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固体潤滑軸受 コモンズ

国内特許コード P09A014781
掲載日 2009年11月13日
出願番号 特願2006-162375
公開番号 特開2007-332993
登録番号 特許第4644817号
出願日 平成18年6月12日(2006.6.12)
公開日 平成19年12月27日(2007.12.27)
登録日 平成22年12月17日(2010.12.17)
発明者
  • 松田 健次
  • 池田 満昭
  • 兼田 ▲もと▼宏
出願人
  • 国立大学法人九州工業大学
発明の名称 固体潤滑軸受 コモンズ
発明の概要

【課題】この固体潤滑軸受は,鉄合金製の軸受部品の表面に酸化皮膜を形成し,その上に固体潤滑膜を形成することによって,軸受部品からの固体潤滑膜の剥離を防止し,軸受の長寿命を確保することができる。
【解決手段】
この固体潤滑軸受は,鉄合金製の軸受部品であるローラ1を構成するローラ基材2の表面をオゾン処理やプラズマ処理によって酸化させ,ローラ基材2の表面に酸化皮膜3を形成し,酸化皮膜3上に固体潤滑膜4を被覆している。この固体潤滑軸受は,酸化皮膜3がローラ2の構成元素である鉄に対してバリアとなって鉄が固体潤滑膜4中に拡散しないので,使用中の摩擦によるローラ1からの固体潤滑膜4の剥離現象が発生せず,軸受の長寿命化が達成できる。
【選択図】図2

従来技術、競合技術の概要


通常の環境下で用いられている軸受用潤滑剤としては,グリース,潤滑油等の潤滑剤がある。しかしながら,真空中,高低温雰囲気,放射線雰囲気等の過酷な環境のもとでは,これらの潤滑剤は使用しても潤滑機能を果たすことができない。上記潤滑剤は,例えば,真空中や高温雰囲気の作業環境下では,グリースや潤滑油が蒸発して枯渇現象が生じ,潤滑性能を果たすことができない。また,潤滑剤は,放射線雰囲気の作業環境下では,潤滑剤に変質が生じて潤滑性能を果たすことができない。また,低温雰囲気では,潤滑剤の粘性が増加し,潤滑性能が低下する。



従って,上記のような過酷な作業環境では,銀,鉛,錫,インジウム,金,銅等の軟質金属,二硫化モリブデン,二硫化タングステン等の層状構造無機化合物,PbO,DLC(Diamond-like Carbon, 硬質アモルファス炭素),SiO2 等の非層状構造無機化合物からなる固体潤滑膜が軸受に適用されている。



これらの固体潤滑膜は,SUS440Cや軸受鋼からなる鉄合金製軸受部品,例えば,ボール,ローラ,内輪,外輪,スリーブの内の少なくとも一部品の表面に,スパッタリング,イオンプレーティング,真空蒸着法で形成することができる。固体潤滑軸受は,特性としては,潤滑寿命が長く摩擦係数が低いこと等が要求される。



しかしながら,固体潤滑軸受に適用される固体潤滑材料としては,十分なものが無いため,種々の材料,該材料の固着法等が検討されているのが現状である。例えば,固体潤滑材料としては,二硫化モリブデンと二硫化タングステン,又は銀と金から成る二種の材料をそれぞれ特定の結晶軸方向に配向した数原子乃至数十原子層の厚さで交互に規則正しく周期的に積層した変調構造を有するものである。上記固体潤滑材料を平板上の基材に形成した結果,長寿命化が達成できるというものである(例えば,特許文献1参照)。



また,固体潤滑転がり軸受として,外輪の両端内径部及び内輪の両端外径部が,母材であるマルテンサイト系ステンレス鋼よりもイオン化傾向の大きな金属部分で構成され,これら金属部分は,例えば,亜鉛,鉛等の金属から成るリング体を母材に一体に固着し,金属部分の内径側,金属部分の外径側は,軸受内部空間にそれぞれ露出している。該軸受は,腐食性雰囲気下に置かれると,犠牲アノードとなる金属部分が雰囲気中の反応性物質と積極的に反応し,転走面に腐食が生じるのを妨げることができる(例えば,特許文献2参照)。

【特許文献1】特公平6-62975号公報

【特許文献2】特開平6-50343号公報

産業上の利用分野


この発明は,例えば,真空中,放射線雰囲気,高低温雰囲気等の過酷な作業環境,或いは潤滑剤の臭気等を避けなければならない食品機械等を稼働する厳しい環境において,使用される固体潤滑軸受に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
鉄合金から構成されている鉄製の軸受部品,前記軸受部品の少なくとも一つの表面が酸化処理されて前記軸受部品の前記表面に形成された酸化皮膜,及び前記酸化皮膜の表面に被覆された固体潤滑膜から構成されて成り
前記酸化皮膜が前記軸受部品を構成する元素である鉄が前記固体潤滑膜中に拡散しないバリア層を形成して成り前記酸化皮膜は,オゾン酸化処理によって前記軸受部品の前記表面に形成されて前記酸化皮膜の厚さが0.01~2μmになっていることを特徴とする固体潤滑軸受。

【請求項2】
前記固体潤滑膜は,銀,鉛,錫,インジウム,金,銅等の軟質金属,二硫化モリブデン,二硫化タングステン等の層状構造無機化合物,及びPbO,SiO2 ,DLC等の非層状構造無機化合物から選択される少なくとも1種で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の固体潤滑軸受。

【請求項3】
前記軸受部品の材質は,SUS440C又はSUJ2であることを特徴とする請求項1又は2に記載の固体潤滑軸受。

【請求項4】
前記軸受部品は,ボール,ローラ,内輪,外輪,摺動面を持つスリーブ,及び摺動面を持つ板部材から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の固体潤滑軸受。
産業区分
  • 機械要素
  • 無機化合物
  • 液体燃料・油脂
  • 機構・伝動
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2006162375thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
詳細は、下記「問合せ先」まで直接お問い合わせください。


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