求項9】
前記基板として、SrTiO3基板上にPtをPLA(Pulsed Laser Ablation)堆積させたPt/SrTiO3基板を使用し、
前記ステップにおいては、前記Pt/SrTiO3基板上に前記強誘電体材料として前記(Bi1-xNdx)(Fe1-yMny)O3の薄膜を堆積させる
ことを特徴とする請求項記載の強誘電体材料の製造方法。

【請求項10】
前記請求項1からのいずれか1項に記載の強誘電体材料を備える
ことを特徴とするメモリ。

【請求項11】
前記請求項からのいずれか1項に記載の圧電体を備える
ことを特徴とするアクチュエータ。
産業区分
  • 固体素子
  • 表面処理
  • 窯業
  • 絶縁材料
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2008074105thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
(有)金沢大学ティ・エル・オーは、金沢大学の研究者の出願特許を産業界へ技術移転することを主目的として、金沢大学の教官の出資により設立された技術移転機関です。
ご興味のある方は、下記「問合せ先」へ整理番号と共にご連絡願います。
なお、既に活用のお申し込み・お打合わせ等の段階に入っている場合もございますので、予めご承知おきください。


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