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相関器

国内特許コード P09A014993
整理番号 43
掲載日 2010年2月5日
出願番号 特願2004-291411
公開番号 特開2006-108987
登録番号 特許第4560717号
出願日 平成16年10月4日(2004.10.4)
公開日 平成18年4月20日(2006.4.20)
登録日 平成22年8月6日(2010.8.6)
発明者
  • 伊与田 健敏
  • 渡辺 一弘
出願人
  • タマティーエルオー株式会社
  • 学校法人 創価大学
発明の名称 相関器
発明の概要

【課題】 スペクトル拡散信号の相関値の演算時間を短縮する。
【解決手段】 擬似乱数(PN信号)で拡散されたスペクトル拡散信号を受信側で復調する際に、擬似乱数の変調周期である1チップ分の積分演算を予め行って積分結果をメモリに格納しておく。この1チップ分の積分データをもとにLチップ分(Lは複数)の擬似乱数との相関値を予備計算し、この予備計算されたLチップ分の相関値をもとに受信信号と擬似乱数との相関値演算を行う。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


スペクトル拡散信号は、搬送波を擬似乱数によって拡散変調した信号であり、その例を図3に示す。この図3の例を式で表すと
【数式1】


M(t)は擬似乱数で+1もしくは-1の値をとる。sinωtは搬送波を表す。ここではデータを送信することについては考えないので、送信データによる変調は含まれていない。
【数式2】




受信信号R(τ)の中から、このようなスペクトル拡散信号を検出するためには式2で表されるような逆拡散処理を行う。tは時刻を表し、TMは擬似乱数の1周期の時間を表す。この逆拡散処理は、検出の対象となる信号を作成した際に用いられるものと同じ擬似乱数M(τ+p)と搬送波sin(ωt+φ)を用いて相関値を計算することである。sin(ωt+φ)のφは検出したい信号に含まれる搬送波と位相を一致させるパラメータで、これを調整して位相を一致させる。なお、位相を一致させる方法は本願とは関係が小さいのでその説明は省略する。そして、この状態で擬似乱数の位相を制御するパラメータpを変化させると、擬似乱数の位相が一致しているときだけ相関値が大きな値をとるので、それによってスペクトル拡散信号の検出を行うことができる。むしろ大きな相関値を検出することによってしかスペクトル拡散信号の検出ができないので、パラメータpを変化させながら、その度に計算を行って、相関値の値を調べ直すことが要求され、信号の検出を素早く行うためには、相関値の計算をできるだけ高速に行うことが要求される。



相関値の計算は、受信信号をA/D変換によってディジタル値に変換し、これを積和演算をすることにより演算することができる。



このような積和演算を行うディジタル回路のもっとも単純な回路例を図4に示す。図4に示す相関器は、搬送波sin(ωt+φ)の値を掛ける乗算器以外には、乗算器、加算器、レジスタ、それぞれ1個から構成されており、もっとも回路規模が小さいものである。計算に必要なクロック数は積和演算するデータの個数と同じであり、データの個数が増えるとそれに比例して計算時間が増大する。



一方、回路をパイプライン化することで高速に相関演算を行うことができる回路例を図5に示す。この回路を構成するレジスタの個数は積和演算するデータの個数の2倍程度、加算器の個数はデータの個数程度になる。そのためにデータの個数が増えるにつれて回路規模が膨大となる。一方、計算に要するクロック数は、加算処理の部分も含めてパイプライン化されているため、実質1クロックである。




【特許文献1】特開平10-312373号公報

【非特許文献1】山根,伊与田,崔,久保田,渡辺:擬似乱数M系列によるスペクトル拡散音波の距離計測への応用,計測自動制御学会論文集,Vol.39 No.10, 879/885, 2003

産業上の利用分野


本発明はスペクトル拡散信号の検出・復調を行うに必要な相関器に関する。特に受信したスペクトル拡散信号に対する同期捕捉を行うための擬似乱数(PN符号)との相関値の演算を高速で行うことができ、回路規模が大きくならない相関器に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
受信されたスペクトル拡散信号と擬似乱数との相関値を演算する相関器において、
受信した信号の1チップ期間の信号をそれぞれ足し合わせ開始タイミングをずらして並列に積分する複数Nc個の1チップ累算手段と、
この1チップ累算手段からの積分値をそれぞれ格納する1チップデータ用メモリと、
前記1チップデータ用メモリに格納されたL個(Lは複数)のデータを読み出してLチップ分の擬似乱数の組み合わせ値との積和演算を行なって積和演算結果のそれぞれを出力するLチップ予備計算手段と、
前記演算されたLチップ予備計算結果をそれぞれ格納するLチップデータ用メモリと、
拡散符号の一部であるL個の擬似乱数の値と時刻に相当する値に対応する前記Lチップデータ用メモリに格納されたLチップ予備計算結果を順次取り出して加算し、拡散符号1周期分の相関値を得る相関計算手段と
を備えたことを特徴とする相関器。

【請求項2】
受信された信号をディジタル信号に変換するA/D変換器と、このA/D変換されたスペクトル拡散受信信号に搬送波信号と周波数および位相が一致する信号とを乗算し前記1チップ累算手段に入力する乗算器とを含む
請求項1記載の相関器。

【請求項3】
情報処理装置にインストールすることにより、当該情報処理装置に相関器の機能として、
ディジタル信号に変換されたスペクトル拡散受信信号に搬送波と周波数および位相が一致する信号を乗算する乗算機能と、
この乗算された信号の1チップ期間の信号をそれぞれ足し合わせ開始タイミングをずらして並列に積分する複数Nc個の1チップ累算機能と、
この1チップ累算機能からの積分値を1チップデータ用メモリにそれぞれ格納する機能と、
前記1チップデータ用メモリに格納されたL個(Lは複数)のデータを読み出してLチップ分の擬似乱数の組み合わせ値との積和演算を行なって積和演算結果のそれぞれを出力するLチップ予備計算機能と、
前記演算されたLチップ予備計算結果をLチップデータ用メモリにそれぞれ格納する機能と、
前記拡散符号の一部であるL個の擬似乱数の値と時刻に相当する値に対応する前記Lチップデータ用メモリに格納されたLチップ予備計算結果を順次取り出して加算し、拡散符号1周期分の相関値を得る相関計算機能と
を実現させるためのプログラム。
産業区分
  • ラジオ放送
  • 工業用ロボット
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2004291411thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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