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ダイヤモンドライクカーボン膜の製造方法 新技術説明会

国内特許コード P10A015464
掲載日 2010年5月28日
出願番号 特願2007-106493
公開番号 特開2008-260670
登録番号 特許第5240978号
出願日 平成19年4月13日(2007.4.13)
公開日 平成20年10月30日(2008.10.30)
登録日 平成25年4月12日(2013.4.12)
発明者
  • 中村 恭子
  • チュウ チャオキョン
  • 田中 勝己
出願人
  • 国立大学法人電気通信大学
発明の名称 ダイヤモンドライクカーボン膜の製造方法 新技術説明会
発明の概要

【課題】 本発明は、触媒を用いずに、DLCを作製することで、触媒の不均一な堆積に影響されない、より表面平滑な膜を作製するダイヤモンドライクカーボン膜の製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明によれば、サファイア単結晶を含む基体を、炭化水素ガス含有雰囲気中で1000℃以上に加熱することにより、基体の表面上に炭化水素ガスの熱分解によるダイヤモンドライクカーボン膜を形成することができるので、触媒の不均一な堆積に影響されない、より表面平滑な膜を作製することができる。
【選択図】図2

従来技術、競合技術の概要


ダイヤモンドライクカーボン(Diamond Like Carbon:以下「DLC」ともいう。)は、炭素を主成分としながら、高硬度、透明性、電気的絶縁性、耐食性など、黒鉛よりはダイヤモンドに似た性質をもつ準安定な硬質アモルファス炭素である。1970年から研究され、成膜方法により様々な特性を有するDLC膜が得られることが分かってきたが、いまだその定義については不明瞭である。DLCの特性を生かした用途も多彩であり、工業的な応用としてはアルミなど難切削削材向けの切削工具、離形成が必要なレンズなどの精密金型、HDDの磁気ヘッドやディスクの保護膜、トライボロジー(潤滑)特性を生かした自動車部品、ガスバリア性を生かしたペットボトル内壁のコーティングなどが注目され実用化が進められている。また、DLCを次世代の半導体として捉え、可変バンドギャップ半導体とする性質を生かした開発も期待されている。



現在の製造方法としては、高周波プラズマ法とイオン化蒸着法が主に用いられている。高周波プラズマ法はメタンガスを原料に使い、容量結合型のプラズマ電極を用いて成膜が行われる。膜質は膜中水素が多いため、平滑性に優れ摩擦係数も小さいが、若干硬度が低いといわれている。



一方、イオン化蒸着法は原料にベンゼンを用い、イオン化した炭化水素を直流で加速するため、膜中から水素が叩き出されて膜が硬くなるが、若干面粗度が悪くなるといわれている。



このため、高周波プラズマ法は摺動用途に向き、イオン化蒸着法は金型や刃物等に用いられている。しかし、用途によってはこれらの欠点と思われる点は大きな問題とされず、すでに量産で用いられている製品も少なくない。とくに基材が絶縁体の場合は、高周波プラズマ法がチャージアップを起こしにくく多用されている。



尚、高周波プラズマ法によるDLC膜の形成方法は、例えば、特許文献1に記載されている。 しかし、高周波プラズマ法やイオン化蒸着法といった従来のDLC膜の形成方法では、DLCを成膜させるのに、成膜させる対象物近傍を高真空度の環境にしなければならず、設備が大掛かりになるし、また、生産性も高いとはいえなかった。



また、関連技術に関して、特許文献2には、擬似ダイヤモンド被膜を形成するのに熱フィラメント蒸着反応装置を用いることが記載されているが、この熱フィラメント蒸着反応装置もまた、真空雰囲気中での成膜であるので、設備が大掛かりになるし、また、生産性も高くないという問題があった。また、特許文献3には、メタンガスを原料ガスとしてマイクロ波プラズマCVD法によりダイヤモンド粒子を形成することが記載されているが、このマイクロ波プラズマCVD法も真空雰囲気中での成膜であるので、設備が大掛かりになるし、また、生産性も高くない。更に、特許文献4には、熱フィラメントCVD法により被処理材表面に黒鉛質やダイヤモンド質粒子を生成することが記載されているが、この熱フィラメントCVD法もまた、真空雰囲気中での成膜であるので、設備が大掛かりになるし、また、生産性も高くない。

【特許文献1】特開2005-002377号公報

【特許文献2】特許第2939272号明細書

【特許文献3】特開2002-281991号公報

【特許文献4】特開2004-288460号公報

産業上の利用分野


本発明は、ダイヤモンドライクカーボン膜の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
サファイア単結晶を含む基体を、触媒なしで、常圧の炭化水素ガス含有雰囲気中で1000℃以上に加熱することにより、前記基体の表面上に、炭化水素ガスの熱分解によるダイヤモンドライクカーボン膜を形成する工程を有することを特徴とするダイヤモンドライクカーボン膜の製造方法。

【請求項2】
前記加熱時間は60分以上であることを特徴とする請求項1記載のダイヤモンドライクカーボン膜の製造方法。

【請求項3】
前記加熱時間経過後、前記炭化水素ガスの供給を停止し、後処理用のガスを供給しつつ温度を徐々に低下させる工程をさらに有することを特徴とする請求項1または2記載のダイヤモンドライクカーボン膜の製造方法。

【請求項4】
前記炭化水素ガスは、プロパンを含有するガスであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のダイヤモンドライクカーボン膜の製造方法。

【請求項5】
前記炭化水素ガスに水素ガスを混合することを特徴とする請求項4記載のダイヤモンドライクカーボン膜の製造方法。
産業区分
  • 無機化合物
  • 表面処理
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2007106493thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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