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複素環含有ペプチド化合物の製造方法及びゴードスポリンの類縁体 新技術説明会

国内特許コード P09P006735
掲載日 2009年10月9日
出願番号 特願2008-073475
公開番号 特開2009-225703
登録番号 特許第5596271号
出願日 平成20年3月21日(2008.3.21)
公開日 平成21年10月8日(2009.10.8)
登録日 平成26年8月15日(2014.8.15)
発明者
  • 尾仲 宏康
  • 五十嵐 康弘
  • 中保 美珠帆
出願人
  • 富山県
発明の名称 複素環含有ペプチド化合物の製造方法及びゴードスポリンの類縁体 新技術説明会
発明の概要 【課題】ゴードスポリン及びその類縁体の生産量を増大させる製造方法及びゴードスポリンの類縁体を提供する。
【解決手段】転写活性化因子ゴッドアール(godR)遺伝子をゴードスポリン生産微生物に形質転換することによって,ゴードスポリンの生産量を増大させたり,転写活性化因子ゴッドアール(godR)遺伝子をゴードスポリン生産微生物の染色体DNA上に1ないしは複数個,組み込むことによって,ゴードスポリンの生産量を増大させたり,或いは,転写活性化因子ゴッドアール(godR)遺伝子をゴードスポリン生産微生物に形質転換することによって,ゴードスポリンの生産量が増大した微生物のゴッドエー(godA)遺伝子配列の塩基を置換又は欠失、挿入することによってゴードスポリン類縁体を製造する。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



複素環含有ペプチド化合物であるゴードスポリン(Goadsporin)は,一般式(1)で示される構造式を持ち,放線菌の二次代謝産物生産,及び胞子形成促進効果,更には生育阻害効果を有する化合物として富山県立大学の尾仲らによって発見された(例えば,非特許文献1参照)。





【化1】




GS----(1)





ゴードスポリン(Goadsporin)は,上記式(1)に示すように,19個のアミノ酸を前駆体として生合成されるペプチド化合物であり,ゴードスポリン前駆体は,リボゾームによる翻訳により生合成される。このゴードスポリン前駆体蛋白遺伝子は,ゴッドエー(godA)であり,全長150塩基,49個のアミノ酸をコードしている。この内,C末端側19個のアミノ酸部位がゴードスポリン前駆体の配列である。ゴードスポリンを生産する放線菌であるストレプトマイセス・エスピー(Streptomyces sp) TP-A0584株(受託番号:TP-A0584,NITE P-518)における生合成は,図11に示すような経路で行われる。図11に示すように,まず,菌体内ではゴードスポリン前駆体蛋白遺伝子であるゴッドエー(godA)が転写翻訳され,ゴッドエー(GodA)蛋白が発現する。次に,ゴッドビー(GodB),ゴッドシー(GodC)蛋白によってゴッドエー(godA)蛋白は細胞膜へ係留される。その後,ゴッドディー(GodD),ゴッドイー(GodE),ゴッドエフ(GodF),ゴッドジー(GodG)蛋白が,ゴッドエー(GodA)蛋白内のセリン,スレオニン,システイン残基をそれぞれオキサゾール,メチルオキサゾール,チアゾールに変換する。このように翻訳後, 修飾されたゴッドエー(GodA)蛋白は,次に, N末端から30番目のアラニンと31番目のアラニンの間でプロテア-ゼ酵素によって切断され,C末端側19残基が遊離する。その遊離したC末端側19残基のN末端がゴッドエイチ(GodH)酵素によってアセチル化修飾を受けて,ゴードスポリンが完成する(例えば,非特許文献2参照)。

【非特許文献1】

. Onaka, H. Tabata, Y. Igarashi, Y. Sato and T. Furumai, Goadsporin, a chemical substance which promotes secondary metabolism and morphogenesis in streptomycetes. I. Purification and Characterization, The Journal of Antibiotics, 54, 1036-1044, (2001)

【非特許文献2】

. Onaka, M. Nakaho, K. Hayashi, Y. Igarashi, T. Furumai, Cloning and characterization of goadsporin biosynthetic gene cluster from Streptomyces sp. TP-A0584.Microbiology, 151: 3923-3933 (2005)

産業上の利用分野



この発明は,複素環のうち,チアゾール環,オキサゾール環,又はメチルオキサゾール環を含有するペプチド化合物の製造方法であって,例えば,複素環含有ペプチド化合物であるゴードスポリン及びゴードスポリン類縁体を効率的に製造する方法及びゴードスポリンの類縁体に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
リボゾーム翻訳系を用いて生合成され且つ翻訳後修飾によって全て又は1部のシステイン残基がチアゾール環,セリン残基がオキサゾール環,又はスレオニン残基がメチルオキサゾール環に変換される様式で生合成されるペプチド化合物の生合成遺伝子群を,遺伝子組換え可能な放線菌内で発現させることによって複素環含有ペプチド化合物を製造する方法において,
前記ペプチド化合物の前記生合成遺伝子群がゴードスポリン生合成遺伝子群であり,前記遺伝子組換え可能な放線菌がストレプトマイセス エスピーTP-A0584株(受託番号NITE P-518)もしくは前記ゴードスポリン生合成遺伝子群で形質転換されているストレプトマイセス属放線菌であり,godA遺伝子配列の塩基の1又は複数個を置換,欠失,又は挿入することによって製造されるゴードスポリンの類縁体であって,
転写活性化因子godR遺伝子で形質転換することにより,形質転換前と比較して, godR 遺伝子の発現が増強されたストレプトマイセス エスピーTP-A0584株(受託番号NITE P-518)もしくは前記ゴードスポリン生合成遺伝子群で形質転換されているストレプトマイセス属放線菌を培養する, 下記化学式2-47のいずれか1つの式の構造式で表わされるゴードスポリン類縁体を製造することを特徴とする複素環含有ペプチド化合物の製造方法。
【化1-A】


【化1-B】


【化1-C】


【化1-D】


【化1-E】



【請求項2】
前記転写活性化因子godR遺伝子を前記ペプチド化合物の生産放線菌の染色体DNA上に1個又は複数個組み込むことによって,前記ペプチド化合物の生産量を増大することを特徴とする請求項1に記載の複素環含有ペプチド化合物の製造方法。

【請求項3】
前記ゴードスポリン生合成遺伝子群は,ゴッドエー(godA),ゴッドビー(godB),ゴッドシー(godC),ゴッドディー(godD),ゴッドイー(godE),ゴッドエフ(godF),ゴッドジー(godG),ゴッドエッチ(godH),ゴッドアイ(godI),及びゴッドアール(godR)の10個の遺伝子からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の複素環含有ペプチド化合物の製造方法。

【請求項4】
前記ゴードスポリンの類縁体のうち,前記ゴードスポリンが色素生産もしくは胞子形成を誘導することと同様に,色素生産もしくは胞子形成を誘導することができる前記ゴードスポリンの類縁体は,下記の化学式2,4,5,7,9,20,24,25及び36のいずれか1つの式の構造式で表わされることを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の複素環含有ペプチド化合物の製造方法。
【化1-1】



【請求項5】
下記の化学式2,4,5,7,9,20,24,25及び36のいずれかの1つの式の構造式で表わされる,ゴードスポリンが色素生産もしくは胞子形成を誘導することと同様に,色素生産もしくは胞子形成を誘導することができることを特徴とするゴードスポリンの類縁体。
【化1-2】


国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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