TOP > 国内特許検索 > ルチル(TiO2)単結晶の製造方法及びルチル(TiO2)単結晶、並びにこれを用いた光アイソレータ

ルチル(TiO2)単結晶の製造方法及びルチル(TiO2)単結晶、並びにこれを用いた光アイソレータ 新技術説明会

国内特許コード P09S000259
整理番号 P05-034
掲載日 2010年1月12日
出願番号 特願2007-542744
登録番号 特許第4882075号
出願日 平成18年10月31日(2006.10.31)
登録日 平成23年12月16日(2011.12.16)
国際出願番号 JP2006321705
国際公開番号 WO2007052632
国際出願日 平成18年10月31日(2006.10.31)
国際公開日 平成19年5月10日(2007.5.10)
優先権データ
  • 特願2005-318706 (2005.11.1) JP
発明者
  • 田中 功
  • 綿打 敏司
  • 森本 真輔
  • 朴 鐘寛
出願人
  • 国立大学法人山梨大学
発明の名称 ルチル(TiO2)単結晶の製造方法及びルチル(TiO2)単結晶、並びにこれを用いた光アイソレータ 新技術説明会
発明の概要

高圧酸素加圧下での単結晶育成、あるいは熱処理を行わなくても透過率の高い
ルチル(TiO)単結晶を製造する。
所定の育成雰囲気中でルチル原料棒とルチル種結晶との接合部分を融解させ溶融帯を形成し、前記溶融帯を移動させながらルチル(TiO)単結晶を育成するルチル(TiO)単結晶の製造方法において、前記溶融帯にチタン原子価+4よりも低原子価の異種金属元素を添加することにより、前記異種金属元素により育成されるルチル(TiO)単結晶の酸素欠損を抑制せしめるとともに、育成されるルチル(TiO)単結晶に含まれる前記異種金属濃度が30ppm以下であるルチル(TiO)単結晶を製造する。

従来技術、競合技術の概要


ルチル(TiO)単結晶は光アイソレータの構成部品として必要不可欠な光学材料である。現在、ルチル(TiO)単結晶は一般的にフローティングゾーン(Floating Zone法、以下FZ法)やベルヌーイ法により育成されているが、育成結晶に酸素欠損や小傾角粒界などの結晶欠陥が発生することが大きな問題となっている。



前者は光透過率低下を、後者は屈折率変動を招き、いずれもルチル(TiO)単結晶を光学材料として利用する際の大きな障害となる。また、高温で酸素欠損が生じて濃青色に着色するという問題がある。更に酸素結晶に伴う着色によって、均一な加熱が困難となるため、直径が数インチに及ぶ大口径の単結晶育成は困難であるという問題がある。



小傾角粒界の発生を抑制する方法として、FZ法による結晶育成において育成雰囲気を炭酸ガス中などの低酸素分圧下や高圧酸素加圧下で育成する(特許文献1)、あるいは、Al3+やSc3+などの金属イオンを原料に添加する方法(特許文献2)が報告されている。酸素分圧3×10-2気圧以下の結晶育成では、育成結晶中に酸素欠損を生じて濃青色に着色し、この酸素欠損を低減させるために1000℃以上で数十時間以上の長時間にわたって酸素熱処理を施す必要があった(特許文献1)。



特許文献2は大口径で格子欠陥の少ない高品質なルチル単結晶を作成する方法として、アルミニウム原料を含む焼結原料棒を用いてルチル(TiO)単結晶を育成する方法を開示している。しかし、発明者の知見によれば特許文献2に記載のルチル単結晶の製造方法では、単結晶の育成が進行するに従って、溶融帯にアルミが蓄積され、育成結晶の後半部分ではアルミニウムを含む異相が析出し、透明性の高いルチル(TiO)単結晶を育成することが難しいことが知れた。

【特許文献1】特開昭61-101495号公報

【特許文献2】特開平6-48894号公報

産業上の利用分野


この発明は、ルチル(TiO)単結晶を例えば赤外線集中加熱炉を用いたフローティングゾーン(FZ)法によってルチル単結晶を製造する方法に関し、特に酸素アニールなどの処理を施さなくても420nm以上の波長領域で光透過率が60%以上であるルチル(TiO)単結晶を製造する方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】所定の育成雰囲気中でルチル(TiO)原料棒とルチル種結晶との接合部分を融解させ双方の融液からなる溶融帯を形成し、前記溶融帯を移動させながらルチル(TiO)単結晶を育成するルチル(TiO)単結晶の製造方法において、
接合前の前記原料棒の先端にチタン原子価+4よりも低原子価の異種金属元素を付着させ、前記種結晶と接合し、
前記溶融帯を形成することで前記溶融帯に含まれる前記異種金属元素により、育成されるルチル(TiO)単結晶の酸素欠損を抑制することを特徴とするルチル(TiO)単結晶の製造方法。
【請求項2】前記異種金属元素は、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)、カルシウム(Ca)、ニッケル(Ni)の群から選ばれる1種の金属元素であることを特徴とする請求項1に記載のルチル(TiO)単結晶の製造方法。
【請求項3】前記育成雰囲気が酸素0.1MPa以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のルチル(TiO)単結晶の製造方法。
【請求項4】420nm以上の波長領域における光透過率が、前記ルチル(TiO)単結晶の光透過方向の厚みが1mmから2mmにおいて、60%以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のルチル(TiO)単結晶の製造方法により製造されたルチル(TiO)単結晶。
【請求項5】ルチル(TiO)単結晶に含まれる前記異種金属元素の濃度が誘導結合プラズマ発光分光分析法の測定限界濃度から30ppmであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のルチル(TiO)単結晶の製造方法により製造されたルチル(TiO)単結晶。
【請求項6】TiO粉末を加圧・成形し、1000℃以上で所定時間焼結することによりTiO原料棒を作製し、
+3価以下の異種金属元素を含むTiO粉末(以下、溶媒粉末)を加圧・成形し、
1000℃以上で所定時間焼結することにより溶媒原料を作製し、
前記TiO原料棒の一端部に前記溶媒原料を溶解固着し、
赤外線集中加熱炉を用いたフローティングゾーン(FZ)法によって、所定の育成雰囲気中で、前記溶媒原料とルチル種結晶とを溶融させながら溶融帯を形成し、
前記溶融帯を移動させながらルチル(TiO)単結晶を育成することにより、育成されるルチル(TiO)単結晶の酸素欠損を抑制することを特徴とするルチル(TiO)単結晶の製造方法。
【請求項7】前記異種金属元素は、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)、カルシウム(Ca)、ニッケル(Ni)の群から選ばれる1種の金属元素であることを特徴とする請求項6に記載のルチル(TiO)単結晶の製造方法。
【請求項8】前記育成雰囲気が酸素0.1MPa以上であることを特徴とする請求項6又は7に記載のルチル(TiO)単結晶の製造方法。
【請求項9】420nm以上の波長領域における光透過率が、前記ルチル(TiO)単結晶の光透過方向の厚みが1mmから2mmにおいて、60%以上であることを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載のルチル(TiO)単結晶の製造方法により製造されたルチル(TiO)単結晶。
【請求項10】ルチル(TiO)単結晶に含まれる前記異種金属元素の濃度が誘導結合プラズマ発光分光分析法の測定限界濃度から30ppmであることを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載のルチル(TiO)単結晶の製造方法により製造されたルチル(TiO)単結晶。
【請求項11】請求項4、5、9、10のいずれかに記載のルチル(TiO)単結晶を含む光アイソレータ。
産業区分
  • 無機化合物
  • 処理操作
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2007542744thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
上記の特許・技術に関心のある方は、下記問合せ先にご相談下さい。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close