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ヘリコバクター・ピロリ菌由来の新規抗原、抗原組成物およびピロリ菌抗体の検出方法。

国内特許コード P09P005081
整理番号 TOYAMA-PS06M02JP
掲載日 2010年1月15日
出願番号 特願2007-074807
公開番号 特開2008-189648
登録番号 特許第5250812号
出願日 平成19年3月22日(2007.3.22)
公開日 平成20年8月21日(2008.8.21)
登録日 平成25年4月26日(2013.4.26)
優先権データ
  • 特願2006-122758 (2006.4.27) JP
  • 特願2006-124576 (2006.4.28) JP
  • 特願2007-004109 (2007.1.12) JP
発明者
  • 杉山 敏郎
出願人
  • 国立大学法人富山大学
発明の名称 ヘリコバクター・ピロリ菌由来の新規抗原、抗原組成物およびピロリ菌抗体の検出方法。
発明の概要

【課題】
日本人、さらにはアジア人の血清中のヘリコバクター・ピロリ抗体に特異性の高い抗原蛋白質を含有する抗原組成物を提供すること。
【解決手段】
ヘリコバクター・ピロリ菌を、アルキルグリコシド系非イオン界面活性剤を含有する緩衝液で処理し、可溶化された抽出物を、ゲル濾過クロマトグラフィーに供し、高分子画分を得、該画分を濃縮・脱塩して得られる、等電点及び分子量に基づく二次元電気泳動で81kDa~125kDa間に3つ以上に分離される蛋白質であって、CagAの一部を含む抗原組成物。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori、以下、ピロリ菌と称する)は、胃炎や胃潰瘍・十二指腸潰瘍などと関連性の高い菌であり、その感染者は世界人口の約40-50%に達するものと考えられている。
ピロリ菌の検出法には培養法、ウレアーゼテスト、呼気テスト、組織学的検査、血清学的方法がある。特に血清学的方法は血清中の抗ピロリ菌抗体を検出する方法であり、非侵襲的で大量の検体を処理できる点で優れている。血清中の抗ピロリ菌抗体は多様であるため、抗体測定に用いる抗原の調製方法や、種類により、その測定感度や、特異性が異なり、その結果、抗ピロリ菌抗体を測定することの臨床的意義も多種多様である。
ピロリ菌由来の抗原として、例えば、ピロリ菌の膜外層に由来する分子量300kDa~700kDa、等電点(pI)5.9~6.9でウレアーゼ活性をもつもの(特許文献1)、ピロリ菌をリゾチーム処理、次いでN-アセチルグルコサミダーゼ処理して得られる電気泳動で65~70kDa、75~86kDa、約132kDまたは約140kDaであるもの(特許文献2)、ピロリ菌の膜破砕物から得られる分子量10~100kDaのもの(特許文献3)、CP2抗原と称される分子量約60kDaのもの(特許文献4)、ピロリ菌の細胞付着タンパク由来のSDS電気泳動で分子量約16~200kDaでウレアーゼ枯渇活性をもつもの(特許文献5)などが知られている。
一方、ピロリ菌株のゲノム解析から、ピロリ菌はアジア株、ヨーロッパ株、アフリカ株といったグループに分けられること、また、ピロリ菌の細胞空胞化毒素関連蛋白(CagA)多型の研究から東アジア型、アジア型、欧米型といったグループに分けられることが知られている(非特許文献1)。
HM-CAPと称される米国人に由来するピロリ菌株から得られた抗原に比して、日本人に由来するピロリ株から得られた抗原(JHM-CAP)で、日本人の血清中のピロリ抗体の検出を行うと偽陰性が減少することが報告されている(非特許文献2および3)。




【特許文献1】特表平3-504412

【特許文献2】特開2000-2706

【特許文献3】特開平10-264553

【特許文献4】特開平9-322772

【特許文献5】特開平5-264553

【非特許文献1】化学療法の領域, Vol.2, No.7, 928-934, 2005

【非特許文献2】J. Clin. Microbiol., Vol.41, No.4, 1480-1485, 2003

【非特許文献3】Helicobacter Research, vol.9, no.3, 183-185, 2005

産業上の利用分野


本発明は、ヘリコバクター感染症の血清抗体診断法に用いるヘリコバクター・ピロリ菌由来の抗原蛋白質およびその蛋白質を含有する抗原組成物に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
日本人から分離した複数のヘリコバクター・ピロリ菌を培養及び増殖したヘリコバクター・ピロリ菌増殖体を、アルキルグルコシド系界面活性剤を含有する緩衝液で処理することで可溶化された抽出物から、ゲル濾過クロマトグラフィーを用いて得られた高分子画分を濃縮・脱塩して得られる抗原組成物であって、以下の(a)~(d)の特性を有する抗原組成物。
(a)SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動で約100kDaの分子量(MW)を示し、等電点電気泳動装置にてタンパク質を分離し次にSDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動による二次元電気泳動でpIが約5.9~6.9において3つ以上のMWに分離される。
(b)ウレアーゼ活性を示さない。
(c)細胞毒素関連蛋白(CagA)の一部である。
(d)日本人の血清中のピロリ抗体の検出を行うと米国人の血清中のピロリ抗体の検出より偽陰性の出現率が減少する。

【請求項2】
日本人から分離した複数のヘリコバクター・ピロリ菌を培養及び増殖したヘリコバクター・ピロリ菌増殖体を、アルキルグルコシド系界面活性剤を含有する緩衝液で処理することで可溶化された抽出物から、ゲル濾過クロマトグラフィーを用いて得られた高分子画分を濃縮・脱塩して得られる抗原組成物であって、以下の(a)~(d)の特性を有する抗原組成物の、日本人の血清中のヘリコバクター・ピロリ菌抗体を検出するための使用。
(a)SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動で約100kDaの分子量(MW)を示し、等電点電気泳動装置にてタンパク質を分離し次にSDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動による二次元電気泳動でpIが約5.9~6.9において3つ以上のMWに分離される。
(b)ウレアーゼ活性を示さない。
(c)細胞毒素関連蛋白(CagA)の一部である。
(d)日本人の血清中のピロリ抗体の検出を行うと米国人の血清中のピロリ抗体の検出より偽陰性の出現率が減少する。
産業区分
  • 有機化合物
  • 高分子化合物
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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