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紫外線殺菌装置 新技術説明会

国内特許コード P09A014901
整理番号 TUK20030658
掲載日 2009年12月4日
出願番号 特願2005-190625
公開番号 特開2007-007083
登録番号 特許第4771402号
出願日 平成17年6月29日(2005.6.29)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
登録日 平成23年7月1日(2011.7.1)
発明者
  • 木内 陽介
  • 池原 敏孝
  • 高橋 章
  • 芥川 正武
  • 中野 政之
  • 森 美怜
  • 有田 憲一
出願人
  • 国立大学法人徳島大学
  • シルバーメイキング株式会社
発明の名称 紫外線殺菌装置 新技術説明会
発明の概要

【課題】紫外線を均一に照射するのが難しい用途において、紫外線が充分に照射されない部分の殺菌効果を飛躍的に向上する。小型、軽量で形状の設計に自由度があり、さらに省エネで、安全性が高く、携帯可能な紫外線殺菌装置を提供する。光触媒を用いた紫外LEDの欠点である材料面の影響を受けず、かつ低コストに製造する。
【解決手段】紫外線殺菌装置は、殺菌作用を奏する光源としてLEDを備える。LEDは、360ないし380nmの波長域に主発光ピークを有する発光チップと、この発光チップの発光を集束する集光レンズとを備え、LEDが発光チップの発光を集光レンズで集束して放射する。
【選択図】図5

従来技術、競合技術の概要


殺菌は、我々の日常生活のみならず産業上でも必要不可欠である。一般に殺菌方法としては塩素などによる薬剤殺菌、加熱殺菌、紫外線殺菌、オゾン殺菌などが知られているが、薬剤による弊害や環境意識の高まりから、殺菌する対象物が変質しないこと、不要な残留物がないこと、環境に優しいことなどの観点から、より質の高い殺菌技術が求められている。このような背景から、紫外線(UV)を用いた殺菌方法、すなわち紫外線殺菌が広く用いられるようになってきている。



UV による殺菌は、薬剤による殺菌と異なり残留するものがなく、安全性において優れている。また、細菌のDNAを破壊すると言われ、薬剤殺菌と違い耐性菌を作らないという利点もある。UVによる殺菌機構については、一般に次の説明がされている。細菌をはじめ、生物の細胞内には遺伝情報をつかさどる核酸(DNA)が存在し、UV が照射されると核酸はその光を吸収し、一部のピリミジン(主にチミン)がピリミジン二量体を形成するため、遺伝子からの転写制御が滞り新陳代謝に支障をきたし死に至るとされる。



図1は現在、国際的に標準のものとして認められている紫外線殺菌作用の波長特性を示している(非特許文献)。図1から明らかな通り、殺菌作用の最大値を示す波長は260nm付近にあり、この波長に近い253.7nmのUV(殺菌線または殺菌放射と呼ばれる)を効率的に放射するランプが殺菌灯(又は殺菌ランプ)として常用されている。しかし、殺菌灯は殺菌線を透過させる特殊ガラス管で作られており、小型化や軽量化がし難く、また、形状にも制約があり、LEDに比べ消費電力が大きい等の問題がある。また、管内にはアルゴンガスと環境汚染物質である水銀が封入されており、廃棄時に特別な制約があり、煩雑であるなどの問題点がある。



この様に問題点のある殺菌灯に代わって、近年、酸化チタンの光触媒作用が着目され、これと紫外発光のLEDを組み合わせた紫外線殺菌装置の提案がなされている(特許文献1ないし4参照)。しかし、これらは光触媒を活性化して殺菌作用を発生させることを目的としているものであって、効果的な殺菌のためには光触媒に直接に接触させる必要があるので使用状態に制限を受け、また、光触媒を必須としているため材料費や光触媒を固着させるための加工が余分に必要であり、また光触媒の性能のばらつきや劣化に左右されるため殺菌効果が不安定であるなどの問題がある。



一方、光触媒を用いない紫外線のみの殺菌においては、図1に示すように、波長が300nm以上になると、殺菌作用が1/100以下と急激に低下して殺菌効果が期待されず、殺菌用としては不要なものとして排除されている。



さらに、波長を260nm付近とする紫外線は、優れた殺菌効果があるが、この波長の紫外線が優れた殺菌作用を実現するには、殺菌する部分に紫外線を照射する必要がある。紫外線が直接に照射されない陰の部分、あるいは紫外線の照射強度が著しく弱くなる部分では、紫外線による殺菌効果が著しく低下する。このため、紫外線を均一に照射するのが難しい用途、たとえばイチゴ等の植物栽培等においては、紫外線が照射されない部分を殺菌できない欠点があった。

【特許文献1】特開平9-940号公報

【特許文献2】特開平9-8361号公報

【特許文献3】特開平9-38190号公報

【特許文献4】特開2004-663号公報

【非特許文献1】[Applications of Germicidal,Erythemal and Infrared Energy 1st.ed.1946]、111頁、著者[Matthew Luckiesh]、出版社[D.Van Nostrand Company,Inc.] 東芝レビュー(11巻9号)昭和31年 論文名「殺菌とその応用」1020頁

産業上の利用分野


本発明は、LEDを使用する殺菌装置に関し、特にLEDが近紫外域と可視光線との境界に発光する紫外線殺菌装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
殺菌作用を奏する光源としてLEDを備える紫外線殺菌装置であって、LEDは、360ないし380nmの波長域に主発光ピークを有する発光チップと、この発光チップの発光を集束する集光レンズとを備え、LEDが発光チップの発光を集光レンズで集束して放射し、
かつ、LEDから1cm離れた中心線上の放射強度が300mW/cm以上とするようにしてなる紫外線殺菌装置。

【請求項2】
LEDの集光レンズでもって集束して放射される発光出力の指向特性が、中心線上の放射強度の50%となる角度を、中心線から60度以内としている請求項1に記載される紫外線殺菌装置。

【請求項3】
LEDの集光レンズでもって集束して放射される発光出力の指向特性が、中心線上の放射強度の75%となる角度を、中心線から35度以内としている請求項1に記載される紫外線殺菌装置。

【請求項4】
LEDの集光レンズが、発光チップから放射される発光エネルギーの80%以上を、中心線から60度の範囲に集束して放射する請求項1に記載される紫外線殺菌装置。

【請求項5】
LEDから1cm離れた中心線上の放射強度が500mW/cm以上である請求項1に記載される紫外線殺菌装置。

【請求項6】
LEDの主発光ピークが365ないし370nmの波長域にあることを特徴とする請求項1に記載される紫外線殺菌装置。

【請求項7】
LEDの主発光ピーク波長における発光スペクトルの半値幅が5nm以上であって15nm以下である請求項1ないし3のいずれかに記載される紫外線殺菌装置。

【請求項8】
LEDが窒化ガリウム系化合物半導体発光素子からなることを特徴とする請求項1またはに記載される紫外線殺菌装置。

【請求項9】
LEDの発光のすべて又は一部が殺菌作用を奏する光源として、LEDの近傍における光触媒もしくは波長変換材料の有無に関わらず、殺菌対象物に直接照射されることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載される紫外線殺菌装置。

【請求項10】
LEDを、棒状、筒状、箱状、平面状、球状もしくは任意の形状の取り付け部材の表面及び/又は裏面に並べて取り付けることにより、LEDの発光が、取り付け部材の形状に応じて周囲に発散されるようにしたことを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載される紫外線殺菌装置。

【請求項11】
水に対する密閉性と防水性を備え、かつ紫外線を透過する透明性のある容器またはカプセルにLEDを内蔵したことを特徴とする、請求項1ないし10のいずれかに記載される紫外線殺菌装置。
産業区分
  • 治療衛生
  • 省エネルギー
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2005190625thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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