TOP > 国内特許検索 > オオバアサクサノリの判別方法及びそれに用いるプライマー

オオバアサクサノリの判別方法及びそれに用いるプライマー

国内特許コード P10A015473
掲載日 2010年6月4日
出願番号 特願2008-265893
公開番号 特開2010-094053
登録番号 特許第5371035号
出願日 平成20年10月15日(2008.10.15)
公開日 平成22年4月30日(2010.4.30)
登録日 平成25年9月27日(2013.9.27)
発明者
  • 小林 正裕
  • 阿部 真比古
  • 藤吉 栄次
  • 玉城 泉也
出願人
  • 国立研究開発法人水産研究・教育機構
発明の名称 オオバアサクサノリの判別方法及びそれに用いるプライマー
発明の概要 【課題】オオバアサクサノリを迅速に判別する方法、およびそのための新規なプライマーを提供する。
【解決手段】ミトコンドリアATP6遺伝子に関連したミトコンドリアDNA部分塩基配列を増幅するプライマーを用いてノリ由来のDNAを増幅し、得られる増幅産物の多型を識別することからなるオオバアサクサノリの判別方法。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


我が国のノリ養殖では、スサビノリPorphyra yezoensis Uedaから選抜育種された高生長・多収性のナラワスサビノリP. yezoensis Ueda form. narawaensis Miura に属する養殖品種が養殖されており、野生種やアサクサノリP. tenera Kjellman に属する養殖品種はほとんど養殖されなくなっている。ところが、最近、味を重視する海苔作りを目指す生産者が増え、食味のよいアサクサノリが注目されるようになってきた。しかし、ナラワスサビノリと比較して生長が悪く、病気にかかりやすいため淘汰され、現在までのところ既存の産地を除きアサクサノリの養殖は定着していないようである。アサクサノリの養殖が再び普及するためには、良好な食味と高生長・多収性を併せ持つ優良な養殖品種の開発が必要である。



アサクサノリには、養殖漁場において分離された生長のよい変種オオバアサクサノリP. tenera Kjellman var. tamatsuensis Miura(以下、「オオバアサクサノリ」という)が知られており、かつては広く養殖されていたが、ナラワスサビノリよりも色調が劣り、生産方法によっては製品の品質が低下するため、近年ではほとんど養殖されなくなった。オオバアサクサノリはアサクサノリの中でも養殖しやすく多収性で、かつナラワスサビノリよりも薄く滑らかで仕上がりの良い製品となる特性を持っている。そのため、アサクサノリの特性を持つ養殖品種を作出するための素材として大変有望であると考えられ、新品種開発にも利用されている。



近年、DNAの塩基配列比較やPCR-RFLP分析などの分子生物学的手法の進歩により、スサビノリとアサクサノリの判別が容易となってきた(非特許文献1~5)。オオバアサクサノリと野生のアサクサノリについては、核rDNAのITS領域および葉緑体DNAのRuBisCOスペーサー領域を用いたPCR‐RFLP分析が行われ、そのバンドパターンは同じであったため (非特許文献5参照)、その判別のためにはそれぞれの葉状体を培養し、その生長特性を比較することが必要であった。したがって、オオバアサクサノリの判別には保存糸状体から葉状体の細胞形態(単胞子性能能や成熟細胞形成の違い)の観察と生長特性を把握するまでの数ヶ月の培養期間とその培養技術が必要であった。



一方、「アサクサノリ種」には、養殖しやすい「オオバアサクサノリ」グループと養殖しにくい「アサクサノリ」グループに分けられると言われて、個別の学名が付けられているが、これらを形態や生態で明確に区別する方法はなく、実は全く同一の種ではないかとの意見もあった。



アサクサノリの養殖品種の育成を進めていくためには、その素材候補となるオオバアサクサノリを判別、収集することが重要である。現在、試験研究機関や漁連等には、膨大な数のアマノリ養殖品種の保存株(糸状体)が存在する。育種素材を確保するためには、その保存株あるいは野生アサクサノリの中からオオバアサクサノリを迅速、簡便かつ正確に選別する技術の開発が必要とされていた。
【非特許文献1】
Kunimoto et al. J. Appl. Phycol.,11,203‐209(1999)
【非特許文献2】
Kunimoto et al. J. Appl. Phycol.,15,337‐343(2003)
【非特許文献3】
Niwa et al. J. Phycol.,41,294‐304(2005)
【非特許文献4】
Niwa et al. Phycol. Res.,53,296‐302(2005)
【非特許文献5】
Niwa et al. Aquaculture,274,126‐131(2008)

産業上の利用分野


本発明は、ミトコンドリアDNAによるオオバアサクサノリの判別方法およびこれに用いられるプライマーに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ミトコンドリアATP6遺伝子の部分塩基配列を含むDNAを増幅するプライマーを用いてアマノリ属に属するノリ由来のDNAを増幅し、得られる増幅産物に含まれる配列番号13~19で示される塩基配列の145位に相当する位置の塩基の多型を識別することを特徴とするオオバアサクサノリとオオバアサクサノリ以外のアサクサノリとの判別方法。

【請求項2】
前記プライマーが、配列番号1および2で示す塩基配列もしくはこれらに対応する相補的な塩基配列を有するものである請求項1に記載の判別方法。

【請求項3】
前記ノリ由来のDNAが糸状体から抽出したものである請求項1または2に記載の判別方法。

【請求項4】
請求項1記載の判別方法におけるミトコンドリアATP6遺伝子の部分塩基配列を含むDNAを増幅するための配列番号1及び2で示される塩基配列もしくはこれらに対応する相補的な塩基配列を有するプライマーセット
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

25987_01SUM.gif
出願権利状態 登録


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close