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部分放電発光検出方法及び装置 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P10P007337
整理番号 8036
掲載日 2010年5月21日
出願番号 特願2008-271606
公開番号 特開2010-101671
登録番号 特許第5305384号
出願日 平成20年10月22日(2008.10.22)
公開日 平成22年5月6日(2010.5.6)
登録日 平成25年7月5日(2013.7.5)
発明者
  • 大塚 信也
  • 原 知輝
  • 中山 裕太
出願人
  • 国立大学法人九州工業大学
発明の名称 部分放電発光検出方法及び装置 コモンズ 新技術説明会
発明の概要

【課題】絶縁体の性能を変化させないで、放電発光自体の発光強度を上げて、検出感度を向上させる。
【解決手段】本発明は、圧力容器内部に高電圧を印加する導体を有し、かつ絶縁ガスを充填したガス絶縁機器と、圧力容器内部の部分放電発光を検出して観察することのできる光学測定装置を備える。この絶縁ガスとしての電気負性ガスに0.1vol%~10vol%の窒素ガスN2を混入した混合ガスを用いる。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


電力機器や電気機器の高電圧化、コンパクト化が要求される中、これら機器の高電界化が進み、機器の絶縁は厳しくなっている。また、経年機器も増加している。このような背景のもと、機器の絶縁破壊を未然に防ぐ、あるいは絶縁異常を早期に検出し評価するために、絶縁破壊の前駆現象である部分放電信号の測定が行われている。現在は、部分放電信号として電流や、電磁波、弾性波の検出が主流であるが、これから光学技術、特に受光素子の性能が向上すると電気的ノイズに強い光学測定が注目されることが期待されている。



図10は、特許文献1に記載の従来の光学測定による部分放電検出装置を示す概略構成図である。測定対象とする電力ケーブルの絶縁材料などの試料を、暗所内に設置する。さらにこの暗所に設けられた観測窓に、発光測定装置(光電子増倍管)の発光測定部を隙間なく密着させ、この発光測定装置に、発光量を表示することができるカウンタを接続する。そして、試料に電圧を印加したときの発光量を測定する。この発光量は、発光測定装置にて放電光の波長に相当する波長300~800nmの発光を検出すると同時に、カウンタに発光量が表示されるようになっている。



絶縁破壊の前駆現象である部分放電は、微弱な発光であり、かつ高速の現象であるから、一般に目視では観測できない。そのため、光学装置を用いて、イメージインテンシファイヤでゲインを上げ、かつトリガ機能とゲート機能を利用して、あるタイミングの像を捕らえて観測される。絶縁破壊が絶対におこらないと仮定できれば、ゲインを最大限にして発光強度を増幅して観測できる。一方で、そのような状況で絶縁破壊が起こると破壊発光は非常に強く、測定器が壊れる恐れがあり、微弱高速放電現象を感度よく安全に測定することが困難であった。また、測定器の価格は非常に高価であるため、故障した際の経済的損失は大きい。このために、測定器の保護を考えると、これまで安心してゲインを上げた絶縁破壊電圧近傍の部分放電観測ができなかった。受光素子の性能向上と共に、部分放電発光自体の発光強度が上がれば、検出感度も向上し、絶縁診断には有利となる。



ガス絶縁開閉機器(GIS, Gas Insulated Switch)は、遮断器・断路器・母線電線路・避雷器・計器用変成器・作業用接地装置などを、絶縁性が高い六フッ化硫黄(SF6)ガスが充てんされた単一の接地容器内に収めた縮小形開閉設備として知られている。このようなガス絶縁開閉機器に用いられている六フッ化硫黄(SF6)ガスは、絶縁性が高いものの、高価である。このため、SF6ガスの使用量を削減したり、或いは低温地域での液化防止のために、SF6/N2混合ガスが用いられている。窒素N2を混合しても絶縁性能は混合率に比例して低下せず、絶縁性能の低下は比較的低いため(シナジズム効果)、また、最近では温暖化防止の観点から混合されるものであるために、窒素N2の混合量は多く、SF6と同等あるいはそれを超える量を混合することが一般的であった(例えば、30%SF6/70%N2)。但し、絶縁性能の低下が低いとは言え、N2を混合することにより、絶縁性能が低下する。このため、SF6ガスのガス取り扱い基準(電力用SF6ガス取り扱い基準:電協研第54巻3号(1998)参照)によれば、SF6の純度について、以下のように記載されている。即ち、絶縁、遮断、通電の遮断器性能の中で、遮断性能がもっとも不純物の影響を受けると言われており、不純物濃度が3vol%以下であれば十分に安全であるものの、10vol%以下であれば実用上支障は無いとされている。

【特許文献1】特開平11-231013号公報

産業上の利用分野


本発明は、電力分野や電気絶縁、高電圧分野、あるいは放電物理を取り扱う分野で、微弱な放電発光の発光強度を増加させ、絶縁診断を実施したり放電発光現象を測定する部分放電発光検出方法及び装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
圧力容器内部に高電圧を印加する導体を有し、かつ絶縁ガスを充填したガス絶縁機器を備えて、圧力容器内部の部分放電発光を検出して観察する部分放電発光検出方法において、
前記絶縁ガスとしての電気負性ガスに0.1vol%~10vol%の窒素ガスN2を混入した混合ガスを用いて、部分放電発光の発光強度を上げて、検出感度を向上させ、かつ、
部分放電発光検出は、少なくとも所定時間行い、その発光強度の分布を取得し、或いは、前記高電圧を印加する導体に交流電圧を印加している場合は、印加されている交流1サイクルに相当する時間を周期として、複数サイクル間信号を取得することで、強度の異なる二つの分布の有無により放電信号かノイズかを区別することを特徴とする部分放電発光検出方法。

【請求項2】
前記混合ガスは、さらに、希ガスの一種あるいは複数種を混合した請求項1に記載の部分放電発光検出方法。

【請求項3】
圧力容器内部に高電圧を印加する導体を有し、かつ絶縁ガスを充填したガス絶縁機器と、圧力容器内部の部分放電発光を検出して観察することのできる光学測定装置を備えた部分放電発光検出装置において、
前記絶縁ガスとしての電気負性ガスに0.1vol%~10vol%の窒素ガスN2を混入した混合ガスを用い、かつ、
部分放電発光検出は、少なくとも所定時間行い、その発光強度の分布を取得し、或いは、前記高電圧を印加する導体に交流電圧を印加している場合は、印加されている交流1サイクルに相当する時間を周期として、複数サイクル間信号を取得することで、強度の異なる二つの分布の有無により放電信号かノイズかを区別することを特徴とする部分放電発光検出装置。

【請求項4】
絶縁スペーサで区分されたガス区画毎に少なくとも一つの観測フランジを備え、該観測フランジの内部或いは外部に部分放電発光の波長領域の検出感度が高い発光検出器を備え、その出力を光学測定装置で観測する請求項3に記載の部分放電発光検出装置。

【請求項5】
前記観測フランジには、観測窓を設け、この観測窓外部に、前記発光検出器を配置した請求項4に記載の部分放電発光検出装置。

【請求項6】
前記発光検出器として、光電子増倍管或いはフォトダイオードを用いる請求項4に記載の部分放電発光検出装置。

【請求項7】
前記発光検出器は、ガス区画毎に少なくとも1つ設置することで、その区画の放電源の有無を評価し、或いはガス区画毎に複数設置することで、信号到達時間や強度差に基づき、放電発生位置の推定を行う請求項4に記載の部分放電発光検出装置。

【請求項8】
前記観測フランジの内部に前記発光検出器を備え、該発光検出器の電源線及び信号線は、観測フランジに設けた気密端子を通して外部に導出する請求項4に記載の部分放電発光検出装置。

【請求項9】
前記混合ガスは、さらに、希ガスの一種あるいは複数種を混合した請求項3に記載の部分放電発光検出装置。

【請求項10】
前記圧力容器底面にガス導入口を備え、電気負性ガスが充填されている圧力容器に対してその底面から窒素ガス或いは希ガスを充填する請求項3又は9に記載の部分放電発光検出装置。

【請求項11】
前記電気負性ガスは、SF6や、C3F8, C2F6, c-C4F8を含むPFC系ガス、CF3Iガス、あるいはCO2ガスである請求項3に記載の部分放電発光検出装置。
産業区分
  • 試験、検査
  • 電線ケーブル
  • 送配電
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2008271606thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
詳細は、下記「問合せ先」まで直接お問い合わせください。


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