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ピリミジンヌクレオシド化合物およびその利用 新技術説明会

国内特許コード P10P006626
整理番号 22359
掲載日 2010年4月16日
出願番号 特願2008-228013
公開番号 特開2010-059116
登録番号 特許第5582557号
出願日 平成20年9月5日(2008.9.5)
公開日 平成22年3月18日(2010.3.18)
登録日 平成26年7月25日(2014.7.25)
発明者
  • 小笠原 慎治
  • 前田 瑞夫
出願人
  • 国立研究開発法人理化学研究所
発明の名称 ピリミジンヌクレオシド化合物およびその利用 新技術説明会
発明の概要 【課題】光により構造および光特性の可逆的変化を引き起こすことができるヌクレオシド化合物およびこれを利用した技術を提供する。
【解決手段】本発明に係るピリミジンヌクレオシド化合物は、ピリミジン核の5位の炭素原子に、エチレン性二重結合を介してアリール基またはヘテロアリール基が結合している化合物である。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


核酸は、高次構造を取ることにより様々な機能を得ている。したがって、核酸の高次構造を光などの外部刺激によって制御することができれば、核酸の機能を容易に制御することができ、生物学分野および医学分野などにおいて大きな意義があると考えられる。



核酸の構造を制御する試みとして、光応答性を有する置換基を核酸に導入する手法が開発されている。このような手法として、例えば、光解離基を核酸塩基に導入したケージド核酸が提案されている(非特許文献1~5)。これによれば、光照射により核酸の構造を変化させることが可能となる。



また、核酸のバックボーンまたは糖に、光照射によりE-Z異性化反応をおこすアゾベンゼンを導入する手法が提案されている(非特許文献6~9)。これによれば、アゾベンゼンのE-Z異性化における核酸高次構造への影響の差により、活性のON/OFFを可逆的に制御することができる。



さらに、デオキシグアノシンの塩基部分にスチレンを導入する手法が提案されている(非特許文献10)。これによれば、光照射によりエチレン性二重結合部のE-Z異性化反応を引き起こすことができ、高次構造の変化を引き起こすことができる。また、繰り返しの光異性化が可能となる。
【非特許文献1】
X. Tang, J. Swaminathan, A. M. Gewirtz, and I. J. Dmochowski, Nucleic Acids Res. 2008, 36, 559-569.
【非特許文献2】
S. Shah, S. Rangarajan, and S. H. Friedman, Angew. Chem. Int. Ed. 2005, 44, 1329-1332.
【非特許文献3】
L. Krock, and A. Heckel, Angew. Chem. Int. Ed. 2005, 44, 471-473.
【非特許文献4】
C. Hobarter, and S. K. Silverman, Angew. Chem. Int. Ed. 2005, 44, 7305-7309.
【非特許文献5】
H. Lusic, D. D. Young, M. O. Lively, and A. Deiters, Org. Lett. 2007, 9, 1903-1906.
【非特許文献6】
H. Asanuma, D. Matsunaga, and M. Komiyama, Nucleic Acids Symposium Series. 2005, 49, 35-36.
【非特許文献7】
D. Matsunaga, H. Asanuma, and M. Komiyama, J. Am. Chem. Soc. 2004, 126, 11452-11453.
【非特許文献8】
M. Z. Liu, H. Asanuma, and M. Komiyama, J. Am. Chem. Soc. 2006, 128, 1009-1015.
【非特許文献9】
S. Keiper, and J. S. Vyle, Angew. Chem. Int. Ed. 2006, 45, 3306-3309.
【非特許文献10】
S. Ogasawara, I. Saito, and M. Maeda, Tetrahedron Lett. 2008, 49, 2479-2482.

産業上の利用分野



本発明は、新規ピリミジンヌクレオシド化合物に関し、より詳細には、光照射により可逆的に異性化可能な新規ピリミジンヌクレオシド化合物に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記一般式(2)または(3)で表されるピリミジン核の5位の炭素原子に、下記一般式(1)で表される基が結合しており、ピリミジン核の1位の窒素原子に、下記一般式(6)で表される糖が結合しているピリミジンヌクレオシド化合物。
【化1】


一般式(2)および(3)中、Zはアミノ基、または、アミノ基がトリアゾール、ジメチルホルムアミジン、ジイソブチルホルムアミジン、アセチル基、イソブチル基、ベンゾイル基、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル基(Fmoc)もしくはtert-ブトキシカルボニル基(Boc)で保護された基を表し、*2は糖との結合位置を表す。
一般式(1)中、Aは環構成原子数10~20のアリール基または環構成原子数10~20のヘテロアリール基を表し、該アリール基および該ヘテロアリール基は置換基を有していてもよく、*1は上記ピリミジン核の5位の炭素原子との結合位置を表す。
一般式(6)中、RおよびRは、それぞれ独立に、水酸基、水酸基がイソブチル、tert-ブチルジメチルシリル(TBDMS)、トリイソプロピルシリルオキシメチル(TOM)もしくはジメトキシトリチル(DMTr)で保護された基、または下記式(7)で表される基を表し、Rは水素原子、水酸基、水酸基がイソブチル、tert-ブチルジメチルシリル(TBDMS)、トリイソプロピルシリルオキシメチル(TOM)もしくはジメトキシトリチル(DMTr)で保護された基、または下記式(7)で表される基を表し、
【化2】


*3は上記ピリミジン核の1位の窒素原子との結合位置を表す。)

【請求項2】
上記ピリミジン核が上記一般式(2)で表される、ウリジン誘導体であることを特徴とする請求項1に記載のピリミジンヌクレオシド化合物。

【請求項3】
上記Aがピレニル基または9H-フルオレニル基であることを特徴とする請求項1または2に記載のピリミジンヌクレオシド化合物。

【請求項4】
下記一般式(2)または(3)で表されるピリミジン核の5位の炭素原子に、下記一般式(1)で表される基が結合しており、ピリミジン核の1位の窒素原子に、下記一般式(6)で表される糖が結合しているピリミジンヌクレオシド化合物に光を照射することにより、下記一般式(1)で表される基のエチレン性二重結合部を異性化する方法であって、波長350nm~500nmの光を照射してE→Z異性化する、または波長290nm~350nmの光を照射してZ→E異性化することによる方法。
【化3】


一般式(2)および(3)中、Zはアミノ基、または、アミノ基がトリアゾール、ジメチルホルムアミジン、ジイソブチルホルムアミジン、アセチル基、イソブチル基、ベンゾイル基、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル基(Fmoc)もしくはtert-ブトキシカルボニル基(Boc)で保護された基を表し、*2は糖との結合位置を表す。
一般式(1)中、Aはアリール基またはヘテロアリール基を表し、該アリール基および該ヘテロアリール基は置換基を有していてもよく、*1は上記ピリミジン核の5位の炭素原子との結合位置を表す。
一般式(6)中、RおよびRは、それぞれ独立に、水酸基、水酸基がイソブチル、tert-ブチルジメチルシリル(TBDMS)、トリイソプロピルシリルオキシメチル(TOM)もしくはジメトキシトリチル(DMTr)で保護された基、または下記式(7)で表される基を表し、Rは水素原子、水酸基、水酸基がイソブチル、tert-ブチルジメチルシリル(TBDMS)、トリイソプロピルシリルオキシメチル(TOM)もしくはジメトキシトリチル(DMTr)で保護された基、または下記式(7)で表される基を表し、
【化4】


*3は上記ピリミジン核の1位の窒素原子との結合位置を表す。)

【請求項5】
下記一般式(2)または(3)で表されるピリミジン核の5位の炭素原子に、下記一般式(1)で表される基が結合しており、ピリミジン核の1位の窒素原子に、下記一般式(6)で表される糖が結合しているピリミジンヌクレオシド化合物に光を照射することにより、光特性を変化させる方法あって、下記一般式(1)で表される基のエチレン性二重結合部を波長350nm~500nmの光でE→Z異性化する、または波長290nm~350nmの光でZ→E異性化することによる方法。
【化5】


一般式(2)および(3)中、Zはアミノ基、または、アミノ基がトリアゾール、ジメチルホルムアミジン、ジイソブチルホルムアミジン、アセチル基、イソブチル基、ベンゾイル基、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル基(Fmoc)もしくはtert-ブトキシカルボニル基(Boc)で保護された基を表し、*2は糖との結合位置を表す。
一般式(1)中、Aは環構成原子数10~20のアリール基または環構成原子数10~20のヘテロアリール基を表し、該アリール基および該ヘテロアリール基は置換基を有していてもよく、*1は上記ピリミジン核の5位の炭素原子との結合位置を表す。
一般式(6)中、RおよびRは、それぞれ独立に、水酸基、水酸基がイソブチル、tert-ブチルジメチルシリル(TBDMS)、トリイソプロピルシリルオキシメチル(TOM)もしくはジメトキシトリチル(DMTr)で保護された基、または下記式(7)で表される基を表し、Rは水素原子、水酸基、水酸基がイソブチル、tert-ブチルジメチルシリル(TBDMS)、トリイソプロピルシリルオキシメチル(TOM)もしくはジメトキシトリチル(DMTr)で保護された基、または下記式(7)で表される基を表し、
【化6】


*3は上記ピリミジン核の1位の窒素原子との結合位置を表す。)

【請求項6】
請求項3に記載のピリミジンヌクレオシド化合物に由来する塩基を含むポリヌクレオチド。

【請求項7】
下記一般式(2)または(3)で表されるピリミジン核の5位の炭素原子に、下記一般式(1)で表される基が結合しており、ピリミジン核の1位の窒素原子に、下記一般式(6)で表される糖が結合しているピリミジンヌクレオシド化合物に由来する塩基を含むポリヌクレオチドに光を照射することにより、熱的安定性を変化させる方法あって、下記一般式(1)で表される基のエチレン性二重結合部を波長350nm~500nmの光でE→Z異性化する、または波長290nm~350nmの光でZ→E異性化することによる方法。
【化7】


一般式(2)および(3)中、Zはアミノ基、または、アミノ基がトリアゾール、ジメチルホルムアミジン、ジイソブチルホルムアミジン、アセチル基、イソブチル基、ベンゾイル基、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル基(Fmoc)もしくはtert-ブトキシカルボニル基(Boc)で保護された基を表し、*2は糖との結合位置を表す。
一般式(1)中、Aは環構成原子数10~20のアリール基または環構成原子数10~20のヘテロアリール基を表し、該アリール基および該ヘテロアリール基は置換基を有していてもよく、*1は上記ピリミジン核の5位の炭素原子との結合位置を表す。
一般式(6)中、RおよびRは、それぞれ独立に、水酸基、水酸基がイソブチル、tert-ブチルジメチルシリル(TBDMS)、トリイソプロピルシリルオキシメチル(TOM)もしくはジメトキシトリチル(DMTr)で保護された基、または下記式(7)で表される基を表し、Rは水素原子、水酸基、水酸基がイソブチル、tert-ブチルジメチルシリル(TBDMS)、トリイソプロピルシリルオキシメチル(TOM)もしくはジメトキシトリチル(DMTr)で保護された基、または下記式(7)で表される基を表し、
【化8】


*3は上記ピリミジン核の1位の窒素原子との結合位置を表す。)

【請求項8】
下記一般式(2)または(3)で表されるピリミジン核の5位の炭素原子に、下記一般式(1)で表される基が結合しており、ピリミジン核の1位の窒素原子に、下記一般式(6)で表される糖が結合しているピリミジンヌクレオシド化合物、および該ピリミジンヌクレオシド化合物に由来する塩基を含むポリヌクレオチド、の少なくとも何れか一方を含む光スイッチング型デバイス材料。
【化9】


一般式(2)および(3)中、Zはアミノ基、または、アミノ基がトリアゾール、ジメチルホルムアミジン、ジイソブチルホルムアミジン、アセチル基、イソブチル基、ベンゾイル基、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル基(Fmoc)もしくはtert-ブトキシカルボニル基(Boc)で保護された基を表し、*2は糖との結合位置を表す。
一般式(1)中、Aは環構成原子数10~20のアリール基または環構成原子数10~20のヘテロアリール基を表し、該アリール基および該ヘテロアリール基は置換基を有していてもよく、*1は上記ピリミジン核の5位の炭素原子との結合位置を表す。
一般式(6)中、RおよびRは、それぞれ独立に、水酸基、水酸基がイソブチル、tert-ブチルジメチルシリル(TBDMS)、トリイソプロピルシリルオキシメチル(TOM)もしくはジメトキシトリチル(DMTr)で保護された基、または下記式(7)で表される基を表し、Rは水素原子、水酸基、水酸基がイソブチル、tert-ブチルジメチルシリル(TBDMS)、トリイソプロピルシリルオキシメチル(TOM)もしくはジメトキシトリチル(DMTr)で保護された基、または下記式(7)で表される基を表し、
【化10】


*3は上記ピリミジン核の1位の窒素原子との結合位置を表す。)
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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