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パルス幅制御装置およびレーザー照射装置

国内特許コード P10P006750
整理番号 E-045
掲載日 2010年5月21日
出願番号 特願2008-280360
公開番号 特開2010-107777
登録番号 特許第5120847号
出願日 平成20年10月30日(2008.10.30)
公開日 平成22年5月13日(2010.5.13)
登録日 平成24年11月2日(2012.11.2)
発明者
  • 横谷 篤至
出願人
  • 国立大学法人 宮崎大学
発明の名称 パルス幅制御装置およびレーザー照射装置
発明の概要

【課題】小型の構成で10~1000フェムト秒の範囲でパルス幅を連続的に変化させること。
【解決手段】フェムト秒レーザー光(3)の光路上に配置されて内部を前記フェムト秒レーザー光(3)が透過するレーザー光透過素子(18,19,23,24)と、前記レーザー光透過素子(18,19,23,24)内を通過する光路に対して傾斜する素子移動方向に前記レーザー光透過素子(18,19,23,24)を移動可能に支持する素子移動装置(13)と、前記素子移動装置(13)の移動量を制御して、前記レーザー光透過素子(18,19,23,24)内を通過するフェムト秒レーザー光(3)の光路長を制御し、出力されるフェムト秒レーザー光(3)のパルス幅を変化させるパルス幅制御手段(PC)と、を備えたパルス幅制御装置(1)。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


近年の電子機器の小型化、高性能化に伴い、直径100μmの微細化されたマイクロモータや各種センサ、アクチュエータ、電気回路等が集積されたデバイス、いわゆるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)を作製する技術の進展が望まれている。前記MEMSを作成する技術として、レーザー光を使用したレーザー加工技術が使用されており、さらなる微細な加工が要求されてきている。
前記レーザー加工技術であるレーザーアブレーション加工では、固体材料のターゲットにレーザー光が照射された時に、ターゲット表面の材料が放出されて、表面が削り取られることで、非接触で加工している。



レーザーアブレーション加工等において使用されるレーザー光において、レーザー光が発光する時間であるパルス幅は、ターゲットに照射される時間に関連し、パルス幅がナノ秒(ns)のナノ秒レーザー光や、パルス幅がピコ秒(ps)のピコ秒レーザー光を使用する場合に比べて、さらにパルス幅が短いレーザー光を使用した場合は、より短時間で大きなエネルギーが伝達できるため、高品質、高精度で、熱の影響が小さくなる利点がある。
前記レーザーアブレーション加工をはじめ、レーザー光を使用した加工や実験、測定等では、光学素子の劣化や要求されている加工精度等の観点から、パルス幅を変化させたい場合がある。
パルス幅を変化させる技術として、下記の特許文献1、2記載の技術が知られている。



特許文献1(特開2005-148550号公報)には、一般のレーザー光について、ビームスプリッタ(11)で分離された一部のレーザー光を、複数の反射鏡(12a~12d)や複数のプリズム(22a~22d)、複数の凸面レンズ(32a~32d)等を使用して、8の字状の遅延光路を通過させ、再びビームスプリッタ(11)で合成することで、出力されるレーザー光のパルス幅を伸張する技術が記載されている。すなわち、通過する光路長を変化させることで、パルス幅を伸張する技術が記載されている。



特許文献2(特開2004-55626号公報)には、超短パルスレーザー(1)から出たパルス光を、ビームスプリッタ2で分離して、分離されたパルス光を一対の回折格子対(8、9)を有するパルス幅制御装置内(7)に導入し、回折格子(8、9)で回折された際に、パルス光に含まれる波長成分が分解され、短波長側と長波長側で異なる距離の光路を通過した後で合成されることで、パルス幅を広げる技術が記載されている。このとき、回折格子対(8、9)の距離を可変として、回折格子対(8、9)の距離を制御することで、パルス幅を任意の幅に制御している。



また、特許文献2には、回折格子対(11、12)の間隔を固定して、回折格子で回折されたパルス光が通過するスリット(14)を設け、スリット(14)の幅を可変にすることで、パルス幅を変化させる技術が記載されている。
さらに、特許文献2には、三角プリズム対(15、16)で分光されて光路の距離が変化したパルス光を、幅が可変のスリット(14)を使用することでパルス幅を制御する技術が記載されている。
また、特許文献2には、光ファイバの波長分散特性を利用してパルス幅を広げる技術も記載されている。




【特許文献1】特開2005-148550号公報(「0011」~「0016」、図3~図7)

【特許文献2】特開2004-55626号公報(「0019」~「0025」、図2~図5)

産業上の利用分野


本発明は、レーザー光のパルス幅を制御するパルス幅制御装置およびレーザー照射装置に関し、特に、パルス幅をピコ秒(10-12秒)やそれより小さいフェムト秒、特に、100フェムト秒オーダー(10-13秒)前後の範囲で制御するのに好適なパルス幅制御装置およびレーザー照射装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
レーザー光の光路に対して傾斜して配置され且つ前記レーザー光が入射される入射辺と、前記光路に対して傾斜し且つ前記入射辺に対して傾斜する出射辺とを有し、前記レーザー光の光路上に配置されて内部を前記レーザー光が透過するレーザー光透過素子と、
前記レーザー光透過素子内を通過する光路に対して傾斜する素子移動方向に前記レーザー光透過素子を移動可能に支持する素子移動装置と、
前記素子移動装置の移動量を制御して、前記レーザー光透過素子内を通過するレーザー光の光路長を制御し、出力されるレーザー光のパルス幅を変化させるパルス幅制御手段と、
を備え
前記レーザー光透過素子は、直角二等辺三角柱状の第1プリズム、第2プリズム、第3プリズムおよび第4プリズムからなり、
前記第1プリズムは、直角二等辺三角形の斜辺により構成された第1の前記入射辺に前記レーザー光が入射されると共に、前記レーザー光の入射光路に対して直交して配置された第1の前記出射辺から前記レーザー光が出射され、
前記第2プリズムは、前記レーザー光の入射光路に対して直交し且つ前記第1の出射辺に沿って配置された第2の前記入射辺から前記レーザー光が入射され、直角二等辺三角形の斜辺により構成された第2の前記出射辺から前記レーザー光が出射され、
前記第3プリズムは、前記入射光路に対して直交する線分を基準として前記第2プリズムに対して線対称に配置されると共に、直角二等辺三角形の斜辺により構成された第3の前記入射辺に前記レーザー光が入射されると共に、前記レーザー光の入射光路に対して直交して配置された第3の前記出射辺から前記レーザー光が出射され、
前記第4プリズムは、前記入射光路に対して直交する線分を基準として前記第1プリズムに対して線対称に配置されると共に、前記入射光路に対して直交し且つ前記第3の出射辺に沿って配置された第4の前記入射辺から前記レーザー光が入射され、直角二等辺三角形の斜辺により構成された第4の前記出射辺から前記レーザー光が出射され、
前記素子移動装置は、前記第1プリズムおよび第4プリズムを前記入射光路に対して直交する方向に移動させる第1のプリズム移動装置と、前記第2プリズムおよび第3プリズムを前記入射光路に対して直交する方向に移動させる第2のプリズム移動装置と、を有する
ことを特徴とするパルス幅制御装置。

【請求項2】
パルス幅がフェムト秒のフェムト秒レーザー光により構成された前記レーザー光を使用することを特徴とする請求項1に記載のパルス幅制御装置。

【請求項3】
レーザー光を出射するレーザー光源と、
前記レーザー光源装置から出射されたレーザー光の光路上に配置され、レーザー光源装置からのレーザー光のパルス幅を制御する請求項1または2に記載のパルス幅制御装置と、
を備えたことを特徴とするレーザー照射装置。
産業区分
  • 光学装置
  • 固体素子
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2008280360thum.jpg
出願権利状態 権利存続中


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