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種子特異的プロモーターおよびその利用

国内特許コード P09A015288
掲載日 2010年3月5日
出願番号 特願2009-193744
公開番号 特開2009-273475
登録番号 特許第5168511号
出願日 平成21年8月25日(2009.8.25)
公開日 平成21年11月26日(2009.11.26)
登録日 平成25年1月11日(2013.1.11)
発明者
  • 高岩 文雄
  • 曲 楽慶
出願人
  • 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明の名称 種子特異的プロモーターおよびその利用
発明の概要 【課題】種子に特異的活性を有するプロモーターおよび種子に外来タンパク質を発現させる方法を提供することを課題とする。
【解決手段】複数のイネ種子発現遺伝子のプロモーターを単離し、GUSレポーター遺伝子の上流に各プロモーターを挿入したバイナリーベクターをそれぞれ作製し、アグロバクテリウム法によりイネを形質転換した。GUS発現量を指標として、各プロモーターによる発現部位、種子成熟過程での発現、さらに種子での発現強度を検討したところ、種子の特定部位に特異的発現活性を有し、恒常的プロモーターや既知の種子特異的プロモーターと比較して高い活性をもつプロモーターを見出した。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


植物の品種改良の一手法として、遺伝子組み換え技術が応用されている。すでに、除草剤耐性や害虫耐性などの機能が付加された植物が遺伝子組み換え技術により作出され、実用化が進んでいる。しかし、遺伝子組み換え技術による植物の品種改良は植物への機能付加等にとどまらず、植物に外来遺伝子を導入し有用タンパク質を植物中に発現させるという、いわば植物を有用タンパク質の工場として用いる研究開発がなされている。



組換えタンパク質の植物による生産には多くの利点があり、最も際立ったものとしては、動物トランスジェニック系に比べてコストが削減されること、市場規模に応じた生産規模の調節が容易なこと、ウイルスおよびプリオンなどの動物由来病原体が混入する恐れがないことがある(Daniellら;Trends Plant Sci. 6, 219-226(2001)(非特許文献1)、FischerおよびEmans;Transgenic Research 9,279-299(2000)(非特許文献2)、Giddingsら;Nature Biotech. 18, 1151-1156(2000)(非特許文献3))。



植物における組換えタンパク質の生産に関して、種子系は葉または根を用いる系よりも有利であることが最近明らかにされている(Delaney, 2002;Plants as Factories for Protein Production (Hood, E.E. and Howard, J.A) pp. 139-158(2002). Netherlands: Kluwer Academic (非特許文献4)、HowardおよびHood;Plants as Factories for Protein Production (Hood, E.E. and Howard, J.A) pp. vii-x(2002). Netherlands: Kluwer Academic (非特許文献5))。種子は貯蔵器官であり、その内部には、タンパク粒と呼ばれる特殊なオルガネラ内に少数の貯蔵タンパク質が大量かつ安定的に蓄積されている。これらの性質を利用して、種子は組換えタンパク質の生産のための理想的なバイオリアクターとして用いられてきた。種子内に蓄積された組換えタンパク質は非常に安定性が高く、加工処理または精製を必要とせずに、そのまま経口送達が可能である。抗体またはワクチンを種子内で発現させた場合には、その安定性が高く、室温で保存しても何年間も分解しないことが報告されている。さらに、種子を介して送達されるワクチンは、精製および加工処理を行わなくとも粘膜免疫系による抗体産生を誘導すると考えられている(WalmsleyおよびArntzen; Curr. Opin. Biotech. 11, 126-129 (2000)(非特許文献6))。



ところで、遺伝子組換えによるタンパク質生産において、目的とするタンパク質の生産量は、転写因子等の多くの因子により影響を受ける。そのうちもっとも重要であり制御しやすい因子は、プロモーターの選択である。イネ種子を組換えタンパク質の生産のためのプラットホームとして利用するためには、プロモーターが発現の時期および場所だけでなくそのレベルも制御することから、個々のタンパク質およびバイオテクノロジー用途の必要条件に合わせたプロモーターを用いることが重要である。



しかしながら、胚乳特異的発現に関与するシス調節因子の分析は、異種トランスジェニックタバコおよび同種トランスジェニックイネを用いた少数のグルテリン遺伝子に限定されている(Croissant-SychおよびOkita;Plant Sci. 116, 27-35 (1996)(非特許文献7)、Takaiwaら;Plant Mol. Biol. 16, 49-58 (1991a)(非特許文献8) 、Takaiwaら;Plant Mol. Biol. 30, 1207-1221(1996)(非特許文献9)、Wuら;Plant J. 14, 673-983(1998a)(非特許文献10)、Wuら;Plant J. 23, 415-421(2000)(非特許文献11)、Yoshiharaら;FEBS Lett. 383, 213-218(1996)(非特許文献12)、Zhaoら;Plant Mol. Biol. 25, 429-436(1994)(非特許文献13)、Zhengら;Plant J. 4, 357-366(1993)(非特許文献14))。他の少数のイネ貯蔵タンパク質プロモーターに関しては、空間的な発現パターンが観察されているに過ぎない(Wuら;Plant Cell Physiol., 39, 885-889(1998b)(非特許文献15))

産業上の利用分野


本発明は、種子特異的プロモーターおよびその利用に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記(a)もしくは(b)に記載の、種子においてプロモーター活性を有するDNA。
(a)配列番号:6に記載された塩基配列からなるDNA
(b)配列番号:6に記載された塩基配列に1または数個の塩基が付加、欠失、置換、または挿入された配列からなるDNA

【請求項2】
請求項1に記載されたDNAの下流に任意の遺伝子が機能的に結合されているDNA。

【請求項3】
請求項1または2に記載されたDNAを含むベクター。

【請求項4】
請求項2に記載されたDNAを保持した形質転換植物細胞。

【請求項5】
請求項3に記載されたベクターが導入された形質転換植物細胞。

【請求項6】
請求項4または請求項5に記載された細胞を保持した形質転換植物体。

【請求項7】
請求項6に記載された植物体の繁殖材料。

【請求項8】
種子である、請求項7に記載された繁殖材料。

【請求項9】
下記(a)および(b)の工程を含む、任意の遺伝子を植物細胞の種子において発現させる方法
(a)請求項2に記載されたDNAまたは請求項3に記載されたベクターを植物細胞に導入する工程
(b)該植物細胞から植物体を再生させる工程。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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25111_01SUM.gif
出願権利状態 登録


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