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低アミロース性を支配する新規遺伝子及び低アミロース米品種の識別方法

国内特許コード P09A015164
掲載日 2010年3月5日
出願番号 特願2006-256855
公開番号 特開2008-072971
登録番号 特許第5030051号
出願日 平成18年9月22日(2006.9.22)
公開日 平成20年4月3日(2008.4.3)
登録日 平成24年7月6日(2012.7.6)
発明者
  • 安東 郁男
  • 竹内 善信
  • 佐藤 宏之
  • 平林 秀介
  • 青木 法明
  • 清水 博之
  • 黒木 慎
出願人
  • 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明の名称 低アミロース性を支配する新規遺伝子及び低アミロース米品種の識別方法
発明の概要

【課題】低アミロース品種の簡便かつ高精度な識別方法及びその識別手段を提供する。
【解決手段】以下の(a)又は(b)のWx遺伝子:(a)特定の塩基配列を有する遺伝子;又は(b)上記塩基配列に対し相補的な配列を有する核酸と高度にストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ低アミロース性を決定する機能を有する遺伝子。識別対象の米における上記Wx遺伝子の存在を検出することによって低アミロース米品種を識別することが可能となる。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


水稲品種において食味は極めて重要な実用形質である。例えば、北海道品種「おぼろづき」はその特異的な低アミロース性により、飯の粘りが強く極めて食味が良い。その特性が高く評価され、現在北海道の奨励品種となるなど、生産者及び消費者から強いニーズがある。



低アミロース米品種の有する遺伝子及びそのDNA塩基配列に基づいて識別する方法としては、「スノーパール」(特許文献1)及び「ミルキークイーン」(特許文献2)についてすでに報告がある。「おぼろづき」に関しては低アミロース性を付与する母本として育種に用いられているが、低アミロース性を支配する遺伝子は不明であり、DNAマーカーによる識別法も確立されていない。



北海道では、稲品種の食味改良に低アミロース性を活用する意義が特に大きい。上記の「スノーパール」や「ミルキークイーン」の持つ遺伝子や識別法についてはすでに各地で使われているが、北海道ではこれらを用いた実用品種は開発されていない。またこれまで北海道の品種(彩、はなぶさ、あやひめなど)に導入されてきた稲変異体NM391由来の低アミロース性は、アミロース含量が10%程度とかなり低くなるため、米粒の白濁や飯の粘りが強すぎ単品では食しにくい欠点があった。一方「おぼろづき」の有する低アミロース性は、14%程度のアミロース含量を示し、適度な飯の粘りを付与するとともに米の白濁程度も少なく利用価値が高い。



しかしこの「おぼろづき」の低アミロース性は、白濁しにくいことから選抜に際しては米粒の目視による判別が難しく、成分分析を行わなければならなかった。



そのため、「おぼろづき」などの低アミロース品種の有する低アミロース性を支配する遺伝子の解明とDNAマーカーの開発を行うことにより、効率的な育種や品種識別に広く活用できることが期待されていた。




【特許文献1】特開平12-201679号公報

【特許文献2】特許第3569746号

産業上の利用分野


本発明は、低アミロース性を支配する遺伝子を継承する稲の品種・系統・個体に特異的な遺伝子に関する。また本発明は、低アミロース米品種の識別方法及び識別用キットに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
列番号1に示される塩基配列からなる遺伝子

【請求項2】
識別対象の米において、配列番号1に示される塩基配列からなるWx遺伝子の存在を検出することを特徴とする低アミロース米品種の識別方法であって、低アミロース米品種が、北海287号、おぼろづき、又はこれらの同系統品種である、上記方法

【請求項3】
識別対象の米において、Wx遺伝子における配列番号3又は4に示される塩基配列の不在検出することを特徴とする低アミロース米品種の識別方法であって、低アミロース米品種が、北海287号、おぼろづき、又はこれらの同系統品種である上記方法。

【請求項4】
検出が、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、ハイブリダイゼーション、配列決定法、又は制限酵素断片長多型を利用した方法により行われる、請求項2又は3記載の方法。

【請求項5】
PCRが、配列番号1の1番から2282番の塩基配列若しくはその相補配列のうち連続する少なくとも15塩基からなるプライマーと、配列番号1の2283番から3612番の塩基配列若しくはその相補配列のうち連続する少なくとも15塩基からなるプライマーとを用いて行われる、請求項4記載の方法。

【請求項6】
PCRが、配列番号7からなるプライマー及び配列番号8からなるプライマーを用いて行われる、請求項5記載の方法。

【請求項7】
PCRが、配列番号15からなるプライマー及び配列番号16からなるプライマーを用いて行われる、請求項5記載の方法。

【請求項8】
PCRが、配列番号1の1番から2282番の塩基配列若しくはその相補配列のうち連続する少なくとも15塩基からなるプライマー、又は配列番号1の2283番から3612番の塩基配列若しくはその相補配列のうち連続する少なくとも15塩基からなるプライマーと、配列番号3若しくは4の塩基配列若しくはその相補配列のうち連続する少なくとも15塩基からなるプライマーとを用いて行われる、請求項4記載の方法。

【請求項9】
プライマーが、少なくとも20塩基からなるものである、請求項5又は8に記載の方法。

【請求項10】
ハイブリダイゼーションが、配列番号1の塩基配列若しくはその相補配列において少なくとも2279番から2283番の塩基を含み、かつ連続する少なくとも20塩基からなるプローブを用いて行われる、請求項4記載の方法。

【請求項11】
ハイブリダイゼーションが、配列番号3若しくは4の塩基配列若しくはその相補配列の連続する少なくとも20塩基を含むプローブ、又は配列番号5に示される塩基配列若しくはその相補配列において2734番から2770番のうちの少なくとも1つの塩基を含み、かつ連続する少なくとも20塩基からなるプローブを用いて行われる、請求項4記載の方法。

【請求項12】
以下のプライマーを含むことを特徴とする、北海287号、おぼろづき、又はこれらの同系統品種である低アミロース米品種の識別用キット。
(a)配列番号1の1番から2282番の塩基配列若しくはその相補配列のうち連続する少なくとも15塩基からなるプライマー
(b)配列番号1の2283番から3612番の塩基配列若しくはその相補配列のうち連続する少なくとも15塩基からなるプライマー

【請求項13】
配列番号7からなるプライマー及び配列番号8からなるプライマーを含むことを特徴とする、北海287号、おぼろづき、又はこれらの同系統品種である低アミロース米品種の識別用キット。

【請求項14】
配列番号15からなるプライマー及び配列番号16からなるプライマーを含むことを特徴とする、北海287号、おぼろづき、又はこれらの同系統品種である低アミロース米品種の識別用キット。

【請求項15】
以下のプライマーを含むことを特徴とする、北海287号、おぼろづき、又はこれらの同系統品種である低アミロース米品種の識別用キット。
(a)配列番号1の1番から2282番の塩基配列若しくはその相補配列のうち連続する少なくとも15塩基からなるプライマー、又は配列番号1の2283番から3612番の塩基配列若しくはその相補配列のうち連続する少なくとも15塩基からなるプライマー
(b)配列番号3若しくは4の塩基配列若しくはその相補配列のうち連続する少なくとも15塩基からなるプライマー

【請求項16】
配列番号1の塩基配列若しくはその相補配列において少なくとも2279番と2283番の塩基を含み、かつ連続する少なくとも20塩基からなるプローブを含むことを特徴とする、北海287号、おぼろづき、又はこれらの同系統品種である低アミロース米品種の識別用キット。

【請求項17】
配列番号3若しくは4の塩基配列若しくはその相補配列の連続する少なくとも20塩基を含むプローブ、又は配列番号5に示される塩基配列若しくはその相補配列において2734番から2770番のうちの少なくとも1つの塩基を含み、かつ連続する少なくとも20塩基からなるプローブを含むことを特徴とする、北海287号、おぼろづき、又はこれらの同系統品種である低アミロース米品種の識別用キット。
産業区分
  • 微生物工業
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中


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