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穿刺プランニング支援装置及びそのプログラム、並びに刺入条件判定方法 コモンズ

国内特許コード P09A014816
整理番号 WASEDA-815
掲載日 2009年11月13日
出願番号 特願2008-076876
公開番号 特開2009-226087
登録番号 特許第5105330号
出願日 平成20年3月24日(2008.3.24)
公開日 平成21年10月8日(2009.10.8)
登録日 平成24年10月12日(2012.10.12)
発明者
  • 藤江 正克
  • 小林 洋
  • 星 雄陽
  • 尾西 晃典
出願人
  • 学校法人早稲田大学
発明の名称 穿刺プランニング支援装置及びそのプログラム、並びに刺入条件判定方法 コモンズ
発明の概要 【課題】 生体組織の切断時において想定される穿刺状況を総合的に考慮して、予め指定した刺入条件の判定を行えるようにすること。
【解決手段】 穿刺プランニング支援装置10は、臓器モデル26を作成するモデル作成手段11と、臓器表面が切断する直前の針の先端位置を変化させたときに、当該各先端位置の近傍における臓器の応力を予め設定した刺入条件から求める応力算出手段12と、ターゲットTの位置を各先端位置それぞれの場合について求め、ターゲットTと針の移動線Kとの離間距離となる位置誤差Lを各先端位置それぞれについて求める誤差算出手段13と、応力算出手段12と誤差算出手段13で求めた値から、臓器が切断するときの応力σのばらつきを表す確率密度関数を使って位置誤差Lの期待値IPを求める期待値算出手段14と、期待値IPに基づいて刺入条件の判定をする判定手段15とを備えている。
【選択図】 図1
従来技術、競合技術の概要


近時の医療において、患者への負担の少ない低侵襲治療が求められているが、その中でも、臓器等の患部に針を刺して治療する穿刺治療法が注目を集めている。この穿刺治療法としては、例えば、肝臓がん等の治療等に用いられるPEIT(経皮的エタノール注入法)やRFA(ラジオ波焼灼療法)がある。PEITは、がん細胞に針を刺し、当該針先からエタノールをがん細胞に注入することで、がん細胞を壊死させる療法であり、RFAは、がん細胞に針を刺し、当該針先からラジオ波による高熱をがん細胞に与えることで、がん細胞を壊死させる療法である。ここで、穿刺の対象となるがん細胞等のターゲットが生体組織の内部に存在する場合、生体組織の表面から針を刺して生体組織内部のターゲットに到達させなければならない。ところが、穿刺の対象となる肝臓等の臓器は軟組織により構成されるため、穿刺時における臓器への押圧力によって当該臓器が変形し、当該変形に伴ってターゲットの位置が移動してしまう。従って、針の先端をターゲットに正確に到達させるには、穿刺時の生体組織の変形を考慮した穿刺経路のプランニングをしなければならず、このプランニングは、相当の熟練度を要し、医師の経験と勘に頼るところが大きい。特に、最も柔らかい臓器の一つである肝臓は、熟練した医師であっても、穿刺経路のプランニングが難しいと言われている。



ところで、本出願人は、マスター・スレーブ方式等を採用する手術支援ロボットに適用される穿刺制御装置を既に提案している(特許文献1参照)。この穿刺制御装置は、穿刺される生体組織のターゲットに針が正確に到達するように、当該針を保持するマニピュレータの動作制御を行う装置である。具体的には、生体組織に針を刺した後で、当該生体組織内を移動する針の先端部分の状況を画像データにより判断し、生体組織内で針の先端に撓み等が発生した場合に、当該撓みを考慮して穿刺経路を補正するようにスレーブ側のマニピュレータの動作を制御する。
【特許文献1】
特開2006-271546号公報

産業上の利用分野


本発明は、穿刺プランニング支援装置及びそのプログラム、並びに刺入条件判定方法に係り、更に詳しくは、臓器等の生体組織に穿刺治療を行う前に、生体組織表面に対する針の刺入位置や刺入角度等の刺入条件の良否をシミュレーションにより判断することのできる穿刺プランニング支援装置及びそのプログラム、並びに刺入条件判定方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
生体組織の外側から内部のターゲットに向かって穿刺する際の針の刺入条件を入力すると、モデルを使った演算により前記刺入条件の判定をする穿刺プランニング支援装置であって、
前記生体組織表面が切断される直前における前記針の先端位置を複数仮定したときに、当該先端位置それぞれの場合について、前記先端位置の近傍における前記生体組織の応力を前記刺入条件から求める応力算出手段と、前記各先端位置のときの前記ターゲットの位置をそれぞれ求め、前記生体組織の外側から前記ターゲットに延びる針の移動線と前記ターゲットとの離間距離となる位置誤差を前記各先端位置それぞれの場合について求める誤差算出手段と、前記生体組織が切断するときの前記生体組織の応力のばらつきを表す確率密度関数を使い、前記各先端位置それぞれの場合について前記応力算出手段で求めた応力による切断確率を求め、当該切断確率から前記位置誤差の期待値を求める期待値算出手段と、前記期待値に基づいて前記刺入条件の判定をする判定手段とを備えたことを特徴とする穿刺プランニング支援装置。

【請求項2】
予め取得した前記生体組織の画像データから前記生体組織のモデルを作成するモデル作成手段を更に備え、当該モデルを使って前記応力及び位置誤差を算出することを特徴とする請求項1記載の穿刺プランニング支援装置。

【請求項3】
前記刺入条件は、針の刺入位置及び刺入角度であることを特徴とする請求項1又は2記載の穿刺プランニング支援装置。

【請求項4】
前記刺入条件は、針の刺入位置、刺入角度及び刺入速度であることを特徴とする請求項1又は2記載の穿刺プランニング支援装置。

【請求項5】
前記判定手段では、前記期待値が所定の閾値以下となる場合に、前記刺入条件が適切であると判定することを特徴とする請求項1~4の何れかに記載の穿刺プランニング支援装置。

【請求項6】
前記判定手段では、複数入力された前記刺入条件の前記各期待値の中で最小となる期待値が得られた刺入条件が最適であると判定することを特徴とする請求項1~4の何れかに記載の穿刺プランニング支援装置。

【請求項7】
生体組織の外側から内部のターゲットに向かって穿刺する際の針の刺入条件を入力すると、モデルを使った演算により前記刺入条件の判定をするように穿刺プランニング支援装置のコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記生体組織表面が切断される直前における前記針の先端位置を複数仮定したときに、当該先端位置それぞれの場合について、前記先端位置の近傍における前記生体組織の応力を前記刺入条件から求める応力算出手段と、前記各先端位置のときの前記ターゲットの位置をそれぞれ求め、前記生体組織の外側から前記ターゲットに延びる針の移動線と前記ターゲットとの離間距離となる位置誤差を前記各先端位置それぞれの場合について求める誤差算出手段と、前記生体組織が切断するときの前記生体組織の応力のばらつきを表す確率密度関数を使い、前記各先端位置それぞれの場合について前記応力算出手段で求めた応力による切断確率を求め、当該切断確率から前記位置誤差の期待値を求める期待値算出手段と、前記期待値に基づいて前記刺入条件の判定をする判定手段として、前記コンピュータを機能させることを特徴とする穿刺プランニング支援装置用プログラム。

【請求項8】
生体組織の外側から内部のターゲットに向かって穿刺する際の針の刺入条件を入力すると、モデルを使った演算により前記刺入条件の判定をする刺入条件判定方法であって、
前記生体組織表面が切断される直前における前記針の先端位置を複数仮定したときに、当該先端位置それぞれの場合について、前記先端位置の近傍における前記生体組織の応力を前記刺入条件から求める応力算出ステップと、前記各先端位置のときの前記ターゲットの位置をそれぞれ求め、前記生体組織の外側から前記ターゲットに延びる針の移動線と前記ターゲットとの離間距離となる位置誤差を前記各先端位置それぞれの場合について求める誤差算出ステップと、前記生体組織が切断するときの前記生体組織の応力のばらつきを表す確率密度関数を使い、前記各先端位置それぞれの場合について前記応力算出ステップで求めた応力による切断確率を求め、当該切断確率から前記位置誤差の期待値を求める期待値算出ステップと、前記期待値に基づいて前記刺入条件の判定をする判定ステップとを順に行うことを特徴とする刺入条件判定方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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