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カルボニル基に対する水素化用触媒、及びその製造方法、並びに該触媒を使用する不飽和アルコールの製造方法 外国出願あり

国内特許コード P09S000308
掲載日 2010年1月22日
出願番号 特願2007-534412
登録番号 特許第4862162号
出願日 平成18年9月5日(2006.9.5)
登録日 平成23年11月18日(2011.11.18)
国際出願番号 JP2006317493
国際公開番号 WO2007029667
国際出願日 平成18年9月5日(2006.9.5)
国際公開日 平成19年3月15日(2007.3.15)
優先権データ
  • 特願2005-259630 (2005.9.7) JP
発明者
  • 井上 泰宣
  • 西山 洋
  • 斉藤 信雄
  • 竹内 順一
出願人
  • 国立大学法人長岡技術科学大学
発明の名称 カルボニル基に対する水素化用触媒、及びその製造方法、並びに該触媒を使用する不飽和アルコールの製造方法 外国出願あり
発明の概要

本発明は、簡単な工程で経済的に、高い選択率で不飽和カルボニル化合物を水素化して不飽和アルコールを製造することができるカルボニル基に対する水素化用触媒、及びその効率的な製造方法、並びに該水素化用触媒を使用する不飽和アルコールの実用的な製造方法を提供する。
本発明では、酸素を含有するガリウム化合物からなる担体上に触媒成分としてルテニウム等の貴金属を担持して水素化用触媒を構成する。ガリウム化合物としては、オキシ水酸化ガリウム、酸化ガリウム、リン酸ガリウム等を用することができ、これらのガリウム化合物担体上に0.1~10重量%のルテニウムが担持された水素化用触媒が好適に用いられる。

従来技術、競合技術の概要


ネロール、ゲラニオール等の不飽和アルコールは、合成樹脂、医薬品、香料等として有用な有機化合物を製造するための中間体として重要な化合物である。この不飽和アルコールは、水素化触媒の存在下に、対応する不飽和カルボニル化合物を水素化することによって製造される。



従来、不飽和アルコールの製造に使用される水素化触媒としては種々のものが知られており、例えば炭素に担持されたルテニウム/鉄触媒が挙げられる(特許文献1、2参照)。また、水溶性配位子と会合したルテニウム誘導体又はルテニウムと水溶性配位子との錯塩からなる触媒も提案されている(特許文献3、4参照)。

【特許文献1】特開昭58-27642号公報

【特許文献2】特開2003-24555号公報

【特許文献3】特許第2520461号公報

【特許文献4】特許2549158号公報



しかしながら、特許文献1、2の先行技術は、炭素担体、ルテニウム及び鉄の3成分を使用することを必須の構成とするものであり、触媒の製造が煩雑になる。さらに、不飽和カルボニル化合物から不飽和アルコールへの選択的水素化率を改善するために、メタノール及びトリメチルアミンが触媒反応系に添加され、反応生成物からこれらの成分を分離する後処理工程が必要となる。そして、特許文献3、4の先行技術では、有機溶媒を含む媒質中で水素化反応を行うものであり、コストが高くなる。また、有機溶媒を除去するために、蒸留工程が必要となるといった問題点がある。



さらに、触媒担体に、VIII族から選択された少なくとも1種の金属と、ゲルマニウム、錫、鉛、レニウム、ガリウム、インジウム、金、銀及びタリウムからなる群から選択された少なくとも1種の追加元素Mを担持させた触媒も知られている(特許文献5参照)。しかしながら、この水素化触媒は触媒担体を含めて3成分を使用することを必須の構成とするものであり、触媒の製造が煩雑になる。また、この触媒では、その製造方法からみて追加元素Mとして使用されるガリウムは、金属の状態で存在するものと考えられる。そして、この触媒を使用して不飽和カルボニル化合物から不飽和アルコールへの選択的水素化を行う際に、不飽和アルコールの選択率を上げるには、n-ヘプタンのような溶媒を用いて原料となる不飽和カルボニル化合物を希釈する必要があり、有機溶媒を除去するために蒸留工程が必要となる。

【特許文献5】USP6,294,696

産業上の利用分野


本発明は、ガリウム化合物担体上にルテニウム(Ru)、白金(Pt)等の貴金属が担持されたカルボニル基に対する水素化用触媒、及びその製造方法、並びに該水素化用触媒を使用して不飽和カルボニル化合物を選択的に水素化し、不飽和アルコールを製造する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】オキシ水酸化ガリウム及びリン酸ガリウムから選ばれたガリウム化合物担体上に貴金属が担持されたカルボニル基に対する水素化用触媒。
【請求項3】ガリウム化合物担体上に0.1~10重量%のルテニウムが担持されていることを特徴とする請求項1に記載の水素化用触媒。
【請求項4】さらに0.1~10重量%の白金が担持されていることを特徴とする請求項3に記載の水素化用触媒。
【請求項5】1)オキシ水酸化ガリウム及びリン酸ガリウムから選ばれたガリウム化合物担体を水中に懸濁させる工程、
2)該懸濁液中に触媒活性成分である貴金属塩の溶液を加える工程、
3)ついで水溶性還元剤を加えて触媒活性成分を還元し、担体上に触媒活性成分を析出させる工程、
を含むことを特徴とする、オキシ水酸化ガリウム及びリン酸ガリウムから選ばれたガリウム化合物担体上に貴金属が担持されたカルボニル基に対する水素化用触媒の製造方法。
【請求項6】さらに、
4)担体上に触媒活性成分を析出させた触媒を担体懸濁液の水相から分離する工程、及び
5)分離した触媒を乾燥する工程、
を含むことを特徴とする請求項5に記載の水素化用触媒の製造方法。
【請求項7】工程3)の水溶性還元剤が、メタノール、エタノール、ホルムアルデヒド、ホスフィン酸ナトリウム、ジメチルアミンボラン、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化リチウムアルミニウム又はヒドラジンから選択されたものであることを特徴とする請求項5又は6に記載の水素化用触媒の製造方法。
【請求項8】工程2)の触媒活性成分がルテニウムの塩化物、硝酸塩、ニトロシル硝酸塩、酸化物、水酸化物、アセチルアセトネート錯体、ピピリジン錯体又はアンミン錯体であることを特徴とする請求項5~7のいずれかに記載の水素化用触媒の製造方法。
【請求項9】工程3)で担体上に触媒活性成分としてルテニウムを析出させた後に、3-1)分離した触媒を再び水中に懸濁させる工程、3-2)該懸濁液中に白金塩の溶液を加える工程、及び、3-3)水溶性還元剤を加えて白金塩を還元し、触媒上に更に白金を析出させる工程を含むことを特徴とする請求項8に記載の水素化用触媒の製造方法。
【請求項10】請求項1、3又は4のいずれかに記載された水素化用触媒の存在下に、次の式(1)で表される不飽和カルボニル化合物を水素化することを特徴とする、式(2)で表される不飽和アルコールの製造方法:
【化学式1】
[式中、RおよびRの各々は、同一であるかあるいは異なり、水素原子、C1~C10の飽和又は不飽和の脂肪族基、飽和又は不飽和の脂環族基、又は芳香族基を表わし、RおよびRの少なくとも一方はエチレン系二重結合を含有するか、あるいはRおよびRは一緒になってエチレン系不飽和脂環族基を形成し、前記脂肪族基、脂環族基又は芳香族基の各々はC1~C4のアルキル基、ヒドロキシル基又はC1~C4のアルコキシ基の1又は2以上の同一又は異なる基で置換されていてもよい]
【請求項11】式(1)で表されるカルボニル化合物が、α、β-不飽和カルボニル化合物であることを特徴とする請求項10に記載の不飽和アルコールの製造方法。
【請求項12】式(1)で表されるカルボニル化合物が、シトラールであることを特徴とする請求項10又は11に記載の不飽和アルコールの製造方法。
【請求項13】不飽和カルボニル化合物を溶媒で希釈せずに水素化することを特徴とする請求項10~12のいずれかに記載の不飽和アルコールの製造方法。
産業区分
  • その他無機化学
  • 有機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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