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飲食品や薬剤等の保管状態判定方法およびそのインジケータ

国内特許コード P09A015155
掲載日 2010年3月5日
出願番号 特願2004-504212
登録番号 特許第4392722号
出願日 平成15年5月2日(2003.5.2)
登録日 平成21年10月23日(2009.10.23)
国際出願番号 JP2003005606
国際公開番号 WO2003096309
国際出願日 平成15年5月2日(2003.5.2)
国際公開日 平成15年11月20日(2003.11.20)
優先権データ
  • 特願2002-134807 (2002.5.10) JP
発明者
  • 一色 賢司
  • 小川 順三
出願人
  • 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
  • 二瀬 克規
発明の名称 飲食品や薬剤等の保管状態判定方法およびそのインジケータ
発明の概要

本発明は、飲食品等の流通過程における保管状態を、簡便かつ客観的に判断することのできる飲食品等の保管状態判定方法およびそのインジケータを提供することにある。その解決手段は、密閉された合成樹脂製の透明な容器もしくはその透明な軟質フィルムの小袋内に、pHを調整したpH変色型色素を含有する色素成分と共に食品由来の微生物とを密封封入し、前記色素成分の作用による変色程度によって、飲食品等の低温維持の良否を判定する技術を採用する。

従来技術、競合技術の概要
【0002】
生鮮食品や加工食品、ジュースなどの飲料、ワクチン血液等の薬剤(以下、便宜上、これらを総称して「飲食品等」と略記して述べる)は、これらの安全性を確保するため、流通過程に保持された時間、即ち保管時間のみならず、その流通環境の温度履歴などの管理が重要である。もし、流通時の環境温度や経過時間の管理を誤ると、例えば生鮮食品の場合は、変質(鮮度の低下)を招くだけでなく、腐敗することさえあり、さらには食中毒を発生する危険さえもあった。
【0003】
こうした飲食品等の変質や腐敗は、その多くが、生産者から流通業者を経て消費者に渡り、飲食や使用に供されるまでの間に微生物が増殖することによって生じる。ところが、飲食品等の品質は、従来、該飲食品自体の腐敗に伴う異臭や変色、異味等を人の感覚によって主観的に判断するのが普通である。しかしながら、こうした主観的な判断には個人差があり、正しい品質(変質や腐敗の進行程度)を知るのは難しいのが実情である。
【0004】
しかも、こうした飲食品等の品質低下は、たとえその飲食品等がチルド域(-5~5℃)またはクーリング域(5~10℃)に保存されていたとしても生じることがある。それは、実際の流通過程において、該飲食品等がどのような温度環境にあったか、どのように取り扱われたかという条件、例えば、該飲食品等を保冷庫に入れるまでの時間や、出し入れの回数などによって異なるからである。とくに、該飲食品等の腐敗は、保管環境の温度が高ければ高い程、また保管時間が長くなればなるほど進行しやすくなる。このような背景の下で、従来より、流通過程における温度上昇や保管時間の経過に伴う飲食品等の品質低下を判定するためのインジケータの開発が強く求められてきた。
【0005】
このような飲食品等の品質低下や異変等を判定するためのインジケータとしては、例えば、特開平11-194053号公報に開示された方法がある。この技術は、拡散性の染料が温度上昇と時間の経過により、染料拡散層に拡散浸透し、変色することによって温度履歴を確認する方法である。また、特開平11-296086号公報には、加熱温度と時間に依存して変色するインクを用いて、記号、図形または文字を飲食品の包装に直接印刷、または紙や樹脂シートに印刷したものを包装に貼付することによって飲食品等の温度履歴を表示する方法が開示されている。しかしながら、これらの方法は、加熱温度と保持時間による微生物増殖の関係から、飲食品等の増殖の程度を推測する方法であり、実際にどの程度、微生物が増殖しているのかを客観的に判断することはできない。従って、実際の流通過程での飲食品等の取り扱いは、未だ高い品質を充分に保持している場合でさえも、危険を避けるために廃棄処分するのが普通で、非経済的であった。
産業上の利用分野
【0001】
この発明は、農産物や畜産物、魚介類などの生鮮食品、弁当や惣菜などの加工食品、ジュースや酒などの飲料、醤油やソース、みそなどの調味料からなる飲食品、あるいはワクチン、生化学用サンプル、化粧品などの薬剤についての保管状態、とくに保管環境における温度や経過時間などで示される流通履歴の影響によって起こる、これらの物品の変質や鮮度の低下を客観的に評価判定するための保管状態判定方法およびこの判定方法に用いて有効なインジケータに関するものである。
特許請求の範囲 【請求項1】 密閉された軟質フィルム製の透明な小袋内に、pH調整したpH変色型色素を含有する果実、野菜および/またはそれらの搾汁からなる色素成分と食品由来微生物である酸産生菌とを充填して密封し、前記小袋を、判定すべき飲食品または薬剤に付帯させて同じ環境下に置き、該小袋内における微生物の増殖による前記色素成分の作用による変色程度によって、飲食品または薬剤の保管状態の良否を判断するようにしたことを特徴とする、飲食品や薬剤の保管状態判定方法。
【請求項2】 密閉された軟質フィルム製の透明な小袋内に、pH調整したpH変色型色素を含有する果実、野菜および/またはそれらの搾汁からなる色素成分と食品由来微生物である酸産生菌とを、培養液および/または培地とともに充填して密封し、前記小袋を、判定すべき飲食品あるいは薬剤に付帯させて同じ環境下に置き、該小袋内における微生物の増殖による前記色素成分の作用による培養液および/または培地の変色程度によって、飲食品または薬剤の保管状態の良否を判定するようにしたことを特徴とする飲食品や薬剤の保管状態判定方法。
【請求項3】 前記pH変色型色素は、アントシアニン色素であることを特徴とする請求の範囲1または2に記載の飲食品や薬剤の保管状態判定方法。
【請求項4】 前記pH調整は、色素成分を、鹹水の如きアルカリ水、焼成カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムおよび炭酸水素カリウムのうちから選ばれるいずれか1種以上のpH調整液を用いてpH=7超~14に調整することを特徴とする請求の範囲1または2に記載の飲食品や薬剤の保管状態判定方法。
【請求項5】 密閉された軟質フィルム製の透明な小袋内に、pH調整したpH変色型色素を含有する果実、野菜および/またはそれらの搾汁からなる色素成分と食品由来微生物である酸産生菌とを充填し密封してなる飲食品や薬剤の保管状態判定用インジケータ。
【請求項6】 密閉された軟質フィルム製の透明な小袋内に、pH調整したpH変色型色素を含有する果実、野菜および/またはそれらの搾汁からなる色素成分と食品由来微生物である酸産生菌とを、培養液および/または培地とともに充填し密封してなる飲食品や薬剤の保管状態判定用インジケータ。
【請求項7】 前記pH変色型色素は、アントシアニン色素であることを特徴とする請求の範囲またはに記載の飲食品や薬剤の保管状態判定用インジケータ。
【請求項8】 前記pH調整は、色素成分を、鹹水の如きアルカリ水、焼成カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムもしくは、炭酸水素カリウムのうちから選ばれるいずれか1種以上のpH調整液を用いてpH=7超~14に調整することを特徴とする請求の範囲またはに記載の飲食品や薬剤の保管状態判定用インジケータ。
産業区分
  • 微生物工業
  • 食品
  • 高分子化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中


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