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ナノ粒子の生成・吐出器具 新技術説明会

国内特許コード P10P006947
掲載日 2010年4月16日
出願番号 特願2008-226321
公開番号 特開2010-057680
登録番号 特許第5436821号
出願日 平成20年9月3日(2008.9.3)
公開日 平成22年3月18日(2010.3.18)
登録日 平成25年12月20日(2013.12.20)
発明者
  • 玉城 喜章
  • 岩崎 公典
  • 近藤 義和
  • 波平 宜敬
  • 吉見 直己
  • 富田 真理子
  • 屋我 実
出願人
  • 国立大学法人 琉球大学
発明の名称 ナノ粒子の生成・吐出器具 新技術説明会
発明の概要

【課題】抗癌剤などの医薬有効成分を高機能なナノサイズとし、これを速やかに患部に到達させることによって、副作用を低下させるとともに治療効果を高めることのできる手段を開発すること。
【解決手段】先端部に吐出口を、内部にレーザ照射室を有するチューブ状の本体、前記レーザ照射室と連通し、医薬粒子分散液を供給する医薬粒子液供給手段、前記レーザ照射室と前記吐出口を連通し、レーザ照射室でナノ化されたナノ粒子含有液を送出するナノ医薬粒子液吐出管、および前記レーザ照射室にレーザ光を導入、照射するレーザ照射手段を有するナノ粒子の生成・吐出器具並びに先端部に吐出口、内部にレーザ照射室を有するチューブ状の本体を、生体内に挿入した後、前記レーザ照射室内で医薬粒子分散液にレーザ照射して粒子をナノ化し、生成したナノ粒子含有液をナノ医薬粒子液吐出管を介して、吐出口より生体の目的部位に吐出することを特徴とするナノ医薬粒子分散液の生体への放出方法。
【選択図】 図3

従来技術、競合技術の概要


物質の大きさを小さくしていくと、その比表面積、表面エネルギー等が飛躍的に増大していき、そのために種々の物理的或いは化学的な特徴が発現することが知られている。例えば、低嵩比重、高凝集力、高吸着力、融点低下、或いはプラズモン発光等、サイズ効果が現れてくる。特に、ナノ粒子といわれる1ミクロン以下の粒子ではその効果が顕著に現れ、近年、高機能・新機能を有するナノサイズの構造物が産業分野、特に電子・電気、エネルギー、印刷、医薬、化粧品分野で大いに注目を集めている。



このようなナノ粒子の製造方法は、2つの方法に大別される。すなわち、大きいものから粉砕してつくるトップダウン法と、原子、分子を構成して創造するボトムアップ法である。このうち、トップダウン法としては、機械的粉砕方法、メカノケミカル的粉砕法、異種の物質の比溶解性を利用した分散法、相分離(アロイ)法、物質を良溶剤に溶解した溶液を貧溶剤或いは非溶剤中に滴下して粒子を沈殿させる沈殿析出法、化学反応或いは電気化学的反応により溶液中から析出させる方法、加水分解法、溶液を微細な孔より真空中或いは加熱気体中に噴出させて固化する噴霧法等が一般的に用いられている。



一方、ボトムアップ法としては、モノマーにとっては良溶剤であるが重合物に対しては貧溶解性或いは非溶解性の溶剤中で重合して重合物を析出させる重合法、物質を加熱蒸発、減圧蒸発、スパッター、プラズマ化、レーザアブレーション等の方法により一旦分子状に気化した後、凝集固化して粒子を製造する気相法、チタンアルコラート、シランアルコラート等の金属アルコラートを加水分解・重合してチタネート或いはシリケート他の金属酸化物ナノ粒子等を合成する加水分解法、各種の界面活性剤の自己組織化を利用したテンプレート法等各種の方法が目的と必要性能によって選択・使用されている(非特許文献1,2)。



しかし、上述の方法は、必ずしもナノ粒子のすべての用途・品質性能・コストを満足するものはなく、それぞれ工夫して使用されているのが現状である。このナノ粒子の製造方法における、大きな問題としては、コンタミネーション、粒子のサイズ、粒度分布、コスト、品質劣化、或いは製造方法などの点で十分ではないことである。



近年、レーザの熱によって物質の一部を加熱し、その歪を利用してナノ粒子化する方法が提案されている(特許文献1-5)。この方法はレーザを吸収する物質に好ましく適用され、且つ分散媒を適宜選択すれば、ナノ粒子の欠点である再凝集も界面活性剤等の分散剤を使用しないで達成できるとされており、純粋に物質そのもののナノ粒子の合成には優れた方法といえる。しかし、上記の提案では、レーザ照射にビーカー等の大きな容器を使用し、そこで分散させるという提案にとどまっており、ナノ粒子の二次凝集を考慮すると、実際の投与においてナノ粒子の有する効果が得られるかどうかには、大きな疑問のあるものである。



一方、代表的な難病のひとつである癌の治療に関しては、新薬や遺伝子治療など大きな医学的な進歩はあるが、まだ十分な検出、治療方法や、副作用の低減方法の確立には至っていない。この原因の一つが、強い副作用を有する抗癌剤を、経口や血液を介して投与せざるを得ない点であり、癌細胞のみに投与することが難しく、正常細胞にも多大な悪影響をあたえることである。従って、抗癌剤の必要量を癌組織に直接投与することが出来れば、癌治療効果も格段に上がり、かつ副作用も格段に低減できることになるが、まだこうした治療法は確立されていない。【非特許文献1】超微粒子の技術と応用における最新動向II(住ベリサーチ(株) 2002年2月)【非特許文献2】新機能微粒子材料の開発とプロセス技術((株)シーエムシー 出版2006年8月)【特許文献1】特開2001-113159号公報【特許文献2】特開2005-238342号公報【特許文献3】特開2006-273623号公報【特許文献4】特開2007-045674号公報【特許文献5】特開2007-306950号公報

産業上の利用分野


本発明は、ナノ粒子の生成・吐出器具に関し、更に詳細には、医薬有効成分等の粒子を更にナノオーダーの粒子に変換するとともにこれを必要部分に吐出することを可能としたナノ粒子の生成・吐出器具に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
先端部に吐出口、内部にレーザ照射室を有するチューブ状の本体、
前記レーザ照射室と連通し、医薬粒子分散液を供給する医薬粒子液供給手段、
前記レーザ照射室と前記吐出口を連通し、レーザ照射室でナノ化されたナノ粒子含有液を送出するナノ医薬粒子液吐出管、および
前記レーザ照射室にレーザ光を導入、照射するレーザ照射手段
を有するナノ粒子の生成・吐出器具。
【請求項2】
レーザ光がパルスレーザである請求項1記載のナノ粒子の生成・吐出器具。
【請求項3】
パルスレーザの照射時間が調整可能である請求項1は2のナノ粒子の生成・吐出器具。
【請求項4】
パルスレーザの照射周期が1~1000Hzである請求項1~3の何れか一項に記載のナノ粒子の生成・吐出器具。
【請求項5】
レーザ光として、波長300~1500nmのレーザ光の1m当たりの光ファイバーでの透過率が80%以上である請求項1~4の何れか一項に記載のナノ粒子の生成・吐出器具。
【請求項6】
さらに、粒子供給手段、レーザ照射室またはナノ粒子吐出管中に超音波・衝撃波処理手段を設けた請求項1~5の何れか一項に記載のナノ粒子の生成・吐出器具。
【請求項7】
さらに、レーザ照射室と吐出口の間にフィルターを設けた請求項1~6の何れか一項に記載のナノ粒子の生成・吐出器具。
【請求項8】
吐出されるナノ粒子含有液が、200nm以下のナノ粒子の含有液である請求項7記載のナノ粒子の生成・吐出器具。
【請求項9】
レーザ照射室への分散液の導入及び吐出が連続的には非連続的に行うことが可能な請求項1~8の何れか一項に記載のナノ粒子の生成・吐出器具。
【請求項10】
前記レーザ照射室へのレーザ光の導入が、石英系ガラスから選ばれる材質で形成されたレーザ照射室の光学窓から行われる請求項1~9の何れか一項に記載のナノ粒子の生成・吐出器具。
【請求項11】
レーザ照射室への医薬粒子液供給手段の少なくとも一部がポリマー管、ガラス管若しくは金属管、はそれらの併用物である請求項1~10の何れか一項に記載のナノ粒子の生成・吐出器具。
【請求項12】
レーザ照射室と吐出口がポリマー管、ガラス管若しくは金属管、はそれらの併用物で連通される請求項1~10の何れか一項に記載のナノ粒子の生成・吐出器具。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2008226321thum.jpg
出願権利状態 登録
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