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ビタミンC含量が高められたトウガラシ属植物の果実の生産方法

国内特許コード P09A015235
掲載日 2010年3月5日
出願番号 特願2007-301377
公開番号 特開2009-124965
登録番号 特許第5360697号
出願日 平成19年11月21日(2007.11.21)
公開日 平成21年6月11日(2009.6.11)
登録日 平成25年9月13日(2013.9.13)
発明者
  • 津田 新哉
出願人
  • 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明の名称 ビタミンC含量が高められたトウガラシ属植物の果実の生産方法
発明の概要

【課題】 本発明は、特別な設備や栽培方法を必要とせず、常法による栽培方法によって、ビタミンC含量、特にはビタミンC含量のみが高められた、トウガラシ属植物の果実の生産方法を提供することを目的とするものである。
【解決手段】 本発明は、トバモウイルス(Tobamovirus)属の弱毒系統ウイルスをトウガラシ属植物の苗に接種し、栽培することを特徴とする、ビタミンC含量が高められたトウガラシ属植物の果実の生産方法を提供するものである。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


近年の健康食品ブームにより、作物が持つ機能性をさらに向上させた食品の開発が望まれている。
植物病原性を示さない微生物を農業に利用する技術は、病害虫防除技術のひとつとして研究開発されてきた。
これまでに、その様な観点から植物に病原性を示さない多数の有用微生物や弱毒ウイルスが開発され、特許出願されている。



しかしながら、それら非病原性の有用微生物や弱毒ウイルスを作物に接種した後に得られる収穫物の食品成分についての分析は、これまでのところ特許文献1にあるようにキュウリモザイクウイルスを利用した方法に限られている。
特許文献1には、ククモウイルス属に分類されるキュウリモザイクウイルスを用いて、主にトマトを対象とした、農作物のビタミンC含量のみを高める技術に関する発明が記載されている。また、トマト以外で適応可能性がある野菜類として、キャベツ、ハクサイ、ダイコン、キュウリ、ナス、アスパラガス、ウド、ホウレンソウ、スイカ、メロン、モモ、リンゴ、柑橘類が列記されている。



ところでトウガラシ属植物には、数十の種が世界中に分布し、数百を超える栽培品種が存在する。これらには、辛味成分のカプサイシンを含むものが多いが、栽培品種の一種であるピーマン、パプリカのように、辛味が抑制されたものもある。特に、ピーマンは、多くの食材に利用されており、我が国の主要な農作物の一つである。
また、トウガラシ属植物、特にはピーマンに多量に含有されるビタミンPは、ビタミンCの熱による破壊を軽減していると考えられており、例えばレモンよりも遥かに多くのビタミンCの摂取が可能である。即ち、栄養学的にビタミンCの摂取に極めて好適な農作物である。
従って、トウガラシ属植物の果実のビタミンC含量を高めることによって、特には、ビタミンC含量のみを高めることによって、トウガラシ植物の果実を、ビタミンCの摂取のためには栄養学的に極めて有用な食材とすることができるものと期待される。



しかしながら、キュウリモザイクウイルスがトウガラシ属植物のビタミンC含量を高めるとの報告は、これまでなされていない。
上記した特許文献1にも、ピーマン、トウガラシ、パプリカ、シシトウガラシ等のトウガラシ属の植物に関する記載は全く認められない。
なお、キュウリモザイクウイルスが、トウガラシ、ピーマンに感染する例は知られているが、特許文献1を含め他の文献等においても、キュウリモザイクウイルスがトウガラシ属植物のビタミンC含量を高めるとの報告は、これまでなされていない。



また、果物やトマトなどの栽培方法において、果実の糖度を高めるために潅水を少なめに調節して栽培することにより、糖度の以外の有効成分の全体の含量を向上させる栽培方法も報告されているが、特殊な栽培方法や設備が必要となり、さらには純粋に果実のビタミンC含量のみを向上させることはできない。
従って、特別な設備や栽培方法を必要とせず、常法による栽培方法によって、トウガラシ属植物の果実のビタミンC含量のみを高める技術は確立されておらず、その技術開発が期待されている。




【特許文献1】特許第3133605号公報

産業上の利用分野


本発明は、機能が向上された園芸作物の生産方法に関し、詳しくは、トバモウイルス(Tobamovirus)属の弱毒系統ウイルスを接種することにより、ビタミンC含量が高められたトウガラシ(Capsicum)属植物の果実の生産方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
以下(A)に記載のトウガラシマイルドモットルウイルスの弱毒系統ウイルスをCapsicum annuumに属する植物の苗に接種し、栽培することを特徴とする、Capsicum annuumに属する植物の果実のビタミンC含量を向上させる方法
(A): Pepper milde mottle virus No.13株, Pepper milde mottle virus No.16株, 又はこれらから選抜したウイルス株, であって、以下(B-1)及び(B-2)に記載の性質を有するもの。
(B-1): Capsicum annuumに属する植物に感染した際に、当該感染した植物に対する生育形態への影響が皆無である性質。
(B-2): Capsicum annuumに属する植物に感染した際に、果実のビタミンC含量を向上させる性質。

【請求項2】
前記Capsicum annuumに属する植物がピーマンである、請求項1に記載の方法
産業区分
  • 農林
  • その他農林水産
  • 薬品
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中


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