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光の色による自然及び人工構造物の変状原位置表示装置 新技術説明会 実績あり

国内特許コード P09P005899
整理番号 KP06-110
掲載日 2010年1月15日
出願番号 特願2008-129218
公開番号 特開2008-309784
登録番号 特許第5320651号
出願日 平成20年5月16日(2008.5.16)
公開日 平成20年12月25日(2008.12.25)
登録日 平成25年7月26日(2013.7.26)
優先権データ
  • 特願2007-130679 (2007.5.16) JP
発明者
  • 芥川 真一
出願人
  • 国立大学法人神戸大学
発明の名称 光の色による自然及び人工構造物の変状原位置表示装置 新技術説明会 実績あり
発明の概要 【課題】地すべり、土砂崩れ、雪崩、土木構造物建設中の事故、建築構造物建設中の事故、建設機械の倒壊、古い建造物の崩壊、アミューズメント施設の異常作動などの災害・事故から市民及び工事関係者を守るために不可欠な動態観測を低コストで実現し、周辺環境で起こりつつある変化をリアルタイムに周辺関係者(住民、作業関係者、観客など)に情報開示するため、任意の観測点間の相対変位を光の色で表示する装置を提供する。
【解決手段】任意の2点間の相対変位を計測する計測部と、複数のLED光源を配列させたLEDチューブと、計測部で得られた変状量からLED光源の色を決定するスイッチ部とを備え、スイッチ部は、非導電体と導電体とを適宜配列したスイッチパネルと、変状量に応じて移動し得る各LEDチップの電源ラインの接触点とから構成され、原位置でリアルタイムにその変状を光の色で告知する。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


道路の交差点に設置されている信号機は、青、黄、赤という3色の光を用いて、運転者、歩行者などの通行を安全に制御する安全性告知装置であり、ほぼ世界共通の装置として定着している。また、我々一般市民には、青なら安全、赤は危険という概念が浸透している。しかし、自然及び人工構造物と人間社会との一般的関係においては、このような安全性告知装置が見当たらない。ここで、自然構造物とは道路脇や住宅地周辺の自然斜面、自然河川堤防、など土質材料および岩盤などで形成されている自然地形の一部を指す。また、豪雪地帯において雪崩の危険性を検討するときの雪も対象となる。人工構造物とは、大きく分けて土木構造物、建築構造物およびそれらを建設する際に用いる建設機械を指す。土木構造物とは、橋梁、送電や通信用の鉄塔、ダム、トンネル、盛土、埋立地、人工河川堤防、人工斜面などを指す。建築構造物とは、一般住宅、高層ビル、公共建築物(美術館、学校、駅舎、体育館など)、大規模レジャー施設(コンサートホール、スポーツスタジアム、観覧車、ジェットコースターのレールなど)、イベント会場仮設構造物などを指す。また、建設機械とは特に大型クレーン、大型重機のようにオペレータが必要で工事中には周辺に住民もしくは作業員が近づく可能性があるものを指す。これらの自然及び人工構造物において変状が進み、その安全性が低下し続けている現状があったとしても、それを合理的・経済的に検知し、効果的に周辺住民および作業関係者に知らせる安全性告知装置はまだまだ開発途上であるといわざるを得ない。



自然構造物の一つである危険斜面の例についての現状と問題点を述べる。日本は国土の4分の3が山地で覆われており、全国には約9万の斜面崩壊危険箇所をはじめ、地すべり危険箇所、土石流危険箇所、落石危険箇所など21万箇所を数える土砂災害危険箇所が存在すると言われており、特に豪雨や震災発生時、斜面工事時などには、斜面災害が集中している。
このような状況下、崩壊危険性の高い箇所から斜面防災対策を効率的に実施し、災害の発生やその予兆を捉える装置を配備すると共に、危険度に応じて道路利用者や周辺住民に情報提供することが必要とされている。そのために、専門家による予備調査、予算化されたモニタリングプラン、IT(Information Technology)技術を適用したデータ転送システム、担当者による安全性判断と警告発信システムなどが開発され、これまで着実に成果を上げてきている。
しかしながら、自然現象に起因する災害発生の危険度は基本的には不変であるのに対し、災害対策のための整備予算が減少していることもあり、例えば処置を要する斜面崩壊危険箇所の場合でも、未だ全体の約2割の整備率であるというのが実状である。
また、このうちデータのリアルタイム分析と住民への告知システムが完備している箇所はごく限定的なものにとどまっている。



現在のところ、斜面崩壊危険箇所などでは、さまざまな計測機器を用いてモニタリングが行われている。そのモニタリング体制というのは、斜面や壁面の表層や内部において計測器で変位や歪、温度変化などを測定し、そのデータを現場から離れた管理事務所などにあるモニターに表示・監視しているものが多い。これらの計測技術に関しては、従来からのワイヤーで2点間の距離の変動を検知する伸縮計から、光ファイバーを利用するものや、観測点間は無線とし互いに電波やレーザーを発信・受信するセンサにより観測点間の距離の変動を検知するものがある。また、監視対象の斜面から離れた地点において、一定時間間隔で写真撮影し、対象斜面上のターゲットの移動量を画像処理から算出するものもある。この他、GPSを利用し衛星を使って測量するものなど様々な高度計測データ管理システムが存在する(例えば、特許文献1~特許文献4を参照)。



【特許文献1】
特許第3653549号公報
【特許文献2】
特開2005-257315号公報
【特許文献3】
特開2006-266992号公報
【特許文献4】
特開2006-184278号公報

産業上の利用分野


本発明は、変状の発生・進展、あるいは危険度の増大を監視する目的で自然及び人工構造物の任意原位置に設置するための変状表示装置に関し、特に相対変位を光の色で原位置に表示する装置に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
自然及び人工構造物の少なくとも2つの任意計測点間の相対変位を計測する計測部と、少なくとも2色の複数のLED光源を2つの前記計測点の間を結ぶ線上に直線状または螺旋状に配設させたLED光源部と、構造物の変状のレベルに応じて危険度を設定し、前記計測部で得られた変状量から危険度に応じた前記LED光源の色を決定するスイッチ部と、を少なくとも備え、
前記スイッチ部は前記変状量から各色のLED光源への電流供給のON/OFFする機械的な構造であり、
2つの前記計測点の間の原位置でリアルタイムに計測対象の自然及び人工構造物の危険度を、2つの前記計測点の間を結ぶ線上に並んだ前記LED光源の光の色で、現場の通行者(車の運転者、歩行者)に告知し得ることを特徴とする自然及び人工構造物変状原位置表示装置。

【請求項2】
自然及び人工構造物の少なくとも2つの任意計測点間の相対変位を計測する計測部と、少なくとも2色の複数のLED光源を2つの前記計測点の間を結ぶ線上に直線状または螺旋状に配列させたLEDチューブと、構造物の変状のレベルに応じて危険度を設定し、前記計測部で得られた変状量から危険度に応じた前記LED光源の色を決定するスイッチ部と、を少なくとも備え、
前記スイッチ部は前記変状量から各色のLED光源への電流供給のON/OFFする機械的な構造であり、
2つの前記計測点の間の原位置でリアルタイムに計測対象の自然及び人工構造物の危険度を、2つの前記計測点の間を結ぶ線上に並んだ前記LEDチューブの光の色で、現場の通行者(車の運転者、歩行者)に告知し得ることを特徴とする自然及び人工構造物変状原位置表示装置。

【請求項3】
自然及び人工構造物の少なくとも2つの任意計測点間の相対変位を計測する計測部と、少なくとも2色の複数のLED光源を2つの前記計測点の間を結ぶ線上に直線状または螺旋状に配設させたLED光源部と、構造物の変状のレベルに応じて危険度を設定し、前記計測部で得られた変状量から危険度に応じた前記LED光源の色を決定するスイッチ部と、を少なくとも備え、
前記スイッチ部は前記変状量から各色のLED光源への電流供給のON/OFFスイッチ回路であり、
該ON/OFFスイッチ回路は、前記各色のLED光源毎に、非導電体と導電体とを適宜配列したスイッチパネルと、前記変状量に応じて移動し得る各色のLED光源の電源ラインの接触点とから構成され、
2つの前記計測点の間の原位置でリアルタイムに計測対象の自然及び人工構造物の危険度を、2つの前記計測点の間を結ぶ線上に並んだ前記LED光源の光の色で、現場の通行者(車の運転者、歩行者)に告知し得ることを特徴とする自然及び人工構造物変状原位置表示装置。

【請求項4】
自然及び人工構造物の少なくとも2つの任意計測点間の相対変位を計測する計測部と、少なくとも2色の複数のLED光源を2つの前記計測点の間を結ぶ線上に直線状または螺旋状に配列させたLEDチューブと、構造物の変状のレベルに応じて危険度を設定し、前記計測部で得られた変状量から危険度に応じた前記LED光源の色を決定するスイッチ部と、を少なくとも備え、
前記スイッチ部は前記変状量から各色のLED光源への電流供給のON/OFFスイッチ回路であり、
該ON/OFFスイッチ回路は、前記各色のLED光源毎に、非導電体と導電体とを適宜配列したスイッチパネルと、前記変状量に応じて移動し得る各色のLED光源の電源ラインの接触点とから構成され、
2つの前記計測点の間の原位置でリアルタイムに計測対象の自然及び人工構造物の危険度を、2つの前記計測点の間を結ぶ線上に並んだ前記LEDチューブの光の色で、現場の通行者(車の運転者、歩行者)に告知し得ることを特徴とする自然及び人工構造物変状原位置表示装置。

【請求項5】
前記スイッチパネルは、中央部がニュートラルポジションであり、引張り変位量に応じて移動する前記接触点の移動部分に第1の色のLED用の導電体を配設し、圧縮変位量に応じて移動する前記接触点の移動部分に第2の色のLED用の導電体を配設したことを特徴とする請求項3又は4に記載の自然及び人工構造物変状原位置表示装置。

【請求項6】
警告音発生部が更に設けられ、該警告音発生部への電流供給のON/OFFスイッチ回路として、非導電体と導電体とを適宜配列したスイッチパネルが設けられたことを特徴とする請求項に記載の自然及び人工構造物変状原位置表示装置。

【請求項7】
前記計測部は、任意の2点に設置された固定点と、該固定点間に直列に接続された剛体と弾性体と、前記固定点の一方に連結されている前記接触点とからなり、前記スイッチパネルが前記剛体に固定されていることを特徴とする請求項に記載の自然及び人工構造物変状原位置表示装置。

【請求項8】
前記計測部は、任意の2点に設置された固定点と、該固定点間に直列に接続された剛体と弾性体と、前記剛体に連結されている前記接触点とからなり、前記スイッチパネルが前記固定点の一方に固定されていることを特徴とする請求項に記載の自然及び人工構造物変状原位置表示装置。

【請求項9】
前記スイッチパネルは、時計部と記憶部と判断処理部を備えた変位速度検出手段を有し、前記変位速度検出手段は、変状量に応じて移動し得る各LEDチップ或いは各カラーLED光源のそれぞれの電源ラインの前記接触点の通電状態とその時刻を周期的に前記記憶部で記憶し、前記接触点の変位速度を前記判断処理部で判断することを特徴とする請求項に記載の自然及び人工構造物変状原位置表示装置。

【請求項10】
前記スイッチパネルは、電気抵抗部と時計部と記憶部と判断処理部を備えた変位速度検出手段を有し、前記電気抵抗部と前記接触点が接することにより、前記接触点の相対変位を前記電気抵抗部の電気抵抗の変化として捉え、前記電気抵抗の変化とその時刻を周期的に前記記憶部で記憶し、前記接触点の変位速度を前記判断処理部で判断することを特徴とする請求項に記載の自然及び人工構造物変状原位置表示装置。

【請求項11】
前記スイッチ部は、歪ゲージ部と時計部と記憶部と判断処理部を備えた変位速度検出手段を有し、前記歪ゲージ部が検知する抵抗値の変化とその時刻を周期的に前記記憶部で記憶し、前記抵抗値の変化速度を前記判断処理部で判断することを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の自然及び人工構造物変状原位置表示装置。

【請求項12】
前記判断処理部は、前記接触点の変位速度もしくは前記抵抗値の変化速度が所定の閾値を超える場合に、前記LED光源部もしくは前記LEDチューブのLEDの点灯パターンを変化させることを特徴とする請求項9~11のいずれかに記載の自然及び人工構造物変状原位置表示装置。

【請求項13】
請求項1~12のいずれかの自然及び人工構造物変状原位置表示装置を自然構造物,土木構造物,建築構造物,若しくは土木建築構造物の建設に用いる建設機械に適宜配置して、変状の発生・進展、あるいは危険度の増大をモニタリングする状態監視兼防災システム。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2008129218thum.jpg
出願権利状態 登録
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