TOP > 国内特許検索 > 半導体放射線検出装置

半導体放射線検出装置

国内特許コード P10P006765
整理番号 22324
掲載日 2010年5月21日
出願番号 特願2008-278727
公開番号 特開2010-107312
登録番号 特許第5371086号
出願日 平成20年10月29日(2008.10.29)
公開日 平成22年5月13日(2010.5.13)
登録日 平成25年9月27日(2013.9.27)
発明者
  • 福地 知則
  • 本村 信治
  • 榎本 秀一
  • 金山 洋介
出願人
  • 独立行政法人理化学研究所
発明の名称 半導体放射線検出装置
発明の概要

【課題】複数回の相互作用が発生した場合であっても相互作用位置を検出可能な半導体放射線検出装置を提供する。
【解決手段】半導体結晶の両面に設けられた分割電極11,12から得られる信号から各相互作用のエネルギーデポジット値を求めるエネルギー算出部32と、結晶内の各位置について単一の相互作用が発生した場合に分割電極から得られる波形をあらかじめ記憶するリファレンス波形記憶部33と、結晶内の任意の2点を相互作用の候補点として、それぞれの候補点に対応するリファレンス波形をエネルギーデポジット値の比に応じて合成する波形合成部34と、計測された波形と合成波形を比較する比較部35を有し、最も類似する合成波形を与える候補点を相互作用の位置とする。ここで、電極から得られる波形を解析することで相互作用の位置を大まかに限定し、リファレンス波形の合成・比較する量を減らすことが好適である。
【選択図】図5

従来技術、競合技術の概要


半導体検出器は、X線やγ線と半導体結晶の相互作用(光電効果、コンプトン散乱、電子対生成)により結晶内に電荷(電子-正孔ペア)が生成することを利用したものである。半導体検出器は、半導体結晶の両面に設けられた電極を有し、これら電極間にバイアス電圧を印加することにより、生成した電荷をそれぞれの電極から信号として取り出して、相互作用の位置を検出している。



なお、半導体検出器における具体的な電極の配置は、種々の形態のものが用いられている。たとえば、平板結晶の両面に、互いに直交する方向に並べられた複数のストリップ型電極を用いるクロスストリップ型の検出器が知られている。また、平板結晶の一方の面に格子状の電極を設け、他方の面には1つの電極を設けるピクセル型の検出器も用いられている。また、円筒型の半導体の中心に中空部を設け、外周面と内周面に電極を設ける同軸型の検出器も用いられている。



いずれの形式の半導体検出器においても、放射線と半導体結晶が相互作用を起こすと、複数の電極から信号が検出されるが、相互作用位置に対応した電極から得られる信号の振幅が最も大きくなる。したがって、電極から得られる信号を解析することで、相互作用位置を検出することができる。



ただし、上記の方法による相互作用位置の検出では、電極の大きさの精度でしか相互作用位置を特定することができない。特許文献1では、信号の波形を解析することで、電極の大きさよりも細かい精度で相互作用位置を検出可能な半導体放射線検出装置を開示している。特許文献1では、クロスストリップ型の検出器において、相互作用点に最も近い陽極電極と陰極電極での信号における、信号の立ち上がり時間の違いによって深さ方向の位置を求めている。また、相互作用点に最も近い電極に隣接する電極における信号の振幅の比に基づいて、電極に平行な面内での位置を求めている。



また、非特許文献1では以下のようにして相互作用位置を検出する技術が開示されている。つまり、まず、特定の位置で相互作用が生じた場合に電極で検出される信号の波形(リファレンス波形)をあらかじめ実測により求めて記憶しておく。そして、測定時に計測された信号をリファレンス波形と比較して、リファレンス波形が計測信号の波形と最も類似する位置を相互作用位置として求めている。

【特許文献1】特開2005-208057号公報

【非特許文献1】K. Vetter et. al., Three-dimensional position sensitivity in two-dimensionally segmented HP-Ge detectors, Nuclear Instruments and Method in Physics Research, A452, p. 223, 2000.

産業上の利用分野


本発明は、X線やγ線を検出する半導体放射線検出装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
半導体結晶と、前記結晶の第1の面に設けられた複数の分割電極と、前記結晶の第2の面に設けられた1または複数の電極とを有する半導体検出器から得られる信号に基づいて、放射線と半導体結晶の相互作用が複数回発生した場合に、これら複数の相互作用位置を検出する半導体放射線検出装置であって、
前記結晶内の複数の位置について、単一の相互作用が発生した場合に前記分割電極から取得される信号の波形であるリファレンス波形をあらかじめ記憶する記憶手段と、
各相互作用位置でのエネルギーデポジット値を、相互作用位置に対応する分割電極から取得される信号の波高値に基づいて算出するエネルギー算出手段と、
前記結晶内の任意の2点を相互作用位置の候補点として、それぞれの候補点に対応するリファレンス波形をそれぞれの候補点における前記エネルギーデポジット値に応じた割合で合成することによって、合成波形を算出する合成波形算出手段と、
前記合成波形算出手段によって合成された前記合成波形を、前記分割電極から得られる波形と比較して、前記分割電極から得られる波形との2乗誤差が最も小さい合成波形が得られる候補点を相互作用位置であると決定する相互作用位置検出手段と、
を備える半導体放射線検出装置。

【請求項2】
前記分割電極から得られる信号の波形から、相互作用位置を大まかに推定する相互作用領域推定手段を有し、
前記合成波形算出手段は、前記相互作用領域推定手段によって推定された領域内の点のみを前記候補点として合成波形の算出を行い、
前記相互作用位置検出手段は、前記合成波形算出手段によって算出された合成波形と前記分割電極から取得される波形との比較を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体放射線検出装置。

【請求項3】
前記複数の分割電極は、それぞれの形状が同一なストリップ電極であり、
前記相互作用領域推定手段は、次式で定められるパラメータLに基づいて、分割電極に沿った面内での相互作用位置を推定する
ことを特徴とする請求項2に記載の半導体放射線検出装置。
【数式1】


ここで、R,Lは相互作用が発生した位置に対応する分割電極に隣接するそれぞれの分割電極から得られる時刻tにおける信号の波高値であり、Tは1回の相互作用によって生じる信号の継続時間である。
産業区分
  • 測定
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2008278727thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、下記「問合せ先」まで直接お問い合わせください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close