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フィレット面認識方法、フィレット面認識プログラム及び計測情報処理装置

国内特許コード P09P006799
整理番号 IU070242JP01
掲載日 2009年12月25日
出願番号 特願2008-155839
公開番号 特開2009-301361
登録番号 特許第5093604号
出願日 平成20年6月13日(2008.6.13)
公開日 平成21年12月24日(2009.12.24)
登録日 平成24年9月28日(2012.9.28)
発明者
  • 今野 晃市
  • 金野 哲士
  • 高橋 哲也
出願人
  • 国立大学法人岩手大学
発明の名称 フィレット面認識方法、フィレット面認識プログラム及び計測情報処理装置
発明の概要

【課題】 3次元物体の3次元形状結果である計測点群から、フィレット面を認識する認識方法、認識プログラム及び計測情報処理装置を提供する。
【解決手段】 計測点群10からフィレット面を認識する方法であって、計測点群を複数の平面領域に分割し、平面14間の干渉線16を基にフィレット面候補点群18を抽出し、候補点群を基にフィレット面上のシルエット候補線22を取得し、その候補線に直交する複数の直交面26上の点列28を探索し、各直交面上の点列を二次曲線で近似し、誤差許容範囲で得られた近似曲線Clから推定される柱状体の周表面32上で計測点が抽出される場合に、周表面上の計測点から構成される曲面をフィレット面とし、上記周表面上にフィレット候補点群内の計測点がない場合又は誤差許容範囲内で近似曲線を得られない場合に、フィレット面候補点群はフィレット面を構成しないと判定する。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


3次元形状計測技術は、ものづくりには欠かせない基盤技術である。しかし、成形品の品質や、それを生み出す金型の品質と磨耗状態の検査においては、いまだに目視検査や手作業による寸法計測が多く行われている。機械部品の目視検査においては、一つ一つの部品に対して、人が検査を行うため、効率が悪く、また個人差による計測精度のバラツキが生じ,定量的な判断が困難である。



機械部品の検査を自動化するためには、3次元計測による計測点群と、設計データであるCADモデルがどの程度一致するのかを調べることで実現が可能である。しかし、そのためには計測データとしての計測点群とCADモデルを同一の3次元空間へ配置する必要がある。計測点群とCADモデルとを同一の3次元空間へ配置する場合、CADデータと計測点群の特徴をそれぞれ抽出し、特徴量を利用して2者を同一空間で位置合わせする。その後、CADデータと計測点群の幾何学的な差分を計算する。この特徴量の抽出及びマッチング方法としては、非特許文献1に記載の技術が知られている。この非特許文献1に記載の技術では、計測点群を平面性に基づいて領域分割し、その稜線を抽出して特徴量である特徴線として用いる。

【非特許文献1】金野哲士、今野晃市、千葉則茂、「平面性に基づいた測定点群の階層的な領域分割による稜線抽出法」、芸術科学会論文誌、Vol.6、No.4、pp197-206。

産業上の利用分野


本発明は、フィレット面認識方法、フィレット面認識プログラム及び計測情報処理装置に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
3次元物体の3次元形状計測結果である計測点群から計測情報処理装置がフィレット面を認識するためのフィレット面の認識方法であって、
前記計測情報処理装置が、前記計測点群を複数の平面を表す領域に分割し、隣接する2つの前記平面の仮想的な交線を隣接する2つの前記平面の干渉線として算出し、前記計測点群のうち前記干渉線から第1所定距離内の計測点をフィレット面候補点群として抽出するフィレット面候補点群抽出工程と、
前記計測情報処理装置が、フィレット面候補点群抽出工程で抽出された前記フィレット面候補点群に含まれる複数の特徴線から、前記干渉線上に設定した基準点から第2所定距離離れており前記干渉線の延在方向とのなす角度が最小である特徴線を、前記フィレット面に含まれるシルエット候補線として取得するシルエット候補線取得工程と、
前記計測情報処理装置が、前記シルエット候補線に直交する複数の直交面上の点列の各々を、前記フィレット面候補点群を基にそれぞれ探索する点列探索工程と、
前記点列探索工程で得られた各前記直交面上の前記点列を二次曲線で近似し、複数の前記直交面上の前記点列の各々に対応して誤差許容範囲内で近似曲線が得られ且つ複数の前記近似曲線を基に推定される柱状体の周表面上で前記フィレット候補点群内の計測点が抽出される場合に、前記周表面上の前記計測点からフィレット面が構成されると前記計測情報処理装置が認識し、前記周表面上に前記フィレット候補点群内の計測点がない場合又は少なくとも一つの前記直交面上の前記点列に対応して前記誤差許容範囲内で前記近似曲線を得られない場合に、前記フィレット面候補点群は前記フィレット面を構成しないと前記計測情報処理装置が認識する、フィレット面認識工程と、
を備えるフィレット面認識方法。

【請求項2】
前記フィレット面認識工程は、
前記直交面上の前記点列のうち予め設定している近似対象範囲内の複数の点を前記二次曲線で近似すると共に、前記誤差許容範囲内になるように前記二次曲線を表す式に含まれる未知数を変更することで最適化して前記近似曲線を得る近似曲線算出工程と、
前記近似曲線算出工程において前記最適化を予め設定している第1最大回数まで実施して前記誤差許容範囲内で前記近似曲線が得られない場合に、前記近似対象範囲を単位ステップ分の調整量で狭める近似対象範囲調整工程と、
を含み、
前記近似対象範囲調整工程を実施した後は、前記近似曲線算出工程における前記近似対象範囲を前記近似対象範囲調整工程で調整された近似対象範囲として前記近似曲線算出工程を実施し、
前記近似対象範囲調整工程を予め設定している第2最大回数まで実施した後に、前記近似曲線算出工程を実施して、前記誤差許容範囲内で前記近似曲線が算出されない場合に前記フィレット面候補点群は前記フィレット面を構成しないと前記計測情報処理装置が認識する、
請求項1に記載のフィレット面認識方法。

【請求項3】
前記柱状体は円柱であり、
前記フィレット面認識工程では、複数の前記直交面の各々に対応して前記誤差許容範囲で前記近似曲線が算出された場合、複数の前記近似曲線の各々を基に楕円曲線を算出し、複数の前記楕円曲線で表される楕円の中心点を基に、前記円柱の中心軸線の候補となる中心軸候補線を算出し、前記フィレット面候補点群を構成する複数の計測点のうち、前記中心軸候補線との距離が前記円柱の半径である計測点を前記周表面上の計測点と判定する、
請求項1又は2に記載のフィレット面認識方法。

【請求項4】
前記柱状体は円錐台であり、
前記フィレット面認識工程では、複数の前記直交面の各々に対応して前記誤差許容範囲で前記近似曲線が算出された場合、複数の前記近似曲線の各々を基に楕円曲線を算出し、複数の前記楕円曲線で表される楕円の中心点を基に、前記円錐台の中心軸線の候補となる中心軸候補線を算出し、前記フィレット面候補点群を構成する複数の計測点のうち、前記中心軸候補線との距離が、前記円錐台の母線と前記中心軸線との間の距離である計測点を前記周表面上の計測点と判定する、
請求項1又は2に記載のフィレット面認識方法。

【請求項5】
3次元物体の3次元形状計測結果である計測点群からフィレット面を抽出するためのフィレット面認識プラグムであって、
コンピュータに、
前記計測点群を複数の平面を表す領域に分割し、隣接する2つの前記平面の仮想的な交線を隣接する2つの前記平面の干渉線として算出し、前記計測点群のうち前記干渉線から第1所定距離内の計測点をフィレット面候補点群として抽出するフィレット面候補点群抽出工程と、
フィレット面候補点群抽出工程で抽出された前記フィレット面候補点群に含まれる複数の特徴線から、前記干渉線上に設定した基準点から第2所定距離離れており前記干渉線の延在方向とのなす角度が最小である特徴線を、前記フィレット面に含まれるシルエット候補線として取得するシルエット候補線取得工程と、
前記シルエット候補線に直交する複数の直交面上の点列の各々を、前記フィレット面候補点群を基にそれぞれ探索する点列探索工程と、
前記点列探索工程で得られた各前記直交面上の前記点列を二次曲線で近似し、複数の前記直交面上の前記点列の各々に対応して誤差許容範囲内で近似曲線が得られ且つ複数の前記近似曲線を基に推定される柱状体の周表面上で前記フィレット候補点群内の計測点が抽出される場合に、前記周表面上の前記計測点からフィレット面が構成されると認識し、前記周表面上に前記フィレット候補点群を構成する計測点がない場合又は少なくとも一つの前記直交面上の前記点列に対応して前記誤差許容範囲内で前記近似曲線を得られない場合に、前記フィレット面候補点群は前記フィレット面を構成しないと認識する、フィレット面認識工程と、
を実行せしめるフィレット面認識プログラム。

【請求項6】
前記フィレット面認識工程は、
前記直交面上の前記点列のうち予め設定している近似対象範囲内の複数の点を前記二次曲線で近似すると共に、前記誤差許容範囲内になるように前記二次曲線を表す式に含まれる未知数を変更することで最適化して前記近似曲線を得る近似曲線算出工程と、
前記近似曲線算出工程において前記最適化を予め設定している第1最大回数まで実施して前記誤差許容範囲内で前記近似曲線が得られない場合に、前記近似対象範囲を単位ステップ分の調整量で狭める近似対象範囲調整工程と、
を含み、
前記コンピュータに、
前記近似対象範囲調整工程を実施した後は、前記近似曲線算出工程における前記近似対象範囲を前記近似対象範囲調整工程で調整された近似対象範囲として前記近似曲線算出工程を実行せしめ、
前記コンピュータに、
前記近似対象範囲調整工程を予め設定している第2最大回数まで実施した後に、前記近似曲線算出工程を実施して、前記誤差許容範囲内で前記近似曲線が算出されない場合に前記フィレット面候補点群は前記フィレット面を構成しないと認識せしめる、
請求項5に記載のフィレット面認識プログラム。

【請求項7】
前記柱状体は円柱であり、
前記コンピュータに、
前記フィレット面認識工程では、複数の前記直交面の各々に対応して前記誤差許容範囲で前記近似曲線が算出された場合、複数の前記近似曲線の各々を基に楕円曲線を算出し、複数の前記楕円曲線で表される楕円の中心点を基に、前記円柱の中心軸線の候補となる中心軸候補線を算出し、前記フィレット面候補点群を構成する複数の計測点のうち、前記中心軸候補線との距離が前記円柱の半径である計測点を前記周表面上の計測点と判定せしめる、
請求項5又は6に記載のフィレット面認識プログラム。

【請求項8】
前記柱状体は円錐台であり、
前記コンピュータに、
前記フィレット面認識工程では、複数の前記直交面の各々に対応して前記誤差許容範囲で前記近似曲線が算出された場合、複数の前記近似曲線の各々を基に楕円曲線を算出し、複数の前記楕円曲線で表される楕円の中心点を基に、前記円錐台の中心軸線の候補となる中心軸候補線を算出し、前記フィレット面候補点群を構成する複数の計測点のうち、前記中心軸候補線との距離が、前記円錐台の母線と前記中心軸線との間の距離である計測点を前記周表面上の計測点と判定せしめる、
請求項5又は6に記載のフィレット面認識プログラム。

【請求項9】
3次元物体の3次元形状計測結果である計測点群からフィレット面を認識するための計測情報処理装置であって、
前記計測点群を複数の平面を表す領域に分割し、隣接する2つの前記平面の仮想的な交線を隣接する2つの前記平面の干渉線として算出し、前記計測点群のうち前記干渉線から第1所定距離内の計測点をフィレット面候補点群として抽出するフィレット面候補点群抽出手段と、
前記フィレット面候補点群抽出手段で抽出された前記フィレット面候補点群に含まれる複数の特徴線から、前記干渉線上に設定した基準点から第2所定距離離れており前記干渉線の延在方向とのなす角度が最小である特徴線を、前記フィレット面に含まれるシルエット候補線として取得するシルエット候補線取得手段と、
前記シルエット候補線に直交する複数の直交面上の点列の各々を、前記フィレット面候補点群を基にそれぞれ探索する点列探索手段と、
前記点列探索手段で得られた各前記直交面上の前記点列を二次曲線で近似し、複数の前記直交面上の前記点列の各々に対応して誤差許容範囲内で近似曲線が得られ且つ複数の前記近似曲線を基に推定される柱状体の周表面上で前記フィレット候補点群内の計測点が抽出される場合に、前記周表面上の前記計測点からフィレット面が構成されると認識し、前記周表面上に前記フィレット候補点群を構成する計測点がない場合又は少なくとも一つの前記直交面上の前記点列に対応して前記誤差許容範囲内で前記近似曲線を得られない場合に、前記フィレット面候補点群は前記フィレット面を構成しないと認識する、フィレット面認識手段と、
を備える計測情報処理装置。
産業区分
  • 計算機応用
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2008155839thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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