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ガス開閉器

国内特許コード P09P006884
整理番号 TDU-146
掲載日 2009年11月13日
出願番号 特願2008-115579
公開番号 特開2009-266662
登録番号 特許第5051911号
出願日 平成20年4月25日(2008.4.25)
公開日 平成21年11月12日(2009.11.12)
登録日 平成24年8月3日(2012.8.3)
発明者
  • 柳父 悟
  • 糟谷 寛明
出願人
  • 学校法人東京電機大学
発明の名称 ガス開閉器
発明の概要

【課題】CFIガスやCFIを含有する混合ガスを消弧性ガスとして用いた場合でも、遮断性能や絶縁耐力の低下を抑制することができるガス開閉器を提供する。
【解決手段】電流遮断動作時において、吹きつけシリンダ27の吹き出し口27aからCFIを含有する消弧性ガス20をアーク発生空間32に発生したアークに吹きつけるとともに、アーク発生空間32から固定接触子24の中空部24aを通過してガス室35に至るガス流を発生させることで、アークを消弧して電流を遮断するとともに、アーク発生空間32で生成した分解物質を密閉容器内に飛散させずにガス室35内に吸引する。電流遮断状態から通電状態に移行する閉極動作時には、ガス室35内の分解物質を含むガスは、吸い込みシリンダ31の多孔質材料からなる周壁31bを通過し、その周囲に配置された吸着剤40に接触して分解物質が除去された後、密閉容器内に放出される。
【選択図】図2

従来技術、競合技術の概要


電力系統において電流開閉を行うガス開閉器には、その使用目的や必要とされる機能に応じて、遮断器、断路器など様々なものが存在する。ここでは、72kV以上の高電圧送電系統の保護用開閉器として広く使用されているパッファ形ガス遮断器を例に従来の技術を説明する。



図4は、従来のパッファ形ガス遮断器の内部構造を示す断面図である。図4において、中心線より左側が閉極状態、すなわち通常時の電流通電状態を示し、右側が開極状態、すなわち電流遮断時の状態を示している。



図4に示すパッファ形ガス遮断器は、固定接触子1と、この固定接触子1の軸心位置に設けられた固定アーク接触子2と、ピストン3と、このピストン3に嵌合されてピストン3とともにパッファ室4を構成するパッファシリンダ5と、固定接触子1と同軸に、かつ固定接触子1に対して接離可能に配設された可動接触子6と、この可動接触子6の内側に固定アーク接触子2に相対するように可動接触子6と同軸に設けられた可動アーク接触子7と、パッファシリンダ5の先端部から固定接触子1側に延設された絶縁ノズル8と、可動アーク接触子7の先端側外周部から固定アーク接触子2側に延設された内ノズル9とを備える。



固定接触子1と固定アーク接触子2とは、消弧性ガスが充填された図示しない密閉容器内に同軸に配設されている。パッファシリンダ5、可動接触子6および可動アーク接触子7は、密閉容器内に固定されたピストン3に嵌め込まれ、固定接触子1および固定アーク接触子2に相対し、かつ固定接触子1および固定アーク接触子2に対して接離可能に配設されている。



このように構成されたパッファ形ガス遮断器の閉極状態においては、図4の中心線の左側に示したように、固定接触子1と可動接触子6とが接触し、固定アーク接触子2と可動アーク接触子7とが接触している。これにより、電流は、固定接触子1と可動接触子6との間、および固定アーク接触子2と可動アーク接触子7との間を流れるように通電される。



電流を遮断する必要が生じた際には、パッファシリンダ5、可動接触子6、可動アーク接触子7、絶縁ノズル8、および内ノズル9が、図示しない駆動装置により図示下方向に一体的に移動する。これに伴い、パッファ室4の容積が漸次縮小され、パッファ室4内の消弧性ガスがピストン3により圧縮される。



この電流遮断動作において、固定接触子1と可動接触子6とがまず開極し、これにわずかに遅れて固定アーク接触子2と可動アーク接触子7とが開極する。そこで、極間に流れていた電流は固定アーク接触子2と可動アーク接触子7との間で点弧し、アークを発生する。



そして、パッファ室4で圧縮された消弧性ガスが、絶縁ノズル8と内ノズル9とにより形成されるガス流路10を通って吹き出し口11からアークに吹きつけられ、アークが冷却されて、電流が遮断される。このようにして、図4の中心線の右側に示した開極状態となる。



上記のような、消弧性ガスをアークに吹きつけて消弧するガス開閉器においては、消弧性ガスとして、アークを消滅させる性能(消弧性能)に優れ、また、無毒無害、不活性といった工業的に優れた特性を有する六フッ化硫黄(SF)ガスが用いられることが多い。



しかし、SFガスは、 大きな地球温暖化作用を有することが知られている。地球温暖化作用の大きさは一般に地球温暖化係数、すなわち二酸化炭素(CO)ガスを1とした場合の相対値により表され、SFガスの地球温暖化係数は23900に及ぶことが知られている。



このため、環境保全の観点からSFガスの代替ガスの探索が行われており、その候補として、地球温暖化係数が5以下と小さく、低環境負荷であるトリフルオロヨードメタン(CFI)ガスや、CFIを含有する混合ガスが知られている(例えば、特許文献1参照)。

【特許文献1】特開2000-164040号公報

産業上の利用分野


本発明は、電流遮断機能を有するガス開閉器に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
トリフルオロヨードメタンを含有する消弧性ガスが充填された密閉容器内に配置された第1の固定接触子と、
前記第1の固定接触子に対向して前記密閉容器内に配置された筒状の第2の固定接触子と、
前記第2の固定接触子の外周面を軸方向に往復摺動可能に、かつ前記第1の固定接触子と接離可能に設けられた可動接触子と、
前記可動接触子と一体的に往復移動可能な可動ピストンが挿入され、前記第2の固定接触子の中空部を介して、前記第1の固定接触子と前記可動接触子とが開離した電流遮断時における前記第1の固定接触子と前記可動接触子との間のアーク発生空間と連通する吸い込みシリンダと、
前記第2の固定接触子の前記吸い込みシリンダ側端に設置され、前記吸い込みシリンダから前記アーク発生空間に向かうガスの流れを止め、前記アーク発生空間から前記吸い込みシリンダに向かうガスの流れを通す逆止弁と、
前記吸い込みシリンダの周壁および底壁の周囲に配置され、電流遮断動作時に発生するアークによって前記消弧性ガスが分解されて生成される分解物質を吸着する吸着剤とを備え、
前記吸い込みシリンダの周壁および底壁は、ガスを通過させる多孔質の材料からなり、
電流遮断動作時において、前記可動接触子と一体的に移動する前記可動ピストンと前記吸い込みシリンダとの相対移動により、前記アーク発生空間から前記第2の固定接触子の中空部を介して前記可動ピストンと前記吸い込みシリンダとで囲まれる第1のガス室へ至るガス流を発生させることで、前記アーク発生空間に発生する前記アークを消弧するとともに、前記アーク発生空間で生成した前記分解物質を前記第1のガス室内に吸引し、電流遮断状態から通電状態に移行する閉極動作時には、前記可動ピストンと前記吸い込みシリンダとの相対移動により圧縮された前記第1のガス室内の前記分解物質を含むガスを、前記吸い込みシリンダの周壁を通過させて前記吸着剤に接触させた後に前記密閉容器内に放出することを特徴とするガス開閉器。

【請求項2】
前記密閉容器内に固定された固定ピストンが挿入され、前記可動接触子および前記可動ピストンと一体的に前記第2の固定接触子の軸方向に往復移動可能な吹きつけシリンダをさらに備え、
前記吹きつけシリンダは、電流遮断動作時に前記吹きつけシリンダと前記固定ピストンとの相対移動により圧縮される前記固定ピストンと前記吹きつけシリンダとで囲まれる第2のガス室内の前記消弧性ガスを、前記アーク発生空間に発生したアークに向けて吹きつける吹き出し口を有することを特徴とする請求項1に記載のガス開閉器。

【請求項3】
前記消弧性ガスは、トリフルオロヨードメタンと二酸化炭素との混合ガス、またはトリフルオロヨードメタンと窒素との混合ガスであることを特徴とする請求項1または2に記載のガス開閉器。

【請求項4】
前記吸着剤は、多孔性無機化合物、イオン交換樹脂、活性炭、グラファイトから選ばれるいずれか1種、またはいずれか2種以上の組み合わせであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のガス開閉器。

【請求項5】
前記多孔性無機化合物は、ゼオライト、アルミナ、シリカ、シリカアルミナ、チタニア、マグネシア、ジルコニアから選ばれるいずれか1種、またはいずれか2種以上の組み合わせであることを特徴とする請求項4に記載のガス開閉器。
産業区分
  • 電子部品
  • 高分子化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2008115579thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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