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抗CD38抗体を細胞表面に有する免疫担当細胞

国内特許コード P09S000366
掲載日 2010年3月12日
出願番号 特願2008-520593
登録番号 特許第5328018号
出願日 平成19年6月5日(2007.6.5)
登録日 平成25年8月2日(2013.8.2)
国際出願番号 JP2007061386
国際公開番号 WO2007142241
国際出願日 平成19年6月5日(2007.6.5)
国際公開日 平成19年12月13日(2007.12.13)
優先権データ
  • 特願2006-156595 (2006.6.5) JP
発明者
  • 三原 圭一朗
出願人
  • 国立大学法人広島大学
発明の名称 抗CD38抗体を細胞表面に有する免疫担当細胞
発明の概要

抗CD38抗体の一部をコードするDNAを遺伝子導入し抗CD38抗体を細胞表面に発現させた免疫担当細胞、およびハイブリドーマから単離した抗CD38抗体をコードするmRNAを用いてcDNAを増幅し、増幅したcDNAをレトロウイルスベクターに挿入し、該ベクターをパッケージング細胞にトランスフェクションすることにより、抗CD38抗体発現レトロウイルス粒子を産生するパッケージング細胞を作製し、該細胞から放出されたレトロウイルス粒子を、ヒト免疫担当細胞に感染させる、該抗体を細胞表面に発現させた免疫担当細胞の作製方法。

従来技術、競合技術の概要


CD38(Cluster of Differentiation 38)抗原は分子量45kDaの膜貫通型糖タンパク質であり、形質細胞、PreB細胞等の表面マーカーである。
前記CD38抗原は細胞の分化、活性化、免疫応答の制御、アポトーシス等に関与していて、例えば、T細胞、B細胞等においては発生の初期に発現し、成熟とともに消失するが、活性化すると再び発現することが知られている。
上述のように正常な細胞でも発現しているCD38抗原は、骨髄腫(例えば、多発性骨髄腫)細胞、悪性リンパ腫細胞、白血病細胞の表面などで、正常な細胞に比べ高発現していることが知られている(例えば、非特許文献1参照。)。



上述したような多発性骨髄腫等における治療技術の開発という観点から、CD38抗原に対する抗体、いわゆる抗CD38抗体の遺伝子がクローニングされ、ヒト化した抗CD38抗体の報告があり、イン ビトロでその抗体を培養器中に入れた場合、単核球(モノサイト)の貪食能を調べた報告がある(非特許文献2)。
しかしながら、CD38抗原を免疫担当細胞の細胞表面上に、抗CD38抗体を発現させたという報告はない。そして、抗CD38発現免疫担当細胞が、同抗原(CD38)を高発現する、骨髄腫細胞、悪性リンパ腫細胞、白血病細胞に対する効果を検討した報告もされていない。



本発明の上記及び他の特徴及び利点は、適宜添付の図面を参照して、下記の記載からより明らかになるであろう。




【非特許文献1】サイトメトリー(Cytometry)、46:23-27,2001

【非特許文献2】ザ・ジャーナル・オブ・イミュノロジィ(The Journal of Immunology)、J.H.Ellis等,1995,155:925-937

産業上の利用分野


本発明は、抗CD38抗体を発現し、該抗体を細胞表面に有する遺伝子工学的免疫担当細胞に関し、特に抗CD38抗体を発現し、該抗体を細胞表面に有する細胞傷害性ヒトT細胞に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
抗CD38抗体の一部をコードするDNAを遺伝子導入し、細胞表面に、前記の、抗CD38抗体の一部を発現させた免疫担当細胞であって、前記の、抗CD38抗体の一部をコードするDNAが、CD8αのシグナルペプチドをコードする塩基配列、配列番号1で表されるアミノ酸配列をコードする塩基配列、リンカー塩基配列、配列番号2で表されるアミノ酸配列をコードする塩基配列、CD8αのヒンジ及び膜貫通ドメインをコードする塩基配列、4-1BB細胞内ドメインをコードする塩基配列、並びにCD3ζ鎖をコードする塩基配列を順次連結してなり、前記の、抗CD38抗体の一部が、配列番号1で表されるアミノ酸配列を軽鎖の一部に、配列番号2で表されるアミノ酸配列を重鎖の一部に、それぞれ有する、免疫担当細胞。

【請求項2】
免疫担当細胞が、T細胞、ナチュラルキラー細胞、マクロファージ又は多形核白血球である、請求項に係る免疫担当細胞。

【請求項3】
下記(a)のアミノ酸配列を軽鎖可変部領域に有し、かつ、下記(c)のアミノ酸配列を重鎖可変部領域に有する、抗CD38抗体であって、CD8αのシグナルペプチドをコードする塩基配列、配列番号1で表されるアミノ酸配列をコードする塩基配列、リンカー塩基配列、配列番号2で表されるアミノ酸配列をコードする塩基配列、CD8αのヒンジ及び膜貫通ドメインをコードする塩基配列、4-1BB細胞内ドメインをコードする塩基配列、並びにCD3ζ鎖をコードする塩基配列を順次連結してなるDNAを用いて発現させ、配列番号1で表されるアミノ酸配列を軽鎖の一部に、配列番号2で表されるアミノ酸配列を重鎖の一部にそれぞれ有する、抗CD38抗体。
(a)配列番号1で表されるアミノ酸配列
(c)配列番号2で表されるアミノ酸配列

【請求項4】
抗CD38抗体を産生するハイブリドーマから単離した抗CD38抗体をコードするmRNAを用いて、抗CD38抗体のcDNAを増幅し、その増幅したcDNAをレトロウイルスベクターに挿入し、該遺伝子挿入された該ベクターをパッケージング細胞にトランスフェクションすることにより、抗CD38抗体発現レトロウイルス粒子を産生するパッケージング細胞を作製し、該パッケージング細胞から放出された該レトロウイルス粒子を、ヒト免疫担当細胞に感染させる工程を含んでなる、抗CD38抗体を細胞表面に発現させた免疫担当細胞の作製方法であって、前記抗CD38抗体のcDNAが、CD8αのシグナルペプチドをコードする塩基配列、配列番号1で表されるアミノ酸配列をコードする塩基配列、リンカー塩基配列、配列番号2で表されるアミノ酸配列をコードする塩基配列、CD8αのヒンジ及び膜貫通ドメインをコードする塩基配列、4-1BB細胞内ドメインをコードする塩基配列、並びにCD3ζ鎖をコードする塩基配列を順次連結してなり、前記抗CD38抗体が、配列番号1で表されるアミノ酸配列を軽鎖の一部に、配列番号2で表されるアミノ酸配列を重鎖の一部にそれぞれ有する、免疫担当細胞の作製方法。

【請求項5】
抗CD38抗体が、請求項に係る抗体である、請求項に係る免疫担当細胞の作製方法。

【請求項6】
パッケージング細胞が下記(a)又は(c)のアミノ酸配列をコードするDNAを有する組換えレトロウイルスの粒子を産生するパッケージング細胞である、請求項又はに係る免疫担当細胞の作製方法。
(a)配列番号1で表されるアミノ酸配列
(c)配列番号2で表されるアミノ酸配列

【請求項7】 免疫担当細胞が請求項1から2のいずれか1項に係る細胞である、請求項4~6のいずれか1項に係る免疫担当細胞の作製方法。
【請求項8】
レトロウイルス粒子が感染したヒト免疫担当細胞から前記の、抗CD38抗体の一部を発現させる際、抗CD38抗体を共存させることを特徴とする、請求項4~7のいずれか1項に係る免疫担当細胞の作製方法。
産業区分
  • 微生物工業
  • 有機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中


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