TOP > 国内特許検索 > アラキドン酸誘導体等を用いた胎盤剥離方法

アラキドン酸誘導体等を用いた胎盤剥離方法

国内特許コード P09A015225
掲載日 2010年3月5日
出願番号 特願2007-246032
公開番号 特開2009-073789
登録番号 特許第5234450号
出願日 平成19年9月21日(2007.9.21)
公開日 平成21年4月9日(2009.4.9)
登録日 平成25年4月5日(2013.4.5)
発明者
  • 鎌田 八郎
出願人
  • 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明の名称 アラキドン酸誘導体等を用いた胎盤剥離方法
発明の概要

【課題】胎盤剥離用組成物及び胎盤剥離方法を提供することを目的とする。
【解決手段】アラキドン酸誘導体等を含有する胎盤剥離用組成物、及び胎子排出後の非ヒト哺乳動物にアラキドン酸誘導体等を投与する工程を含む胎盤剥離方法。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


ウシ等の家畜に関する畜産は、繁殖がうまくいけば利益があげられると言われる。しかしながら、北海道の例では、繁殖成績の悪化による経済的損失は、1酪農家当たり平均300万円以上とも試算されている。当該繁殖成績悪化の原因の一つとして、分娩に関係する技術の不足や事故が挙げられる。この分娩に関する技術の不足や事故が、産子の損耗率の上昇や受胎成績の低下につながっている。また、夜間分娩の介護に伴う労働過重も、特に高齢化が進む畜産の生産現場では大きな問題となっている。



このような状況下で畜産農家が求める分娩に関する技術としては、深夜の分娩介護を回避するために昼間安全に分娩させる技術、及び分娩予定日を過ぎ、胎子が大きくなりすぎることによる難産を回避するための、胎盤停滞を起こさない分娩誘起技術が挙げられる。これらの技術がもたらす効果は、多岐に渡り、例えば、分娩時の事故低減、管理者の精神的及び肉体的負担の軽減、適切な産子の管理(遅滞のない初乳給与)、並びに分娩後の母家畜の正常な回復等が挙げられる。



従来行われている上述の分娩に関する技術としては、ウシの場合には、例えば、給餌時間の制限による昼分娩の誘導、及びホルモン(グルココルチコイド又はプロスタグランジン)を用いた分娩誘起が挙げられる。



給餌時間の制限による昼分娩の誘導は、具体的には、夜間に給餌を実施し、朝残食を取り除いた後は昼間餌を与えないことによって行われる(非特許文献1及び2)。しかしながら、当該誘導では、昼分娩の確率は7割程度である。また、何日後に分娩するか否かは定かではない。さらに、分娩予定を大幅に過ぎても分娩しない長期在胎ウシには使えない。



一方、分娩は、図1に示すように、胎子の排出と胎盤の排出の2段階で達成される。上述のグルココルチコイド又はプロスタグランジンを用いた分娩誘起では、分娩の第1段階である胎子の排出を誘起する。グルココルチコイドはプロスタグランジンの産生を促し、プロスタグランジンは黄体退行及び子宮収縮作用を有する。当該作用に起因して、グルココルチコイド又はプロスタグランジンの投与により、胎子排出が誘起されることとなる(非特許文献3~5)。当該分娩誘起では、グルココルチコイド又はプロスタグランジンの投与後約1.5~2日で分娩が生じるものの、高率で胎盤停滞が発生する。従って、当該分娩誘起には、胎子は排出されるが、胎盤が排出されない病態(後産停滞)といった問題が存在する。
このように、分娩を調整する安全で画期的な技術は、今まで知られていなかった。




【非特許文献1】Wolfe, Modern veterinary practice, 1983年, 第64巻, p.21-23

【非特許文献2】Aokiら, Animal Science Journal,2006年, 第77巻, 第3号, p.290-299

【非特許文献3】中原ら, 家畜繁殖誌, 1976年, 第21巻, 第4号, p.135-140

【非特許文献4】上村ら, 家畜繁殖誌, 1977年, 第23巻, 第3号, p.85-91

【非特許文献5】相原ら, 家畜診療, 2005年, 第52巻, 第11号, p.673-681

産業上の利用分野


本発明は、例えば胎盤剥離方法及び分娩誘起方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
12-オキソアラキドン酸又はその塩を含有する胎盤剥離用組成物。

【請求項2】
12-オキソアラキドン酸又はその塩を含有する胎盤剥離用組成物を含む、分娩誘起用キット。

【請求項3】
グルココルチコイド及び/又はプロスタグランジンを含有する胎子排出用組成物をさらに含む、請求項2記載の分娩誘起用キット。

【請求項4】
胎子排出後の非ヒト哺乳動物に12-オキソアラキドン酸又はその塩を投与する工程を含む、胎盤剥離方法。

【請求項5】
上記非ヒト哺乳動物がウシである、請求項4記載の方法。

【請求項6】
妊娠期の非ヒト哺乳動物にグルココルチコイド及び/又はプロスタグランジンを投与し、胎子排出を誘起する工程と、
胎子排出後の前記非ヒト哺乳動物に12-オキソアラキドン酸又はその塩を投与し、胎盤排出を誘起する工程と、
を含む、分娩誘起方法。

【請求項7】
上記非ヒト哺乳動物がウシである、請求項6記載の方法。

【請求項8】
12-オキソアラキドン酸又はその塩を含有するマトリックスメタロプロテアーゼ活性化用組成物。

【請求項9】
非ヒト哺乳動物に12-オキソアラキドン酸又はその塩を投与する工程を含む、マトリックスメタロプロテアーゼ活性化方法。

【請求項10】
上記非ヒト哺乳動物がウシである、請求項9記載の方法。
産業区分
  • 薬品
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

25051_01SUM.gif
出願権利状態 権利存続中


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close