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テンサイ黒根病抵抗性品種選抜マーカーとその選抜方法

国内特許コード P09S000358
掲載日 2010年3月5日
出願番号 特願2008-513239
登録番号 特許第4962744号
出願日 平成19年4月25日(2007.4.25)
登録日 平成24年4月6日(2012.4.6)
国際出願番号 JP2007058952
国際公開番号 WO2007125958
国際出願日 平成19年4月25日(2007.4.25)
国際公開日 平成19年11月8日(2007.11.8)
優先権データ
  • 特願2006-126570 (2006.4.28) JP
発明者
  • 田口 和憲
  • 大潟 直樹
  • 岡崎 和之
  • 中司 啓二
  • 高橋 宙之
出願人
  • 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明の名称 テンサイ黒根病抵抗性品種選抜マーカーとその選抜方法
発明の概要

【課題】テンサイ黒根病に対する有効な防除策として、テンサイ黒根病に対して抵抗性を有する品種を表現型に依存することなく、分子生物学的手法によって高い精度で選抜する方法の提供を目的とする。また、それによりテンサイ黒根病抵抗性品種の効率的な育成を行うことを目的とする。
【解決方法】テンサイ黒根病に対して抵抗性の優性表現型を有するアリルの遺伝子座と強く連鎖するテンサイ黒根病抵抗性品種選抜用プライマーを用いて、テンサイ黒根病抵抗性品種を選抜するAFLP法に基づいた選抜方法を提供する。
【選択図】図3

従来技術、競合技術の概要


テンサイ黒根病は、土壌糸状菌の1種であるアファノミセス菌(Aphanomyces cochlioides)が製糖用作物であるテンサイ(サトウダイコン:Beta vulgaris L.)等のBeta属植物に感染することで発症する難防除な病気である。その主な病徴としては、幼苗期に苗が立ち枯れる苗立枯症や、生育後期に図1に示すような湿潤な黒斑が根部に現れて腐敗する根腐症状等が知られている(非特許文献1)。その病害は、テンサイの生産現場において収穫量の低減や、パイル内における他のテンサイへの感染等の甚大な被害のみならず、製糖産業においても製糖過程における腐敗根の混入や、糖収量の低減等にも渡り、いずれも大きな問題となっている(非特許文献2)。



当該病気に対する防除法は、現在日本や欧米各国で研究されているが未だに有効なものはない。例えば、テンサイ圃場の透水性・排水性の改善、有効薬剤の探索、又は抵抗性品種の選抜等が検討されている。しかし、圃場の透水性・排水性の改善は、施工にあたり莫大な投資が必要となる場合があり、実現に困難を伴う。また、薬剤による防除は、特効性を示すものが現在のところなく、さらに当該病気の罹患部位が根部であることから薬剤が十分に行き渡らない等の問題を有している。抵抗性品種の選抜は、当該病気の防除対策として最も有効と思われるが、従来技術による抵抗性品種の選抜方法では表現型である根部の病徴に依存しているため、その選抜には多大な労力、時間、そしてコストを必要とする他、環境要因等の影響で偶然病徴を示さなかった罹患株を抵抗性株と誤判定する等の問題がある。



テンサイ市場は、全世界で年間8600億円を越える巨大市場である。テンサイ黒根病はテンサイの収穫量、ひいては製糖原料の供給量を大きく左右し得ることから、当該市場に与える打撃は計り知れない。それゆえ、欧州の育種業界では現在も多大な資金と労力を費やして、テンサイ黒根病抵抗性品種の育種に力を入れている。しかしながら、今もってテンサイ黒根病抵抗性品種やテンサイ黒根病抵抗性遺伝子等に関する有効な研究成果は得られていない。

【非特許文献1】梶山努、田中文夫,てん菜研究会報,2000,42:59-63.

【非特許文献2】田口和憲、大潟直樹、田中征勝,てん菜研究会報,2001,43:36-43.

【非特許文献3】Vos P,et al.,Nucleic Acid Res.,1995,23:4407-4414.

産業上の利用分野


本発明はテンサイ黒根病抵抗性品種の選抜マーカーとしてのプライマーとその選抜方法、及びその方法によって得られるテンサイ黒根病抵抗性品種、並びにテンサイ黒根病抵抗性遺伝子の同定方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】配列番号6で表される塩基配列からなるポリヌクレオチド。
【請求項2】配列番号7で表される塩基配列からなるポリヌクレオチド。
【請求項3】配列番号8で表される塩基配列からなるポリヌクレオチド。
【請求項4】 Beta属の細胞からDNAを抽出するDNA抽出工程と、
AFLP法に基づいて、
抽出したDNAを制限酵素で切断するDNA切断工程と、
前記DNA切断工程で得られるゲノムDNA断片を鋳型に、配列番号13で表される塩基配列からなるテンサイ黒根病抵抗性品種選抜プライマー及び配列番号14で表される塩基配列からなるテンサイ黒根病抵抗性品種選抜プライマーをペアとして核酸増幅を行う核酸増幅工程と、
前記核酸増幅工程で増幅された核酸中から請求項1に記載の塩基配列を含むポリヌクレオチドを検出する検出工程と、
によってテンサイ黒根病抵抗性品種の選抜を行うテンサイ黒根病抵抗性品種選抜方法。
【請求項5】 Beta属の細胞からDNAを抽出するDNA抽出工程と、
AFLP法に基づいて、
抽出したDNAを制限酵素で切断するDNA切断工程と、
前記DNA切断工程で得られるゲノムDNA断片を鋳型に、配列番号15で表される塩基配列からなるテンサイ黒根病抵抗性品種選抜プライマー及び配列番号16で表される塩基配列からなるテンサイ黒根病抵抗性品種選抜プライマーをペアとして核酸増幅を行う核酸増幅工程と、
前記核酸増幅工程で増幅された核酸中から請求項2に記載の塩基配列を含むポリヌクレオチドを検出する検出工程と、
によってテンサイ黒根病抵抗性品種の選抜を行うテンサイ黒根病抵抗性品種選抜方法。
【請求項6】 Beta属の細胞からDNAを抽出するDNA抽出工程と、
AFLP法に基づいて、
抽出したDNAを制限酵素で切断するDNA切断工程と、
前記DNA切断工程で得られるゲノムDNA断片を鋳型に、配列番号15で表される塩基配列からなるテンサイ黒根病抵抗性品種選抜プライマー及び配列番号17で表される塩基配列からなるテンサイ黒根病抵抗性品種選抜プライマーに記載のプライマーをペアとして核酸増幅を行う核酸増幅工程と、
前記核酸増幅工程で増幅された核酸中から請求項3に記載の塩基配列を含むポリヌクレオチドを検出する検出工程と、
によってテンサイ黒根病抵抗性品種の選抜を行うテンサイ黒根病抵抗性品種選抜方法。
【請求項7】 前記Beta属は、テンサイである請求項4からのいずれか一に記載のテンサイ黒根病抵抗性品種選抜方法。
産業区分
  • 微生物工業
  • 農林
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2008513239thum.jpg
出願権利状態 権利存続中


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