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触覚に作用する方法およびそれを実現する触覚デバイス、屈曲可変機構

国内特許コード P09P006068
掲載日 2010年1月12日
出願番号 特願2007-320676
公開番号 特開2008-171409
登録番号 特許第5108485号
出願日 平成19年12月12日(2007.12.12)
公開日 平成20年7月24日(2008.7.24)
登録日 平成24年10月12日(2012.10.12)
優先権データ
  • 特願2006-335015 (2006.12.12) JP
発明者
  • 佐野 明人
  • 田中 由浩
  • 藤本 英雄
出願人
  • トヨタ自動車株式会社
  • 国立大学法人 名古屋工業大学
発明の名称 触覚に作用する方法およびそれを実現する触覚デバイス、屈曲可変機構
発明の概要

【課題】ヒトの触覚に関わる身体の機能に注目し、簡単な原理で触覚を変化させ、かつ触覚情報を取得できる触覚に作用する方法およびそれを実現する触覚デバイス、並びに屈曲可変機構を提供する。
【構成】本発明の触覚に作用する方法は、対象物との直接の接触を妨げず、触覚デバイスにより触覚を可変にする触覚可変工程と、該触覚デバイスを介して触覚情報を検出する触覚検出工程と、からなる。また、前記触覚可変工程は、皮膚または爪を変形させる変形工程とすることができる。また、本発明の触覚デバイスは、対象物との直接の接触を妨げず、触覚を可変にする触覚可変部と、触覚情報を検出する触覚検出部と、から構成される。また、前記触覚可変部は、皮膚または爪を変形させる変形部とすることができる。また、本発明の屈曲可変機構は、皮膚又は爪に与える変形量を調整することができる。前記屈曲可変機構は、前記変形部として適用することができる。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


爪は皮膚の一部が高度に分化したものである。医学的には、ヒトの指先を保護すると同時に、触覚を鋭敏にする重要な役割を担っていると言われている。健康な爪でないと(爪が薄くなったり、損傷した場合)、触覚が鈍化することがある。



嶋田らは、人指腹部の摩擦に対する爪の効果を検証するために、爪を含む人工指を試作して摩擦測定実験を行っている(非特許文献1参照)。その中で、ヒト指の摩擦係数は指姿勢や摩擦方向に依存することを見出した。



マニキュアはもともと爪につやを出すものであるが、近年、ファッションの一つ(美爪術)となっている。また、野球の投手などは爪の保護や補強のために使用している。



ここで、マニキュアを塗ると感触の違いを感じることがある。人によっては、マニキュアを塗ると息苦しい感覚や自己の手でないような感覚(違和感)を抱くことがある。したがって、マニキュアが爪および触覚に何らかの影響を及ぼしている可能性がある。



上記を鑑みると、爪に何らかの作用を加えることで、触覚に影響を与えることができると考えられる。同様に、皮膚に何らかの作用を加えることで、触覚に影響を与えることができると考えられる。特に、このような方法は、対象物との直接の接触を妨げないという特徴を有している。



佐野らは、手掌で表面をなぞる際に生じている力学的作用を簡単な物理現象を利用して増幅させ、手掌で物体表面の凹凸をなぞった際に得られる触感を増幅して呈示することができるデバイスを開発している(特許文献1)。ただし、このデバイスは対象物と手掌の間に介在して使用される。したがって、対象物を直接触ることはできない。



ところで、触覚を使った官能評価では、手指で対象(たとえば、車の内装品)の性状を取得することが様々行われている。また、コネクタなどに代表される機器では、勘合に際しての節度感が求められる。



これらの触覚情報を検出するために、指腹部に何らかの触覚センサを装着することが考えられる。しかしながら、対象物を直接触ることができなくなるために、本来の触状態とは似て非なるものになってしまう。



上記の問題を解決するために、爪にセンサを搭載することにより、指腹部の力覚情報を検出する装置が報告されている(非特許文献2および特許文献2参照)。Asadaらによって研究開発されたセンサは、爪の色の変化を検出するものである。即ち、物体に指が触れた時、指が変形し、その変形に伴い爪直下の皮膚の色が変化する。この色の変化を計測することによって、指先が物体に接触したことを検出するものである(非特許文献2参照)。



前野らは、爪表面の複数箇所の歪を複数の歪ゲージで検出することによって、指に作用する接線力の大きさと方向を検出する触覚センサを考案している(特許文献2参照)。しかしながら、これらのセンサは、基本的に力覚情報を対象としており、手触り感や節度感などの上記のような触覚情報の取得を行っていない。

【特許文献1】特開2005-195342号公報

【特許文献2】特開2001-265522号公報

【非特許文献1】嶋田明広,韓鉉庸,川村貞夫,人間の手指の摩擦特性の解析,計測自動制御学会論文集,32-12,pp. 1581-1587,1996.

【非特許文献2】S. Mascaro and H. Asada,Photoplethysmograph Fingernail Sensors for Measuring Finger Forces Without Haptic Obstruction,IEEE Trans. on Robotics and Automation,17-5,pp. 698-708,2001.

産業上の利用分野


本発明は、触覚を変化させ、かつ触覚情報を取得できる触覚に作用する方法およびそれを実現する触覚デバイス、並びに屈曲可変機構に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
触覚を変化させ、かつ触覚情報を取得できる方法であって、
対象物との直接の接触を妨げず、触覚デバイスにより爪を変形させて当該爪を備える指の触覚を可変にする触覚可変工程と、
該触覚デバイスを介して触覚情報を検出する触覚検出工程と、
からなることを特徴とする、触覚に作用する方法。

【請求項2】
前記触覚可変工程は、触覚を鋭敏または鈍感にすることを特徴とする、請求項1に記載の触覚に作用する方法。

【請求項3】
前記触覚可変工程は、爪の湾曲を増大または減少させることを特徴とする、請求項1又は2に記載の触覚に作用する方法。

【請求項4】
前記触覚検出工程は、前記触覚デバイスの歪を検出することを特徴とする、請求項1~のいずれかに記載の触覚に作用する方法。

【請求項5】
触覚を変化させ、かつ触覚情報を取得できる装置であって、
対象物との直接の接触を妨げず、爪を変形させて当該爪を備える指の触覚を可変にする触覚可変部と、
触覚情報を検出する触覚検出部と、
から構成されることを特徴とする、触覚デバイス。

【請求項6】
前記触覚可変部は、
可撓性を有するプレート部と、
と該プレート部とを接着する吸着部と、
該プレート部を変形させ、該吸着部により該プレート部ととを接着する装着手段と、
から構成されることを特徴とする、請求項に記載の触覚デバイス。

【請求項7】
前記変形部は、
可撓性を有するプレート部と、
前記プレート部と接合された弾性板と、
前記弾性板と前記プレート部との距離を調節し、前記弾性板の湾曲を増大又は減少させる調節部と、
と前記弾性板とを接着する吸着部と、
を備える請求項に記載の触覚デバイス。

【請求項8】
前記触覚検出部は、前記触覚可変部の歪を検出する歪検出素子を有する、請求項5~7のいずれかに記載の触覚デバイス。

【請求項9】
前記歪検出素子は、歪ゲージである、請求項に記載の触覚デバイス。

【請求項10】
前記歪検出素子は、前記触覚可変部に貼付されている、請求項8または9に記載の触覚デバイス。
産業区分
  • 入出力装置
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2007320676thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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