TOP > 国内特許検索 > 周期的な構造が形成された樹脂フィルムの製造方法

周期的な構造が形成された樹脂フィルムの製造方法

国内特許コード P09A015094
整理番号 P2006-174-JP01
掲載日 2010年2月19日
出願番号 特願2007-146849
公開番号 特開2008-296502
登録番号 特許第4910193号
出願日 平成19年6月1日(2007.6.1)
公開日 平成20年12月11日(2008.12.11)
登録日 平成24年1月27日(2012.1.27)
発明者
  • 西埜 文晃
  • 高木 斗志彦
  • 桑原 昌宏
  • 下村 政嗣
  • 居城 邦治
  • 山本 貞明
  • 松尾 保孝
  • 藪 浩
出願人
  • 三井化学株式会社
  • 学校法人北海道大学
発明の名称 周期的な構造が形成された樹脂フィルムの製造方法
発明の概要

【課題】周期的な微細凹凸を有する樹脂フィルムを形成する方法であって、安価かつ簡便なプロセスを提供すること。また、周期的な微細凹凸を有する樹脂フィルムを形成する方法において、樹脂フィルムの材質や、樹脂フィルムに周期的な構造を形成する材質を、多様な材料から選択することができる製造方法を提供すること。
【解決手段】周期的なドットパターンを有する樹脂フィルムを収縮するステップを含む、周期的な構造が形成された樹脂フィルムの製造方法であって、前記周期的なドットパターンを有する樹脂フィルムは、ハニカム状多孔質フィルムを鋳型として、そのハニカムパターンを転写された樹脂フィルムである製造方法。
【選択図】図2

従来技術、競合技術の概要


熱可塑性高分子、光硬化性高分子などの高分子材料や、石英、低融点ガラスなどの無機材料からなり、表面に数nmから数百μmの微細構造が形成された部材は、様々な分野で必要不可欠な部材である。これらの部材は、例えば、回折格子、輝度向上フィルム、偏光反射フィルム、位相差フィルム、導光板などの光学部材;CD、DVD、Blue―ray Diskなどの光記憶媒体;光導波路、光ファイバーなどの光通信部材;細胞培養基材、DNAチップなどのライフサイエンス用部材などとして用いられる。これらの部材を製造するための微細加工技術が、近年活発に研究開発されている。



微細加工技術として、最もよく用いられる手法はフォトリソグラフィー技術である。フォトリソグラフィー技術とは、フォトレジスト材料を塗布、露光、現像、エッチングという工程で、微細加工を施す技術である。フォトリソグラフィー技術でフォトレジスト材料を露光するために用いられる活性光線には、現在KrFやArFエキシマレーザーが主流であるが、さらに短波長の光線としてF2、極端紫外線(EUV)、電子線(EB)などが研究開発されている。



フォトリソグラフィー技術は、非常に高価な装置を必要とし、活性光線の波長に応じた新たなレジスト材料の開発を必要とし、膨大な設備投資や運用コストを必要とする。また、加工できる材料の多様性が低く、感光性材料や半導体などの無機材料に限られる。



近年、フォトリソグラフィー技術に代わる微細加工技術として、プレス加工技術を応用したナノインプリント技術が注目されている。ナノインプリント技術は、微細構造を有する金型を樹脂にプレスすることで、金型の微細構造を樹脂に転写する技術であり、一度金型を作製すれば、大量に複製することが可能である。



しかしながらナノインプリントの金型は、電子線リソグラフィー、X線リソグラフィーまたはフォトリソグラフィーを利用して作製されるため、大幅なコスト削減は期待できない。また、解像度が金型に依存する、樹脂の熱収縮や光硬化収縮により寸法精度が低下する、金型と樹脂の離型不良により欠陥が生じる等の問題点がある。



一方、自己組織化手法によるマイクロパターン形成法が注目されている(例えば、非特許文献1を参照)。自己組織化によるマイクロパターン形成法は、ポリマー溶液を高湿度下でガラス基板上に塗布した後、その表面に気体を吹き付けて、溶媒を蒸発させると共に、凝結した微小水滴を鋳型にしてハニカム構造を形成する方法である。かかる方法は、空気中から自然に凝結する微小水滴と、溶液中から自然に析出するポリマーとを利用しているので、複雑な製造装置を必要とせず、極めて容易かつ安価に製膜できるという利点がある。

【非特許文献1】「自己組織化によるナノマテリアル(田中賢等)」、特集3-ナノテク/バイオなど次世代注目技術と微細加工機器・システム、「M&E」、工業調査会、(2003年8月号、p.190-195)

産業上の利用分野


本発明は、周期的な構造が形成された樹脂フィルムを製造する方法に関する。具体的には、ハニカム状多孔質フィルムのハニカムパターンを転写された、ドットパターンを有する樹脂フィルムを収縮することにより、周期的な構造が形成された樹脂フィルムを製造する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
周期的な構造が形成された樹脂フィルムの製造方法であって、
周期的なドットパターンを有する樹脂フィルムを準備するステップ、および前記周期的なドットパターンを有する樹脂フィルムを熱、光、赤外線またはマイクロ波によって収縮するステップを含み、かつ
前記周期的なドットパターンは、ハニカム状多孔質フィルムを鋳型として、そのハニカムパターンを転写することにより形成されたパターンである、樹脂フィルムの製造方法。

【請求項2】
前記周期的な構造は、周期的なドットを有し、かつ各ドットにしわ状の凹凸を有し、前記凹凸は前記収縮する方向に繰り返される構造である、請求項1に記載の製造方法。

【請求項3】
前記ドットパターンを有する樹脂フィルムは、熱、光、赤外線またはマイクロ波によって収縮するフィルムであり、かつ
前記ドットパターンを有する樹脂フィルムの収縮は、熱、光、赤外線またはマイクロ波の照射によって行われる、請求項1または2に記載の製造方法。

【請求項4】
前記ドットパターンを有する樹脂フィルムを収縮するステップは、
前記ドットパターンを有するフィルムを、熱、光、赤外線またはマイクロ波によって収縮するフィルムに貼り合わせて複層フィルムを得る工程、および
前記複層フィルムを、熱、光、赤外線またはマイクロ波によって収縮させる工程を含む、請求項1または2に記載の製造方法。

【請求項5】
前記ハニカムパターンの転写は、前記ハニカム状多孔質フィルムをマスクとする物理気相堆積法による転写である、請求項1~4のいずれか一項に記載の製造方法。

【請求項6】
前記ハニカムパターンの転写は、前記ハニカム状多孔質フィルムをマスクとする化学気相堆積法による転写である、請求項1~4のいずれか一項に記載の製造方法。

【請求項7】
前記ハニカムパターンの転写は、前記ハニカム状多孔質フィルムをマスクとする、塗布法、スピンキャスト法、ディップ法またはめっき法による転写である、請求項1~4のいずれか一項に記載の製造方法。

【請求項8】
前記熱、光、赤外線またはマイクロ波によって収縮するフィルムが、異方的に収縮する、請求項3または4に記載の製造方法。

【請求項9】
前記熱、光、赤外線またはマイクロ波によって収縮するフィルムが、等方的に収縮する、請求項3または4に記載の製造方法。

【請求項10】
前記ハニカム状多孔質フィルムを準備するステップであって、
高分子材料を溶解した疎水性有機溶液を高湿度雰囲気下でキャストする工程、
前記キャスト液から、キャスト液に含まれる有機溶媒を蒸発させると同時に、キャスト液表面で高湿度雰囲気成分を結露させる工程、および
前記結露により生じた微小液滴を蒸発させてキャスト膜を形成する工程、
を有するステップをさらに含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の製造方法。

【請求項11】
前記ハニカム状多孔質フィルムを準備するステップであって、
高分子材料を溶解した疎水性有機溶液をキャストする工程、
前記キャスト液に高湿度ガスを吹き付けて、キャスト液に含まれる有機溶媒を蒸発させると同時に、キャスト液表面で高湿度雰囲気成分を結露させる工程、および
前記結露により生じた微小液滴を蒸発させてキャスト膜を形成する工程、
を有するステップをさらに含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の製造方法。

【請求項12】
前記周期的な構造が形成された樹脂フィルムは光学フィルムである、請求項1~11のいずれか一項に記載の製造方法。
産業区分
  • 高分子化合物
  • 流体移送
  • 写真映画
  • 光学装置
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2007146849thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、下記までご連絡ください


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close