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非晶質薄膜の結晶化装置及び方法、並びに薄膜トランジスタの製造方法 コモンズ

国内特許コード P10P006844
整理番号 0809-17
掲載日 2010年5月21日
出願番号 特願2008-270942
公開番号 特開2010-103160
登録番号 特許第5207535号
出願日 平成20年10月21日(2008.10.21)
公開日 平成22年5月6日(2010.5.6)
登録日 平成25年3月1日(2013.3.1)
発明者
  • 白井 肇
出願人
  • 国立大学法人埼玉大学
発明の名称 非晶質薄膜の結晶化装置及び方法、並びに薄膜トランジスタの製造方法 コモンズ
発明の概要

【課題】従来の点状のプラズマジェットによる非晶質薄膜の結晶化に比べて、より短時間で、均一な多結晶薄膜を得ることができる非晶質薄膜の結晶化装置及び結晶化方法、並びに薄膜トランジスタの製造方法を提供することにある。
【解決手段】非晶質薄膜20を形成した絶縁基板21を、前記非晶質薄膜20が上向きになるように載置するためのステージ30と、前記非晶質薄膜20と対向する位置に設けられ、内部40aに所定のプラズマ発生ガス50を導入してプラズマジェットを発生し、前記非晶質薄膜20に対して照射したプラズマ照射領域を上から取り囲むトンネル状の被覆部材40と、該被覆部材40の頂部外面に被覆部材40の長手方向に線状に接触した状態で配設される上側電極60と、前記絶縁基板21の下方であって、かつ前記上側電極60と対向して配設される下側電極70と、高周波電源80とを具える。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


現在、液晶駆動用薄膜トランジスタ(TFT)、太陽電池素子等の大面積電子デバイス用多結晶シリコン半導体薄膜及び透明導電薄膜のガラス基板上への形成技術に関して、各社精力的に技術開発が進められている。その中でも、絶縁基板上の多結晶薄膜製造技術は、デバイス性能を決定するために重要な技術である。
そして、この多結晶薄膜は、通常、ガラス基板等の絶縁基板上に、プラズマCVD法などにより非晶質薄膜を形成した後、この非晶質薄膜に対して、レーザー(例えば、パルス発振のエキシマレーザー)を照射して、前記非晶質薄膜を融解させた後、速やかに結晶化させる方法によって、主に警醒されている。



しかし、レーザーを用いた非晶質薄膜の結晶化方法は、チャンバー全体を減圧雰囲気に真空引きする必要があり、大掛かりで高価な装置を用いなければならず、製品(トランジスタ)の製造コストが高騰するという問題があった。さらに、レーザーの照射エネルギーを均一に制御することは困難であるため、再結晶化した前記多結晶薄膜の粒子径にバラツキが生じるという問題もあった。



そのため、上記問題を解決すべく、本発明者らは、特許文献1に開示しているように、大気中において、細管に導入したプラズマ生成ガスを前記細管の先端から噴出させ、前記細管の先端にマイクロマイクロプラズマジェットを生成し、前記マイクロマイクロプラズマジェットを非晶質薄膜に照射して前記非晶質薄膜を溶融・再結晶化させる非晶質薄膜の結晶化方法を発明した。この方法によれば、非晶質薄膜を簡単な装置で短時間に溶融・再結晶化させることができるため、多結晶薄膜を形成した製品を低コストで提供することが可能となった。また、プラズマ生成ガスの導入流量や、高周波電力等を制御して、前記非晶質薄膜に照射するマイクロプラズマジェットの温度やエネルギーを調整することができるため、前記多結晶薄膜の粒子径の均一化についても効果を奏する。



しかしながら、特許文献1の非晶質薄膜の結晶化方法は、上記効果を有するものの、前記非晶質薄膜が結晶化する速度のさらなる高速化、及び、非晶質薄膜からのさらなに均一性の高い溶融・結晶化が望まれていた。

【特許文献1】特開2006-60130号公報

産業上の利用分野


本発明は、シリコン等のアモルファス薄膜を結晶化する装置及び方法に関し、特に、絶縁基板の表面上に形成した所定膜厚の非晶質薄膜を、大気中でプラズマジェットを照射して溶融し、結晶化させる技術に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
表面に所定膜厚の非晶質薄膜を形成した絶縁基板を、前記非晶質薄膜が上向きになるように載置するためのステージと、前記非晶質薄膜と対向する位置に設けられ、内部に所定のプラズマ生成ガスを導入してプラズマジェットを発生し、前記非晶質薄膜に対して照射したプラズマ照射領域を上から取り囲むトンネル状の被覆部材と、該被覆部材の頂部外面に被覆部材の長手方向に線状に接触した状態で配設される上側電極と、前記絶縁基板の下方であって、かつ前記上側電極と対向して配設される下側電極と、前記上側電極及び下側電極に高周波電力を供給するための高周波電源とを具え、
前記プラズマジェットの発生は、前記被覆部材中で、前記プラズマ生成ガスに対して、高密度の誘導電力を加えてプラズマ化することにより、10000K以上の高温プラズマジェットを生成し、大気中で前記非晶質薄膜に対して照射することで、前記非晶質薄膜を結晶化することを特徴とする非晶質薄膜の結晶化装置。

【請求項2】
前記プラズマ照射領域は、その長さが1cm以上で、幅が10mm以下のライン状のプラズマ照射領域である請求項1記載の非晶質薄膜の結晶化装置。

【請求項3】
前記被覆部材と前記上側電極との接触面積が、前記上側電極の長手方向の長さ1cmあたり20mm2以下である請求項1記載の非晶質薄膜の結晶化装置。

【請求項4】
前記プラズマ生成ガスはアルゴンであり、10L/分以下の流量で前記被覆部材中に供給する請求項1、2又は3記載の非晶質薄膜の結晶化装置。

【請求項5】
前記高周波電源の周波数は、13~500MHzの範囲である請求項1~4のいずれか1項記載の非晶質薄膜の結晶化装置。

【請求項6】
前記被覆部材は、Si又はAlからなる請求項1~5のいずれか1項記載の非晶質薄膜の結晶化装置。

【請求項7】
前記結晶化装置は、前記プラズマジェットを前記ステージに対して相対移動させて、前記非晶質薄膜全体を結晶化するための、移動手段をさらに具える請求項1~6のいずれか1項記載の非晶質薄膜の結晶化装置

【請求項8】
絶縁基板上に、所定膜厚の非晶質薄膜を形成し、該非晶質薄膜に対して、大気中でプラズマジェットを照射することにより、前記非晶質薄膜を溶融し、結晶化させる方法において、
前記非晶質薄膜が上向きになるように載置するためのステージと、前記非晶質薄膜と対向する位置に設けられ、内部に所定のプラズマ生成ガスを導入してプラズマジェットを発生し、前記非晶質薄膜に対して照射したプラズマ照射領域を上から取り囲むトンネル状の被覆部材と、該被覆部材の頂部外面に被覆部材の長手方向に線状に接触した状態で配設される上側電極と、前記絶縁基板の下方であって、かつ前記上側電極と対向して配設される下側電極と、前記上側電極及び下側電極に高周波電力を供給するための高周波電源とを具える結晶化装置を用い、
前記プラズマジェットは、温度が10000K以上であり、前記非晶質薄膜に照射したとき、その長さが1cm以上、幅が10mm以下であるライン状のプラズマ照射領域を形成することを特徴とする非晶質薄膜の結晶化方法。

【請求項9】
前記プラズマジェットの照射は、プラズマ生成ガスに対して、100W以上の高周波誘電力を加えることによりプラズマ化して、高エネルギーのプラズマジェットをライン状に生成してなる請求項8記載の非晶質薄膜の結晶化方法。

【請求項10】
前記プラズマ生成ガスはアルゴンであり、10L/分以下の流量で供給する請求項8又は9記載の非晶質薄膜の結晶化方法

【請求項11】
前記プラズマジェットは、前記非晶質薄膜を形成した基板に対して相対移動させることで前記非晶質薄膜全体を結晶化する請求項8~10のいずれか1項記載の非晶質薄膜の結晶化方法。

【請求項12】
請求項8~11のいずれか1項記載の方法で多結晶薄膜を形成した後、該多結晶薄膜の所定位置にソース領域及びドレイン領域を形成し、さらに、ゲート酸化膜及びゲート電極を形成する薄膜トランジスタの製造方法。
産業区分
  • 固体素子
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2008270942thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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