TOP > 国内特許検索 > ペーパースラッジ由来の水溶性糖類製造装置およびペーパースラッジ由来の水溶性糖類製造方法

ペーパースラッジ由来の水溶性糖類製造装置およびペーパースラッジ由来の水溶性糖類製造方法 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P09P006447
整理番号 ShIP-7097N-SK13
掲載日 2009年10月23日
出願番号 特願2008-083022
公開番号 特開2009-232747
登録番号 特許第5320636号
出願日 平成20年3月27日(2008.3.27)
公開日 平成21年10月15日(2009.10.15)
登録日 平成25年7月26日(2013.7.26)
発明者
  • 佐古 猛
  • 岡島 いづみ
出願人
  • 国立大学法人静岡大学
発明の名称 ペーパースラッジ由来の水溶性糖類製造装置およびペーパースラッジ由来の水溶性糖類製造方法 コモンズ 新技術説明会
発明の概要

【課題】処理装置の構成を簡単にでき、発酵阻害物の生成を抑えて水溶性糖類の収率を向上させることによりペーパースラッジの資源としての利用率を向上させることができるペーパースラッジ由来の水溶性糖類製造装置提供する。
【解決手段】水溶性糖類製造装置は、処理温度が160℃~240℃かつ処理圧力が5MPa~10MPaの環境下に二酸化炭素を触媒として加えてペーパースラッジを加水分解処理する反応器20を備えている。反応器20は、生成物の液体成分と固体成分とを分離する固液分離装置21を備えている。また、水溶性糖類製造装置は、液体の生成物から二酸化炭素を回収して再利用するための気液分離装置43と、生成物に酵素を添加して酵素糖化するための酵素糖化装置50とを備えている。ペーパースラッジは、加水分解処理によって発酵阻害物の生成を抑えつつグリコシド結合にダメージが与えられ、さらに酵素糖化によりグリコールに分解される。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


一般に、製紙工場における製紙過程においては、紙の原料となる木材パルプの短繊維、填料および有機物などからなる所謂ペーパースラッジが産業廃棄物として生成される。ペーパースラッジは、従来、埋め立てによる廃棄処分、または焼却炉やボイラーなどによる焼却処分されることが多く、資源として再利用が図られることが少なかった。しかし、近年、環境保全や循環型社会構築への意識の高まりから、ペーパースラッジの資源としての再利用が求められている。



具体的には、酸触媒を用いた加水分解法、酵素を用いた酵素糖化法、および亜臨界水や超臨界水を用いた無触媒加水分解法などにより、ペーパースラッジからオリゴ糖や単糖(例えば、グリコール)などの水溶性の糖類を生成して、エタノール発酵により所謂バイオエタノールを生成することが提案されている。例えば、下記特許文献1および特許文献2には、酸触媒を用いた加水分解法および亜臨界水や超臨界水を用いた無触媒加水分解法によりペーパースラッジを処理する方法がそれぞれ開示されている。

【特許文献1】特開2006-238728号公報

【特許文献2】特開2002-126794号公報



しかしながら、酸触媒を用いた加水分解法においては、酸を用いた処理方法であるため処理装置の腐食に対する耐久性確保の問題や、処理後の生成物からの酸の回収および副生成物(石膏)の処理が煩雑であるという問題がある。また、酵素を用いた酵素糖化法においては、反応に長時間(20時間以上)が掛かるため日々大量に生じるペーパースラッジの効率的な処理には不向きである。さらに、亜臨界水や超臨界水を用いた無触媒加水分解法においては、短時間(5分程度)で処理が完了するという利点を持つ一方で、実質的に好適な処理温度が300℃以上かつ処理圧力が20MPa以上と高温高圧であるため装置の構成が複雑となる。また、処理温度が高温であることに起因してペーパースラッジの反応性が高くなるため、加水分解によって生成される生成物中に過分解物であるフルフラールなどのエタノール発酵阻害物が生じて水溶性糖類の収率が低下するとともに、その後のエタノール発酵の障害となるという問題がある。

産業上の利用分野


本発明は、製紙過程で生じたペーパースラッジを原料として水溶性糖類を生成するペーパースラッジ由来の水溶性糖類製造装置、およびペーパースラッジ由来の水溶性糖類製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
製紙過程で生じるペーパースラッジを原料として水溶性糖類を生成するペーパースラッジ由来の水溶性糖類製造装置であって、
160℃以上かつ240℃以下に加熱するとともに、同加熱した温度の飽和水蒸気圧以上の圧力に加圧した状態の水の中に二酸化炭素またはアンモニアを含む触媒を加えて、前記ペーパースラッジを加水分解する加水分解処理手段と、
前記加水分解処理手段による加水分解によって生じた生成物から前記触媒を回収する触媒回収手段とを備えたことを特徴とするペーパースラッジ由来の水溶性糖類製造装置。

【請求項2】
請求項1に記載したペーパースラッジ由来の水溶性糖類製造装置において、
前記加水分解処理手段は、さらに、
前記ペーパースラッジの加水分解によって生じた流体状の生成物を排出するための流体排出手段と、
前記ペーパースラッジの加水分解によって生じた固体状の生成物を排出するための固体排出手段とを備えたことを特徴とするペーパースラッジ由来の水溶性糖類製造装置。

【請求項3】
請求項1または請求項2に記載したペーパースラッジ由来の水溶性糖類製造装置において、さらに、
前記触媒回収手段によって回収した前記触媒を前記加水分解手段に供給する触媒再利用手段を備えたことを特徴とするペーパースラッジ由来の水溶性糖類製造装置。

【請求項4】
請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載したペーパースラッジ由来の水溶性糖類製造装置において、さらに、
前記加水分解処理手段による加水分解によって生じた生成物に酵素を加えて糖化する酵素糖化手段を備えたことを特徴とするペーパースラッジ由来の水溶性糖類製造装置。

【請求項5】
請求項4に記載したペーパースラッジ由来の水溶性糖類製造装置において、
前記ペーパースラッジが水溶性糖類に分解されるまでの分解反応率を1としたとき、
前記加水分解処理手段は、前記分解反応率が0.2以上かつ0.7以下の範囲まで前記ペーパースラッジを加水分解するペーパースラッジ由来の水溶性糖類製造装置。

【請求項6】
製紙過程で生じるペーパースラッジを原料として水溶性糖類を生成するペーパースラッジ由来の水溶性糖類製造方法であって、
160℃以上かつ240℃以下に加熱するとともに、同加熱した温度の飽和水蒸気圧以上の圧力に加圧した状態の水の中に二酸化炭素またはアンモニアを含む触媒を加えて、前記ペーパースラッジを加水分解する加水分解処理工程と、
前記加水分解処理工程による加水分解によって生じた生成物から前記触媒を回収する触媒回収工程とを含むことを特徴とするペーパースラッジ由来の水溶性糖類製造方法。

【請求項7】
請求項6に記載したペーパースラッジ由来の水溶性糖類製造方法において、
前記加水分解処理工程は、さらに、
前記ペーパースラッジの加水分解によって生じた流体状の生成物を排出するための流体排出工程と、
前記ペーパースラッジの加水分解によって生じた固体状の生成物を排出するための固体排出工程とを含むことを特徴とするペーパースラッジ由来の水溶性糖類製造方法。

【請求項8】
請求項6または請求項7に記載したペーパースラッジ由来の水溶性糖類製造方法において、さらに、
前記触媒回収工程によって回収した前記触媒を前記加水分解手段に供給する触媒再利用工程を含むことを特徴とするペーパースラッジ由来の水溶性糖類製造方法。

【請求項9】
請求項6ないし請求項8のうちのいずれか1つに記載したペーパースラッジ由来の水溶性糖類製造方法において、さらに、
前記加水分解処理工程による加水分解によって生じた生成物に酵素を加えて糖化する酵素糖化工程を含むことを特徴とするペーパースラッジ由来の水溶性糖類製造方法。

【請求項10】
請求項9に記載したペーパースラッジ由来の水溶性糖類製造方法において、
前記ペーパースラッジが水溶性糖類に分解されるまでの分解反応率を1としたとき、
前記加水分解処理工程は、前記分解反応率が0.2以上かつ0.7以下の範囲まで前記ペーパースラッジを加水分解するペーパースラッジ由来の水溶性糖類製造方法。
産業区分
  • 微生物工業
  • 処理操作
  • 衛生設備
  • 廃棄物処理
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2008083022thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、下記までご連絡ください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close