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植物を用いたエストロゲン様物質の検出方法

国内特許コード P09A015027
整理番号 P2004-050-JP01
掲載日 2010年2月19日
出願番号 特願2004-196404
公開番号 特開2006-014672
登録番号 特許第4517347号
出願日 平成16年7月2日(2004.7.2)
公開日 平成18年1月19日(2006.1.19)
登録日 平成22年5月28日(2010.5.28)
発明者
  • 山崎 健一
  • 津田 賢一
  • 東條 卓人
  • 和田 朋子
  • 山下 和則
出願人
  • 国立大学法人北海道大学
  • 株式会社エコニクス
発明の名称 植物を用いたエストロゲン様物質の検出方法
発明の概要

【課題】 植物を使うことによって無菌操作などの煩雑な操作を必要とせず、センサーとしての感度が高いエストロゲン様物質の検出法を提供する。
【解決手段】 エフェクター1配列、エフェクター2配列、標的DNA及びレポーター遺伝子を導入することにより形質転換された植物であって、該エフェクター1配列が
プロモーター、核局在化シグナル及び標的DNAへの結合ポリペプチドをコードする領域とエストロゲン様物質の核内受容体のリガンド結合ポリペプチドをコードする領域からなるキメラ遺伝子を有し、該エフェクター2配列がプロモータ、核局在化シグナル及び転写コアクチベータの核内受容体相互作用部位と転写活性化領域をコードするポリヌクレオチド領域からなるキメラ遺伝子を有し、該レポーター遺伝子が該標的DNAの下流に位置することを特徴とする形質転換植物である。この形質転換植物をエストロゲン様物質と接触させ、この植物におけるレポータ遺伝子の発現を検出する。
【選択図】 なし

従来技術、競合技術の概要


内分泌撹乱化学物質、通称「環境ホルモン」は、環境中で分解されにくい性質を持つものが多く、長期にわたり環境中に存在することが知られている。環境ホルモンの多くは核内受容体に作用し、生体内で行われている本来の内分泌系の情報伝達を撹乱するため、生物の機能、特に生殖機能に重大な影響を与えることが示唆されており、生態系への影響も危惧されている。
動物の内分泌系で運ばれるステロイドホルモンは、一般に標的細胞内で核内受容体と結合し、標的遺伝子の発現制御を行うことが知られている。核内受容体は大きな遺伝子ファミリーを形成しており、保存されたドメイン構造(A/B, C, D, and E)を持っている。C ドメインはDNAへの結合に、E ドメインはステロイドホルモン(リガンド)との結合に関わっており、E ドメインに存在するAF-2 (Activation Function 2) はリガンド依存的に転写活性化を起こすのに必要である。核内受容体へのリガンドの結合により、AF-2とp160 ファミリー転写コアクチベーターとの相互作用が促進され、リガンド依存的に標的遺伝子の転写が活性化される。エストロゲン受容体は核内受容体ファミリーに属しており、エストロゲンとの結合により活性化され、標的遺伝子の転写を活性化する。



このような核内受容体とレポーター遺伝子を発現させた細胞等を利用してエストロゲン様物質を検出するバイオセンサーの開発は広く行われている(特許文献1等)。これらは通常エストロゲン様物質が核内受容体と結合することによりレポーター遺伝子の発現を促すことに基づいているが、エストロゲン様物質が核内受容体と結合した後からレポーター遺伝子を発現させるまでの機構については様々な仕組みが提案されている。
例えば、酵母を利用して、エストロゲン受容体のリガンド結合部位とコアクチベーターとの間のリガンド依存的な相互作用を利用したツーハイブリッド法を用いたエストロゲン様物質検出法が報告されている(非特許文献1)。しかし、この酵母ツーハイブリッド法は無菌操作が必要であり、抽出に用いる有機溶媒自体による環境の二次汚染が懸念される。
また、無菌操作の要らない植物(シロイヌナズナ)に、DNA結合部位、転写活性化部位及び核内受容体を組み合わせたキメラ転写因子を導入したシステムも考案されている(非特許文献2)。これは仕組みがシンプルであり好ましいが、バイオセンサーとしての感度の低いことが欠点である。
更に、リガンド依存性転写因子、コアクチベータ及びレポーター遺伝子を導入した形質転換体により、エストロゲンを検知する方法も提案されている(特許文献2)。




【特許文献1】特開2002-330759

【特許文献2】特開2002-247986

【非特許文献1】Toxicology and Applied Pharmacology 154, 76-83 (1999)

【非特許文献2】The Plant Journal (2000) 24(2), 265-273

産業上の利用分野


この発明は、形質転換植物を利用してエストロゲン様物質(エストロゲンを含む)を検出する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
エフェクター1配列、エフェクター2配列、標的DNA及びレポーター遺伝子を導入することにより形質転換された植物であって、該エフェクター1配列がプロモーター、核局在化シグナル及び標的DNAへの結合ポリペプチドをコードする領域とエストロゲン受容体のリガンド結合ポリペプチドをコードする領域とからなるキメラ遺伝子を有し、該エフェクター2配列がプロモータ、核局在化シグナル及び転写コアクチベータの核内受容体相互作用領域と転写活性化領域をコードするポリヌクレオチド領域とからなるキメラ遺伝子を有し、該レポーター遺伝子が該標的DNAの下流に位置することを特徴とする形質転換植物。


【請求項2】
請求項1に記載の植物をエストロゲン様物質と接触させ、該植物における前記レポータ遺伝子の発現を検出することから成るエストロゲン様物質の検出方法。
産業区分
  • 農林
  • 微生物工業
  • 治療衛生
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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