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イネ種子リポキシゲナーゼ3変異型遺伝子、並びにリポキシゲナーゼ3が欠失しているイネの選抜方法及び育種方法

国内特許コード P09A015217
掲載日 2010年3月5日
出願番号 特願2007-192499
公開番号 特開2009-027938
登録番号 特許第5273503号
出願日 平成19年7月24日(2007.7.24)
公開日 平成21年2月12日(2009.2.12)
登録日 平成25年5月24日(2013.5.24)
発明者
  • 鈴木 保宏
  • 白澤 健太
出願人
  • 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明の名称 イネ種子リポキシゲナーゼ3変異型遺伝子、並びにリポキシゲナーゼ3が欠失しているイネの選抜方法及び育種方法
発明の概要

【課題】イネ種子中のリポキシゲナーゼ3が欠失しているイネを、当代検定で簡易に選抜することにより、米の劣化が起こりにくく、貯蔵性が向上した米を得ること。
【解決手段】特定な配列の塩基配列からなるイネ種子リポキシゲナーゼ3変異型遺伝子。および、特定な配列の塩基配列からなるイネ種子リポキシゲナーゼ3遺伝子の5’側から第1497番目の塩基がアデニンに変異しているイネを、イネ種子のリポキシゲナーゼ3が欠失しているイネであると判定する選抜方法。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


イネの種子である米は、他の食品と比べて貯蔵が容易であるが、長期にわたって新鮮な状態を保って貯蔵することは困難であり、貯蔵期間の経過に伴って劣化が生じる。米の劣化は、糊粉層に含まれる脂質の酸化分解が原因とされ、脂質の酸化分解で生じた遊離脂肪酸がデンプンと結合することによって米の物性が低下し、遊離脂肪酸から生じた過酸化脂質が分解することによって古米臭が生じる。



米の劣化を防ぐ方法としては、脂質の酸化を抑えて貯蔵する方法が報告されている。例えば、1)玄米の状態で、15℃程度の冷温で貯蔵する方法、2)籾の状態で貯蔵する方法、3)米の遊離脂肪酸量を測定し、遊離脂肪酸量が高い場合には精白して貯蔵する方法(特許文献1)、4)玄米を粉砕し、80~160℃で加熱した後に貯蔵する方法(特許文献2)、5)カプサイシンや二酸化塩素ガスで貯蔵米を殺虫・殺菌処理して米を貯蔵する方法(特許文献3及び4)などが挙げられる。



一方、リポキシゲナーゼは、脂質を過酸化する、ないしは脂質に酸素添加する作用を有する酵素であり、3種類のアイソザイムの存在が知られている。この中でも、リポキシゲナーゼ3は、米の胚芽中で検出されるリポキシゲナーゼ活性の80~90%を占める主要なアイソザイムである。




【特許文献1】特開2000-4784号公報

【特許文献2】特開2005-34147号公報

【特許文献3】特開平6-38678号公報

【特許文献4】特開平11-168969号公報

産業上の利用分野


本発明は、イネ種子リポキシゲナーゼ3変異型遺伝子、並びにリポキシゲナーゼ3が欠失しているイネの選抜方法及び育種方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
配列表の配列番号1記載の塩基配列からなる、イネ種子リポキシゲナーゼ3変異型遺伝子。

【請求項2】
イネ種子中のリポキシゲナーゼ3が欠失しているイネの選抜方法であって、
配列表の配列番号2記載の塩基配列からなるイネ種子リポキシゲナーゼ3遺伝子の5’側から第1497番目の塩基がアデニンに変異しているイネを、イネ種子中のリポキシゲナーゼ3が欠失しているイネであると判定する、選抜方法。

【請求項3】
被検イネからゲノムDNAを抽出する抽出ステップと、
配列表の配列番号3に示される塩基配列の第3128番目の塩基より5’側の塩基配列と相同な塩基配列の一部配列からなるプライマーと、配列表の配列番号3に示される塩基配列の第3128番目の塩基より3’側の塩基配列と相補的な塩基配列の一部配列からなるプライマーと、からなるプライマーセットで、前記ゲノムDNAを鋳型にDNA断片を増幅する増幅ステップと、
前記増幅ステップで増幅されたDNA断片中に制限酵素MvaIの認識配列がない場合に、イネ種子中のリポキシゲナーゼ3が欠失しているイネであると判定する判定ステップと、
を備える、請求項2記載の選抜方法。

【請求項4】
被検イネからゲノムDNAを抽出する抽出ステップと、
配列表の配列番号3に示される塩基配列の第3128番目の塩基より5’側の塩基配列と相同な塩基配列の一部配列からなるプライマーと、配列表の配列番号3に示される塩基配列の第3128番目の塩基より3’側の塩基配列と相補的な塩基配列の一部配列からなるプライマーと、からなるプライマーセットで、前記ゲノムDNAを鋳型にDNA断片を増幅する増幅ステップと、
前記増幅ステップで増幅されたDNA断片を膜に固定する固定ステップと、
配列表の配列番号3に示される塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて第3128番目の塩基を含む連続した塩基配列からなる標識オリゴヌクレオチドと、配列表の配列番号4に示される塩基配列からなるポリヌクレオチドにおいて第3125番目の塩基を含む連続した塩基配列からなる非標識オリゴヌクレオチドと、を混合した混合プローブを、前記膜に固定された前記DNA断片にハイブリダイズさせるハイブリダイゼーションステップと、
前記DNA断片にハイブリダイズした前記標識オリゴヌクレオチドからのシグナルを検出する検出ステップと、
前記検出ステップで前記標識オリゴヌクレオチドからのシグナルが検出されない場合に、イネ種子中のリポキシゲナーゼ3が欠失しているイネであると判定する判定ステップと、
を備える、請求項2記載の選抜方法。

【請求項5】
イネ種子中のリポキシゲナーゼ3が欠失しているイネの育種方法であって、
イネ種子中のリポキシゲナーゼ3を欠失させたいイネ品種又は系統のイネ個体と、請求項1記載のイネ種子リポキシゲナーゼ3変異型遺伝子を保有するイネ個体とを交配して雑種第一代を得る交配ステップと、
前記雑種第一代に前記イネ品種又は系統のイネ個体を戻し交配して得た後代個体の中から、前記イネ種子リポキシゲナーゼ3変異型遺伝子をホモで保有する個体を、請求項2~4のいずれか一項記載の選抜方法によって選抜する選抜ステップと、
を備える、育種方法。
産業区分
  • 微生物工業
  • 農林
  • 省エネルギー
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中


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