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X線透過窓、X線吸収微細構造測定用セルおよび反応システム

国内特許コード P09A015034
整理番号 P2004-075-JP01
掲載日 2010年2月19日
出願番号 特願2004-356564
公開番号 特開2006-162506
登録番号 特許第4587290号
出願日 平成16年12月9日(2004.12.9)
公開日 平成18年6月22日(2006.6.22)
登録日 平成22年9月17日(2010.9.17)
発明者
  • 朝倉 清高
  • 河合 寿秀
  • 阪東 恭子
  • 角谷 均
  • 田旺 帝
出願人
  • 学校法人北海道大学
  • 独立行政法人産業技術総合研究所
  • 住友電気工業株式会社
発明の名称 X線透過窓、X線吸収微細構造測定用セルおよび反応システム
発明の概要

【課題】 高温高圧に耐えることができ、毒性がなく安全で、酸化雰囲気で酸化されにくく、回折X線の影響が少なくXAFS測定を高い信頼性で行うことができ、X線透過性に優れ、平坦な形状とすることができ、しかも安価なX線透過窓を用いた高性能なX線吸収微細構造測定用セルを提供する。
【解決手段】 X線吸収微細構造測定用セルのX線透過窓2、4に、立方晶窒化ホウ素を主成分とし、X線吸収微細構造測定に支障を生じる不純物を実質的に含まない多結晶体からなるものを用いる。この多結晶体は、最も好ましくは、立方晶窒化ホウ素を主成分とし、窒化ホウ素以外の不純物を含まない多結晶体である。X線透過窓2、4に、ポリベンズイミダゾールからなるものを用いてもよい。
【選択図】 図4

従来技術、競合技術の概要


石油の水素化脱硫反応などにおいて反応中の触媒作用を正確に理解するためには、実際の反応と同じ高温高圧下での固体触媒の活性点構造を知ることが不可欠である。X線吸収微細構造(X-ray Absorption Fine Structure,XAFS)法は、測定雰囲気によらず、物質の構造を調べることができる有効な手法である(非特許文献1)。このため、in-situ
XAFS測定により活性点構造が決定されてきた(非特許文献2~5)。

【非特許文献1】"EXAFS of dispersed metal catalysts", G.H.Via,J.H.Sinfelt and F.W.Lytle, J.Chem.Phys.,71,690(1979)




【非特許文献2】"Dynamic Behavior of Active Sites of a SiO2-attached Mo(VI)-dimer Catalyst during Ethanol Oxidation Observed by means of EXAFS", Y.Iwasawa,K.Asakura,H.Ishii and H.Kuroda,Z.Phys.Chem.N.F.,144,105-115(1985)




【非特許文献3】"Metal-Assisted CO Insertion Reaction on a New Surface Rh Dimer Catalyst Observed by an In-situ Extended X-ray Absorption Fine Syructure Techniques",K.Asakura,K.K.Bando,K.Isobe,H.Arakawa and Y.Iwasawa,J.Am.Chem.Soc.,112,3242-3244(1990)




【非特許文献4】"In-situ XAFS analysis system for high pressure catalytic reactions and its application to CO2 hydrogenation over a Rh/Y-zeolite catalyst",K.K.Bando,T.Saito,T.Tanaka,F.Dumeignil,M.Imamura,N.Matsubayashi and H.Shimada,J.Synchrotron Rad.,8,581(2001)




【非特許文献5】"Recent development in the in-situ XAFS and related work for the characterization of catalyst in Japan.",K.Asakura,Cataly.Surv.Asia,7,177-182(2003)



しかしながら、従来の方法では、液体反応物が共存する反応条件でのin-situ XAFS測定は非常に困難である。このため、液体反応物が共存する脱硫触媒の構造を知ることは困難であった。すなわち、従来用いられてきた気相反応を扱う固体触媒用in-situ XAFS測定では、X線透過窓を試料から離し、このX線透過窓のみ冷却することでセルの耐圧性を維持し、気密性を保つことができる。ところが、液体を扱う場合、光路に存在する液体によるX線の吸収を無視できないため、X線透過窓と試料とを近づける必要がある上、液体の熱伝導率が高いので、X線透過窓を冷却することで耐圧性を維持し、気密性を保つ従来の技術を用いることができない。このとき問題になるのがX線透過窓の強度であり、標準的な水素化脱硫反応の条件である高圧(例えば150気圧程度)、高温(例えば500℃程度)の両方に耐えることができる設計・素材選定を行う必要がある。



X線透過窓と試料とを近づけることができ、しかも高温高圧に耐えることができるX線透過窓を実現する従来の技術として、薄い石英製の細い円筒状キャピラリーに試料を詰める技術がある。このキャピラリーは円筒形をしているため、キャピラリーに均一に圧力がかかり、耐圧性が高いものが得られる。この技術は、すでに高速液体クロマトグラフィー(High Performance Liquid Chromatography,HPLC)で確立している技術を転用することができる。
一方、高温高圧に耐えることができるX線透過窓を平板な窓材を用いて実現する従来の技術として、窓材としてベリリウムやダイアモンドを用いる技術がある。



なお、高純度立方晶窒化ホウ素多結晶体の合成法およびその特徴については非特許文献6に開示されている。

【非特許文献6】角谷 均、上坂伸哉、NEW DIAMOND 、Vol.15 No.4 、14-19

産業上の利用分野


この発明は、X線透過窓、X線吸収微細構造測定用セルおよび反応システムに関し、特に、高温高圧反応条件下で固体触媒の活性点構造の評価に用いて好適なX線吸収微細構造測定用セルおよびこれを用いた反応システムに関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
立方晶窒化ホウ素を主成分とし、X線吸収微細構造測定に支障を生じる不純物を実質的に含まない多結晶体からなるX線透過窓を用いたことを特徴とするX線吸収微細構造測定用セル。

【請求項2】
上記X線透過窓が平坦な平板状の形状を有することを特徴とする請求項1記載のX線吸収微細構造測定用セル。

【請求項3】
上記X線透過窓がステンレス鋼またはタングステンからなる基台上に接合されていることを特徴とする請求項1または2記載のX線吸収微細構造測定用セル。

【請求項4】
上記X線透過窓を互いに対向して一対有し、それらの間に固体触媒を有することを特徴とする請求項1~3のいずれか一項記載のX線吸収微細構造測定用セル。

【請求項5】
立方晶窒化ホウ素を主成分とし、X線吸収微細構造測定に支障を生じる不純物を実質的に含まない多結晶体からなるX線透過窓を用いたX線吸収微細構造測定用セルを少なくとも一つ有することを特徴とする反応システム。

【請求項6】
上記X線吸収微細構造測定用セルは反応に用いる固体触媒の反応活性の度合いをモニターするためのものであることを特徴とする請求項5記載の反応システム。

【請求項7】
上記X線吸収微細構造測定用セルは主反応管をバイパスする副反応管の途中に設置されていることを特徴とする請求項5または6記載の反応システム。
産業区分
  • 試験、検査
  • 高分子化合物
  • 原子力
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2004356564thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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