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制御システム、振動制御装置及び制御信号生成方法 外国出願あり

国内特許コード P09A014889
掲載日 2009年12月4日
出願番号 特願2008-052752
公開番号 特開2009-211334
登録番号 特許第5224506号
出願日 平成20年3月4日(2008.3.4)
公開日 平成21年9月17日(2009.9.17)
登録日 平成25年3月22日(2013.3.22)
発明者
  • 山川 烈
  • 常盤 達司
出願人
  • 国立大学法人九州工業大学
発明の名称 制御システム、振動制御装置及び制御信号生成方法 外国出願あり
発明の概要

【課題】 制御性に優れたCPG(Central Pattern Generator)ネットワークを実現可能な制御システム等を提案する。
【解決手段】 制御システム1(CPGネットワーク)は、複数の振動制御装置5i(CPG)と一つの目標信号生成装置3(リズムジェネレータ(RG))から構成される。各CPGとRGは、Van der Pol方程式を用いて表現され、出力波形の振幅及び周期が外部信号によってほぼ独立に制御される。さらに、CPG間の位相差を制御するために、各CPGの唯一の結合であるCPGとRG間の結合を通して、各CPGの周期が一時的に制御される。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


動物や人間などの生物の移動運動は、脊髄に存在するといわれているパターン発生器、つまり神経振動子CPG(Central Pattern Generator)ネットワークによって生成・制御されているといわれている。なお、以下では、CPGネットワークに含まれる複数の非線形振動子をCPGと呼び、CPGネットワークとCPGを区別する。



これまで、CPGネットワークモデルとして、Matsuokaモデルなど、多くのモデルが提案され、実機(ロボット)への応用も行われている(非特許文献1、2、3参照)。Tagaは感覚入力を介してCPGネットワークと筋骨格系が相互引き込みを起こすことを証明し、二足歩行のシミュレーションを行っている。Kimuraらは、Tagaモデルを拡張し、四脚歩行ロボットを作成し、CPGネットワークの引き込み能力を利用して、不整地歩行を実現している。このように、CPGネットワークは、生物が有する不整地歩行などの能力を説明可能なパターン発生器である。



従来のCPGネットワークモデルは、生体内の神経の構造・活動を模擬したモデルであり、各CPGが結合荷重を介して相互結合しており、一つのCPG内に神経の疲労度や内部状態を表す神経が設計されている。



これに対し、振動子同士の相互結合を用いず、位相の制御が可能な位相制御法として、Phaselock Techniquesが知られている。Phase-Locked loop(PLL)は、Phaselock Techniquesの具体例であり、Phase Detector(PD)とLow pass Filter(LF)とVoltage Controlled Oscillator(VCO)から構成される。PDでは二つの信号の位相差を検出し、VCOでは必要に応じて振動子の周期を制御する。ここで、VCOからの出力信号を制御信号、目標となる信号を目標信号とすると、PLLの動作原理は、制御信号と目標信号の位相差をPDで検出し、PDの出力信号をLFを介してVCOに入力し、VCOの値がゼロになるまでVCOにて制御信号の周期が制御される。



Volkovskiiらは、PLLを用いたCPGネットワークモデルを提案している(非特許文献4参照)。これは、CPGモデルとしてsin関数を用いているので、自励振動系ではないCPGネットワークモデルである。また、Hoppensteadtらは、PLLネットワークモデルを提案している(非特許文献5参照)。これは、VCOとして正弦波関数が用いられており、さらに、モデルの応用としてはパターン認識に関するものを提案している。



また、Van der Pol(VDP)方程式は、真空管において発生する振動現象を説明可能な数理モデルである(非特許文献6参照)。VDP方程式を用いたCPGネットワークがいくつか提案されている(非特許文献7参照)。




【非特許文献1】K.Matsuoka著,“The dynamic model of binocular rivalry,”Biological Cybernetics,Vol.49,pp.201-208,1984.

【非特許文献2】G.Taga,外2名著,“Self-organized control of bipedal locomotion by neural oscillators in unpredictable environment,”Biological Cybernetics,Vol.65,pp.147-159,1991.

【非特許文献3】H.Kimura、外2名著,“Adaptive Dynamic Walking of a Quadruped Robot on Natural Ground Based on Biological Concepts,”International Journal of Robotics Research,Vol.26,pp.475-490,2007.

【非特許文献4】A Volkovskii、外5名著,“Analog electronic model of the lobster pyloric central pattern generator,”Journal of Physics,Conference Series,Vol.23,pp.47-57,2005.

【非特許文献5】Frank C.Hoppensteadt、外1名著,“Pattern Recognition Via Synchronization in Phase-Locked Loop Neural Networks,”IEEE Transactions on neural networks,Vol.11,No.3,2000.

【非特許文献6】Van der Pol著,“On relaxation oscillations,”Phil.Mag.,No.2,pp.987-993,1926.

【非特許文献7】Max S.Dutra、外2名著,“Modeling of a bipedal locomotor using coupled nonlinear oscillators of Van der Pol,”Biological Cybernetics,No.88,pp.286-292,2003.

産業上の利用分野


本願発明は、制御システム、振動制御装置及び制御信号生成方法に関し、特に目標信号を生成する目標信号生成装置と制御信号を生成する複数の振動制御装置を含む制御システム等に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
制御信号を生成する複数の振動制御装置と、前記各振動制御装置に対して目標信号を生成する目標信号生成装置を含む制御システムであって、
前記各振動制御装置は、
振幅に関するパラメータ及び周期に関するパラメータに基づいて制御信号を生成する信号生成手段と、
他の前記振動制御装置とは独立に、当該振動制御装置に対する前記目標信号及び当該振動制御装置が備える前記信号生成手段が生成した前記制御信号に基づいて、前記振幅に関するパラメータ及び前記周期に関するパラメータの少なくとも一方を調整する調整手段、
を備える制御システム。

【請求項2】
i番目(iは前記振動制御装置の個数以下の自然数)の振動制御装置において、
前記信号生成手段は、(eq1)式に基づいて信号xiを生成し、
前記調整手段は、Ai及びBiの少なくとも一方を調整する、
請求項1に記載の制御システム。
【数式1】



【請求項3】
前記目標信号生成装置は、(eq4)式に基づいてi番目(iは前記振動制御装置の個数以下の自然数)の振動制御装置に対する目標信号Xを生成する、請求項1又は2に記載の制御システム。
【数式2】



【請求項4】
前記目標信号生成装置は、前記各振動制御装置に対して、他の前記振動制御装置の一つに対する前記目標信号と同位相の前記目標信号又は位相差のある前記目標信号を生成するものであり、
前記調整手段は、前記目標信号と前記制御信号の位相差に基づき、前記振幅に関するパラメータ及び前記周期に関するパラメータの少なくとも一方を調整する、請求項1から3のいずれかに記載の制御システム。

【請求項5】
前記調整手段は、前記目標信号と前記制御信号の差を計算する差分演算手段を有する、請求項1から4のいずれかに記載の制御システム。

【請求項6】
制御信号を生成する複数の振動制御装置と、前記各振動制御装置に対して目標信号を生成する目標信号生成装置を含む制御システムにおいて、制御信号を生成する制御信号生成方法であって、
前記各振動制御装置が備える信号生成手段が、当該振動制御装置に対する目標信号及び当該振動制御装置が生成した制御信号に基づいて、他の振動制御装置とは独立に、振幅に関するパラメータ及び周期に関するパラメータの少なくとも一方を調整する調整ステップと、
前記各振動制御装置が備える信号生成手段が、調整後の前記振幅に関するパラメータ及び前記周期に関するパラメータに基づいて、他の振動制御装置とは独立に、新たな制御信号を生成する信号生成ステップ、
を含む制御信号生成方法。
産業区分
  • 制御調整
  • 工業用ロボット
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2008052752thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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