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DNA結合能をもつ高等植物のSpo11類縁タンパク質の調製法

国内特許コード P09P006510
整理番号 22070
掲載日 2009年10月23日
出願番号 特願2008-086248
公開番号 特開2009-235042
登録番号 特許第5441022号
出願日 平成20年3月28日(2008.3.28)
公開日 平成21年10月15日(2009.10.15)
登録日 平成25年12月27日(2013.12.27)
発明者
  • 新宮 良宣
  • 美川 務
  • 柴田 武彦
出願人
  • 独立行政法人理化学研究所
発明の名称 DNA結合能をもつ高等植物のSpo11類縁タンパク質の調製法
発明の概要

【課題】 本発明は、DNA結合能を保持した可溶性Spo11タンパク質、及びその調製方法の提供を目的とする。
【解決手段】 本発明は、Spo11タンパク質を、トリガーファクター又はトリガーファクターとSpo11タンパク質の融合タンパク質と、宿主大腸菌内で同時に発現させ、該宿主大腸菌細胞を破砕し、可溶性成分を回収し、該可溶性成分から活性を保持した可溶性Spo11タンパク質を調製する方法を提供するものである。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


交配による品種改良において、減数分裂期の相同DNA組換え(遺伝的組換え、普遍的組換え、相同的組換えともいう)は重要な働きをしていると考えられている。その相同DNA組換えは、ゲノムDNAに多数存在する特定の部位にDNA二本鎖切断が導入されることで開始される。このDNA二本鎖切断は、真核生物では、パン酵母で発見されたSpo11タンパク質若しくはその類縁タンパク質、又は、該タンパク質が核になったタンパク質複合体が行うと考えられている(非特許文献1~3)。
相同DNA組換えのメカニズムをより詳細に解明する上で、Spo11タンパク質(及び類縁タンパク質)及び該タンパク質を含む複合体の機能を明らかにすることは、極めて重要なことであるが、そのためには、まず、Spo11タンパク質の生化学的な機能解析を行う必要がある。活性を保持したSpo11タンパク質を調製する試みは、これまでに多数行われているが、Spo11タンパク質の発現自体が困難な上、発現した場合でも、可溶化したタンパク質を調製することに成功した例がない。Wuらは、大腸菌内で発現させた不溶性のSpo11(Rec12)タンパク質を、尿素、グアニジン塩酸等による変性-再折りたたみの過程を経て、可溶性のSpo11タンパク質を調製したことを報告している(非特許文献4)。Wuらは、調製されたSpo11タンパク質には、一本鎖DNAへニックを入れる活性及び二本鎖のスーパーコイルDNAに切断を入れる活性を有するとも報告しているが、精製タンパク質とDNAとが実際に接触あるいは結合したとの証拠は示されておらず、活性を有するとの報告には疑問が残る(非特許文献4)。



遺伝子の組み換え技術の進歩により、所望のタンパク質を自由に設計し、大腸菌を用いて大量に取得し得る可能性が示されてきたが、実際には、大腸菌内で発現したタンパク質は正常な立体構造を取らず、その結果、本来の活性を発揮しないことが多かった。そこで、大腸菌内で発現したタンパク質の構造を正常に折りたたませるために、分子シャペロンを利用する試みが行われ、ある程度の成果を上げている。トリガーファクター(以下、TF:trigger factor)は、大腸菌由来の分子シャペロンの1種で、大腸菌を用いた組換えタンパク質の発現において、発現タンパク質を可溶化した状態で取得するために利用することができ、目的のタンパク質にTFを融合させて発現させることで、可溶化型の目的タンパク質を得ることができる。しかし、タンパク質の生化学的特徴を正確に解明するためには、TFを融合させずに目的タンパク質のみを可溶化した形態で取得し、機能解析を行う必要がある。



【非特許文献1】Keeneyら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA, 92:11274-11278,1995【非特許文献2】Keeneyら,Cell,88:375-384,1997【非特許文献3】Keeneyら,Genomics,61:170-182,1999【非特許文献4】Wuら,Protein Expr Purif,38:136-144,2004【非特許文献5】Merzら,J.Biol.Chem.,281:31963-31971,2006【非特許文献6】Hesterkampら,J.Biol.Chem.,272:21865-21871,1997

産業上の利用分野


本発明は、タンパク質の調製法に関する。より詳細には、活性を保持したSpo11類縁タンパク質の調製法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
Spo11タンパク質を、トリガーファクターとSpo11タンパク質の融合タンパク質と、宿主大腸菌内で同時に発現させ、該宿主大腸菌細胞を破砕し、可溶性成分を回収し、該可溶性成分から可溶性Spo11タンパク質を調製する方法
【請求項2】
前記Spo11タンパク質をコードする核酸と、前記トリガーファクターとSpo11タンパク質の融合タンパク質をコードする核酸が同一の組換えベクターに、同時発現可能に挿入されており、該組換えベクターを前記宿主大腸菌内に導入することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記Spo11タンパク質をコードする核酸が以下の(a)又は(b)で示される核酸を含む組換えベクターを前記宿主大腸菌内に導入することにより達成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
(a)配列番号1、配列番号3、配列番号5、配列番号7又は配列番号9で表されるヌクレオチド配列からなる核酸、
(b)配列番号1、配列番号3、配列番号5、配列番号7又は配列番号9で表されるヌクレオチド配列からなる核酸と、90~99%の相同性を有する配列からなる核酸であって、該核酸がコードするポリペプチドがDNA結合能を有する核酸
【請求項4】
前記Spo11タンパク質が以下の(a)又は(b)で示されるポリペプチドであることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
(a)配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8又は配列番号10で表されるアミノ酸からなるポリペプチド、
(b)配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8又は配列番号10で表されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失若しくは挿入を持つアミノ酸配列からなり、かつ、DNA結合能を有するポリペプチド
【請求項5】
前記トリガーファクターが、配列番号12で表されるアミノ酸からなるポリペプチドであることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2008086248thum.jpg
出願権利状態 登録
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