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チロシナーゼの活性阻害剤とその製造方法 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P09A014961
掲載日 2010年1月22日
出願番号 特願2006-330017
公開番号 特開2008-056651
登録番号 特許第5150894号
出願日 平成18年12月6日(2006.12.6)
公開日 平成20年3月13日(2008.3.13)
登録日 平成24年12月14日(2012.12.14)
優先権データ
  • 特願2006-211538 (2006.8.3) JP
発明者
  • 二瓶 賢一
  • 柳沢 忠
  • 飯郷 雅之
  • 大関 宏美
出願人
  • 国立大学法人宇都宮大学
発明の名称 チロシナーゼの活性阻害剤とその製造方法 コモンズ 新技術説明会
発明の概要

【課題】フェノール類の成分が段階的に着色・ポリマー化する際にその化学反応を促進させる酸化還元酵素であるチロシナーゼの酵素機能を阻害する化合物を提供すること。
【解決手段】
式(I)
【化1】



(式中、Rは、水素原子又はグリコシル基を表わし、mは1又は2を表し、mが2の場合、Rは、同一又は異なっていてもよい)
で示されるビベンジル誘導体を含有するチロシナーゼの活性阻害剤。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


酸化還元酵素のポリフェノールオキシダーゼ(チロシナーゼを含む)は動植物の細胞構成組織に含まれるフェノール類の化学反応を促進させる作用があり、人の皮膚では褐色化(日焼け)を引き起こし、青果類や魚介類などの食品では褐変による商品価値の低下や食品に含まれ有益な抗酸化活性のあるポリフェノール類を分解し、昆虫では外皮に含まれるフェノール成分を化学変化させることによって変態して成虫になれることが知られている。
このように、ポリフェノールオキシダーゼは動植物におけるフェノール類の着色・ポリマー化現象の初期反応を触媒する酸化還元酵素として知られている。



例えば、日焼けが起きる仕組みは、過剰紫外線によって皮膚基底層の色素細胞(メラノサイト)が活性化しチロシンから生成した過剰のメラニンが皮膚に沈着する現象であるが、キシロンからドーパ、ドーパキノン、メラニンへと段階的に化学変化する過程で、酵素であるポリフェノールオキシダーゼが触媒として作用する。その際にその変化は濃度が濃くなる方向に褐色化が進んで行き、その結果、人の顔ではシミやソバカスができ、手足などの皮膚は褐色に日焼けする。
原因となる褐色色素であるメラニンは動植物に広く分布しており、弱いながらも紫外線を吸収する性質を持っているため、動物の皮膚や表皮を紫外線から守る役割を果たしているが、過剰なメラニン色素の沈着はシミやソバカスの原因となり、肌の老化を促進するとともにそのときの過剰紫外線による細胞の損傷は膚がんの主因ともなっている。
動植物における色素形成反応の初期段階には,チロシナーゼ(ポリフェノールオキシダーゼ)が深く関与している。チロシナーゼは,活性中心に銅を含む酸化還元酵素で,モノフェノールのo-ヒドロキシ化と,o-ジフェノールのo-キノンへの酸化という2つの連続した反応を触媒する。最終的に,o-キノン由来の重合体が褐色色素となる。すなわち,これらの色素形成を抑制するためには,チロシナーゼの働きを阻害する必要がある。このようなチロシナーゼのポリマー化現象に係る触媒機能を阻害するための物質として、従来、コウジ酸、ビタミンC、ハイドロキノン、アルブチン、ヘキシルレゾルシノールなどがチロシナーゼ阻害剤として用いられてきた。



このうちコウジ酸は、日本では、日焼けや褐変を防ぐものとして古くから化粧品や食品に添加されてきたが、発がん性も認められるとの理由で、現在では使用禁止薬物に指定されており使用はされていない。
また、ビタミンCやハイドロキノンは人への毒性はないが色素形成が抑制できる。この色素形成の抑制は、フェノール類の着色・ポリマー化現象を促進するチロシナーゼの触媒機能の阻害によるものではなく、着色・ポリマー化する過程でチロシナーゼで生成されたドーパキノンをドーパ(DOPA)に還元することによって色素の形成を抑制するものである。



さらに、アルブチン及び下記特許文献1に開示されたヘキシルレゾルシノールなどのレゾルシノール構造と水溶性の性質を兼ね備えたチロシナーゼの触媒機能を阻害する化合物が、コウジ酸に代わる美白化粧剤として提案されている。その他、新規成分であるピペロナルドオキシムまたはその誘導体




【特許文献1】特開2006-124358号公報

産業上の利用分野


本発明はフェノール類の成分が段階的に着色・ポリマー化する際にその化学反応を促進させる酸化還元酵素であるチロシナーゼに対して、その酵素機能を阻害する機能を持つレゾルシノール誘導体と結合したビベンジル誘導体を含有するチロシナーゼの活性阻害剤とその製造方法等に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
式(Ia)
【化学式1】


(式中、R及びRは、同一又は異なって、水素原子又は単糖類若しくは二糖類由来のグリコシル基を表わす)
で示されるビベンジル誘導体を含有するチロシナーゼの活性阻害剤。

【請求項2】
グリコシル基が、五炭糖残基又は六炭糖残基であることを特徴とする請求項1記載のビベンジル誘導体を含有するチロシナーゼの活性阻害剤。

【請求項3】
グリコシル基が、キシロシル基であることを特徴とする請求項1記載のビベンジル誘導体を含有するチロシナーゼの活性阻害剤。

【請求項4】
がキシロシル基かつRが水素原子であるか、R及びRが共にキシロシル基であるか、Rが水素原子かつRがキシロシル基であるか、又は、R及びRが共に水素原子であることを特徴とする請求項1記載のビベンジル誘導体を含有するチロシナーゼの活性阻害剤。

【請求項5】
式(Iaa)
【化学式2】


(式中、R11は水素原子又はキシロシル基を表し、R21はキシロシル基を表)で表されるビベンジル誘導体。

【請求項6】
2,4-ジヒドロキシベンズアルデヒドを出発物質として、該化合物から得られる式(II)
【化学式3】


(式中、X及びXは、同一又は異なって、水酸基の保護基を表す)
で表されるベンズアルデヒド誘導体と、同じく、2,4-ジヒドロキシベンズアルデヒドから得られる式(III)
【化学式4】


(式中、Y及びYは、同一又は異なって、水酸基の保護基を表し、Zはハロゲン原子を表す)
で表されるホスホニウム塩とを、ウィッティッヒ(Wittig)反応条件下に反応させ、式(IV)
【化学式5】


(式中、X、X、Y及びYは、前記と同義である)
で表されるスチルベン誘導体を得、次いで、式(IV)で表される化合物を水素添加反応に付すことにより、式(V)
【化学式6】


(式中、X11、X21、Y11及びY21は、同一又は異なって、水素原子又は水酸基の保護基を表す)
で表されるビベンジル誘導体を製造する工程を含む、式(Iaa)
【化学式7】


(式中、R11は水素原子又はキシロシル基を表し、R21は水素原子又はキシロシル基を表し、R11及びR21は同時に水素原子ではない)
で表されるビベンジル誘導体の製造方法。

【請求項7】
式(VI)
【化学式8】


(式中、X12及びX22の少なくとも1つは水素原子を表し、他は水酸基の保護基を表し、Y及びYは、同一又は異なって、水酸基の保護基を表す)
で表されるビベンジル誘導体をアグリコン部分として、式(VII)
【化学式9】


(式中、Sugは、糖残基の官能基が保護されたキシロシル基を表す)
で表されるイミデートでグリコシル化し、次いで、保護基を脱離することからなる、式(Iaa)
【化学式10】


(式中、R11は水素原子又はキシロシル基を表し、R21は水素原子又はキシロシル基を表し、R11及びR21は同時に水素原子ではない)
で表されるビベンジル誘導体の製造方法。
産業区分
  • 薬品
  • 有機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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