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テラヘルツ光検出装置とその検出方法

国内特許コード P10P006756
整理番号 22339
掲載日 2010年4月16日
出願番号 特願2008-222980
公開番号 特開2010-060284
登録番号 特許第5107183号
出願日 平成20年9月1日(2008.9.1)
公開日 平成22年3月18日(2010.3.18)
登録日 平成24年10月12日(2012.10.12)
発明者
  • 河野 行雄
  • 石橋 幸治
出願人
  • 独立行政法人理化学研究所
発明の名称 テラヘルツ光検出装置とその検出方法
発明の概要

【課題】極低温を必要することなく、小規模の装置で、非常に微弱なテラヘルツ光の強度を明確に検出でき、かつその周波数を正確に測定することができるテラヘルツ光検出装置とその検出方法を提供する。
【解決手段】表面から一定の位置に2次元電子ガス13が形成された半導体チップ12と、半導体チップの表面に密着して設けられたカーボンナノチューブ14、導電性のソース電極15、ドレイン電極16及びゲート電極17とを備える。カーボンナノチューブ14は、半導体チップの表面に沿って延び、かつその両端部がソース電極とドレイン電極に接続され、ゲート電極17は、カーボンナノチューブの側面から一定の間隔を隔てて位置する。さらに、ソース電極とドレイン電極の間に所定の電圧を印加しその間のSD電流を検出するSD電流検出回路18と、ソース電極とゲート電極の間に可変電圧を印加しその間のゲート電圧を検出するゲート電圧印加回路19と、半導体チップに可変磁場を印加する磁場発生装置20とを備える。
【選択図】図2

従来技術、競合技術の概要


本発明において、「テラヘルツ光」とは周波数が1~10THz(1THz=1012Hz)の領域、すなわち波長が0.03mm~0.3mmのサブミリ波から遠赤外線領域の電磁波を意味する。



テラヘルツ光は、電波天文学、材料科学、生体分子分光学などの基礎学術分野からセキュリティ、情報通信、環境、医療などの実用分野に至る幅広い分野での応用が期待されている。



しかし、テラヘルツ光は、赤外線、可視光、紫外線などの光(周波数1013~1015Hz)と電波(周波数10~1012Hz)の間に挟まれた周波数帯域の電磁波であり、光学と電子工学という既存の技術がそのままでは適用できない問題点がある。



テラヘルツ光を検出する検出器は、種々のものが既に提案されている。そのうち、テラヘルツ光の強度が数fW(10-15W)の非常に微弱なテラヘルツ光を検出できる検出器として、非特許文献1,2が既に報告されている。
また、テラヘルツ光の周波数を検出できる検出器として、特許文献1が既に提案されている。



非特許文献1は、表面にシリコン酸化膜があるシリコン基板上のカーボンナノチューブによりテラヘルツ光を検出するものである。
非特許文献2は、超伝導を用いたテラヘルツ光検出器である。



特許文献1は、周波数分解の良い測定においてS/N比の良いスペクトルを得ることを目的とする。
そのため、特許文献1の検出器本体51は、図9に示すように、基板53と、基板53の+Z側の面に形成された光スイッチ素子による検出素子部(金属膜55,56間の間隔gの部分)と、を有する。基板53と略同じ屈折率を有する部材60が、基板53の-Z側に、部材60の-Z側の面と基板53の+Z側の面との間にテラヘルツパルス光の反射面を形成しないように、設けられる。部材60の-Z側の面の形状及び部材60の厚さは、部材60の-Z側の面の所定領域から入射して間隔gの領域(有効領域)の付近に集光したテラヘルツ光のうち、基板53の+Z側の面で反射された光が、最初に部材60の-Z側の面で反射した後に、間隔gの領域に実質的に入射しないかあるいは更に2回以上反射した後にのみ間隔gの領域に入射するように、設定される。




【非特許文献1】T.Fuse,et.al,“Coulomb peak shifts under terahertz-wave irradiation in carbon nanotube single-electron transistors” Applied Physics Letters 90,013119(2007).

【非特許文献2】C.Otani,et.al,“Direct and Indirect Detection of Terahertz Waves using a Nb-based Superconducting Tunnel Junction” Journal of Physics: Conference Series, vol.43, pp.1303-1306(2006).




【特許文献1】特開2003-232730号公報、「テラヘルツ光検出器」

産業上の利用分野


本発明は、微弱なテラヘルツ光の強度と周波数を検出するテラヘルツ光検出装置とその検出方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
表面から一定の位置に2次元電子ガスが形成された半導体チップと、
該半導体チップの表面に密着して設けられたカーボンナノチューブ、導電性のソース電極、ドレイン電極及びゲート電極とを備え、
前記カーボンナノチューブは、半導体チップの表面に沿って延び、かつその両端部がソース電極とドレイン電極に接続され、
前記ゲート電極は、カーボンナノチューブの側面から一定の間隔を隔てて位置し、
さらに、前記ソース電極とドレイン電極の間に所定の電圧を印加し、その間のSD電流を検出するSD電流検出回路と、
前記ソース電極とゲート電極の間に可変ゲート電圧を印加するゲート電圧印加回路と、
前記半導体チップに可変磁場を印加する磁場発生装置と、
前記SD電流検出回路、ゲート電圧印加回路及び磁場発生装置を制御し、かつ前記SD電流、ゲート電圧及び磁場値からテラヘルツ光の周波数と強度を演算する検出制御装置を備える、ことを特徴とするテラヘルツ光検出装置。

【請求項2】
前記検出制御装置により、テラヘルツ光を照射しながら、SD電流のゲート電圧と磁場に対する依存性を測定し、ゲート電圧に対してSD電流のピークが最も大きくシフトする時の磁場値を検出し、この磁場値からテラヘルツ光の周波数を求める、ことを特徴とする請求項に記載のテラヘルツ光検出装置。

【請求項3】
前記検出制御装置により、ゲート電圧に対してSD電流のピークが最も大きくシフトする時の磁場値とゲート電圧に固定し、テラヘルツ光を照射しながら、SD電流の時間変化を測定する、ことを特徴とする請求項に記載のテラヘルツ光検出装置。

【請求項4】
表面から一定の位置に2次元電子ガスが形成された半導体チップと、
該半導体チップの表面に密着して設けられたカーボンナノチューブ、導電性のソース電極、ドレイン電極及びゲート電極とを備え、
前記カーボンナノチューブは、半導体チップの表面に沿って延び、かつその両端部がソース電極とドレイン電極に接続され、
ゲート電極は、カーボンナノチューブの側面から一定の間隔を隔てて位置し、
さらに、前記ソース電極とドレイン電極の間に所定の電圧を印加し、その間のSD電流を検出するSD電流検出回路と、
前記ソース電極とゲート電極の間に可変ゲート電圧を印加するゲート電圧印加回路と、
前記半導体チップに可変磁場を印加する磁場発生装置とを備えるテラヘルツ光検出装置を準備し、
テラヘルツ光を照射しながら、SD電流のゲート電圧と磁場に対する依存性を測定し、SD電流のピークがゲート電圧に対して最も大きくシフトする時の磁場値を検出し、この磁場値からテラヘルツ光の周波数を求める、ことを特徴とするテラヘルツ光検出方法。

【請求項5】
ゲート電圧に対してSD電流のピークが最も大きくシフトする時の磁場値とゲート電圧に固定し、テラヘルツ光を照射しながら、SD電流の時間変化を測定する、ことを特徴とする請求項に記載のテラヘルツ光検出方法。
産業区分
  • 測定
  • 固体素子
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2008222980thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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