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シアル酸誘導体の製造方法とインフルエンザウィルス阻害剤としての利用 新技術説明会

国内特許コード P09P006842
整理番号 0804-02
掲載日 2009年12月18日
出願番号 特願2008-150046
公開番号 特開2009-292789
登録番号 特許第5327839号
出願日 平成20年6月9日(2008.6.9)
公開日 平成21年12月17日(2009.12.17)
登録日 平成25年8月2日(2013.8.2)
発明者
  • 鈴木 香織
  • 坂本 純一
  • 松岡 浩司
  • 照沼 大陽
  • 幡野 健
  • 鈴木 康夫
出願人
  • 国立大学法人埼玉大学
  • 学校法人中部大学
発明の名称 シアル酸誘導体の製造方法とインフルエンザウィルス阻害剤としての利用 新技術説明会
発明の概要

【課題】本発明は、インフルエンザウィルス(特にA型)の細胞への侵入及び/又は感染細胞からの遊離を効果的に阻害する化合物の提供を目的とする。
【解決手段】 一般式(I)

(但し、式中、Rは、炭素数2から12のアルキル基、二重結合を含むアルケニル基、三重結合を含むアルキニル基であり、何れも1~2個のアミド結合を含んでも良いことを示し、Rは、カルボキシル基、あるいは水酸基かスルフィドを介した炭素数1~15のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基を示し、RはRと入れ替わった場合であり、水酸基かスルフィドを介した炭素数1~15のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、あるいはカルボキシル基を示す)で表されるシアル酸誘導体化合物、及びその薬理学上許容される塩又は水和物、及び該化合物、及びその薬理学上許容される塩又は水和物を有効成分として含む抗ウィルス剤。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


インフルエンザウィルスは、その内部に存在する8本の一本鎖RNAに変異が導入されやすく、その結果、従来効果を示していたワクチン等に対する耐性ウィルスが生じやすい。このようなインフルエンザウィルスの性質から、毎年のようにインフルエンザウィルスによる感染症が流行し、これによる死者も少なからず生じている。インフルエンザウィルスによる感染には、宿主細胞に対する接着と脱離が重要であり、それには異なる2種類の糖タンパク(ヘマグルチニンとシアリダーゼ(ノイラミニダーゼ))が作用している。



インフルエンザウィルスの表面に存在する糖タンパク質のヘマグルチニンは、感染対象である細胞表面に存在する糖タンパク質のシアル酸残基を結合する性質を持っており、この性質を利用して、インフルエンザウィルスが細胞へ感染することが知られている。従って、インフルエンザウィルス表面上のヘマグルチニンと感染対象細胞表面上のシアル酸残基との結合を阻害することができれば、インフルエンザウィルスの感染初期段階を阻止することが可能となるため、そのような阻害活性を持つ化合物はインフルエンザによる感染症の予防的手段において有効である。
一方、ノイラミニダーゼはインフルエンザウィルスが、感染した細胞から脱離する上で必須の酵素である。従って、ノイラミニダーゼの活性を有効に阻害することができれば、インフルエンザウィルスによる他の細胞への感染を抑えることができるため、インフルエンザウィルスによる感染後の治療的手段に応用することができる。



現在市販されている抗インフルエンザ治療薬の多くは、ノイラミニダーゼ阻害物を有効成分としたものであり、例えば、タミフルR(リン酸オセルタミビル)やリレンザR(ザナミビル)などを挙げることができる。しかしながら、これらの特効薬の有効成分は何れも天然物ではないため、その耐性ウィルスの出現が危惧されており、近年、シンメトレルRやタミフルRに対する耐性ウィルスが出現したとの報告もある(非特許文献1)。そのため、変異性の高いインフルエンザウィルスによる感染症に対して、効果を持続し得る医薬の開発が望まれている。



これまでに、発明者らは、チオグリコシド型シアル酸誘導体を種々のカルボシランデンドリマー骨格に導入(特許文献1)、あるいは、ポリマー化(特許文献2)し、インフルエンザウィルスA型由来のシアリダーゼ活性を有効に阻害する化合物の合成を行っており、有効な抗インフルエンザ治療剤の開発に努めてきた。




【非特許文献1】N.Engl.J.Med.,353:2667-2672 2005

【特許文献1】特開2008-50283

【特許文献2】特開2008-81411

産業上の利用分野


本発明は、シアル酸誘導体化合物、該化合物の製造方法、及び該化合物を有効成分として含む医薬及び治療方法に関する。より詳細には、シアル酸誘導体化合物を有効成分して含む抗インフルエンザウィルス剤、並びに、これらの化合物を含むインフルエンザの予防及び/又は治療方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
一般式(I)
【化学式1】


[但し、式中、Rが以下の置換基
【化学式2】


又は、以下の置換基
【化学式3】


(ただし、nは1~8の整数)であり、R又はRの一方がカルボキシル基で、他方が以下の置換基
【化学式4】


(ただし、mは1~15の整数)を示す]で表されるシアル酸誘導体化合物、及びその薬理学上許容される塩又は水和物。

【請求項2】
mが11である請求項1に記載のシアル酸誘導体化合物、及びその薬理学上許容される塩又は水和物。

【請求項3】
nが5である請求項1に記載のシアル酸誘導体化合物、及びその薬理学上許容される塩又は水和物。

【請求項4】
一般式(I)
【化学式5】


(但し、式中、Rが以下の置換基
【化学式6】


であり、R及びRの一方がカルボキシル基で他方が水酸基を示す)で表されるシアル酸誘導体化合物、及びその薬理学上許容される塩又は水和物。

【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載のシアル酸誘導体化合物、その薬理学上許容される塩及びそれらの水和物、並びに薬理学上許容される担体を含有することを特徴とするインフルエンザによる感染症の予防及び/又は治療のための抗インフルエンザウィルス剤。
産業区分
  • 有機化合物
  • 薬品
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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